コンピュータグラフィックス

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 コンピュータグラフィックス
科目番号 0028 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 『コンピュータグラフィックス』,CG-ARTS協会
担当教員 奈尾 信英

到達目標

CGは,現実に存在しない光景を仮想的な立体モデルや光モデルを想定することで,仮想的な3次元の光景を2次元の画像として生成することができる技術である。本講義では,情報処理に関する基礎知識を習得していることを前提にし,さらにCGに関する知識を培うことを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
CGの社会的役割についてCGが我々が生活する社会の中で,どのような役割を果たしているのか理解し説明できる。さらに,新たな視点から新しい社会におけるCGの役割を創造できる。CGが我々が生活する社会の中で,どのような役割を果たしているのか理解し説明できる。CGが我々が生活する社会の中で,どのような役割を果たしているのか理解できていない。
CGにおけるCPUの役割とGPUの役割についてグラフィックス・パイプラインの構成を理解し,詳細に説明できる。グラフィックス・パイプラインの構成を理解している。グラフィックス・パイプラインの構成を理解できていない。
プログラマブルGPUについてGPUにプログラムを与えカスタマイズすることができる.GUPをカスタマイズできないが,理論は理解できている.GUPをカスタマイズできず,理論も理解できていない.
モデリングについてメッシュ,細分割局面,点群,陰関数局面などのモデリングを理解し,説明することができる。メッシュ,細分割局面,点群,陰関数局面などのモデリングをほぼ理解している。メッシュ,細分割局面,点群,陰関数局面などのモデリングを理解していない。
CSG表現について基本立体を集合演算により組み合わせるConstruction Solid Geometryを理解し,効率よく3次元仮想モデルを生成することができる。基本立体を集合演算により組み合わせるConstruction Solid Geometryを理解し,3次元仮想モデルを生成することができる。基本立体を集合演算により組み合わせるConstruction Solid Geometryを理解していないため,3次元仮想モデルを生成することができない。
レンダリング・アルゴリズムについてレイトレーシング法やラジオシティ法などの多くのレンダリング・アルゴリズムの特徴を理解し,説明することができる。レイトレーシング法やラジオシティ法などの代表的なレンダリング・アルゴリズムの特徴を理解できている。レイトレーシング法やラジオシティ法などの代表的なレンダリング・アルゴリズムの特徴を理解できていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
CGは,コンピュータ内に保存されている3次元図形モデルを画像情報に変換して表現する技術である。広義の意味では,コンピュータシステムに図形・画像を入力して,さまざまな処理をほどこし,人間の目に見える形に可視化するものである。
CG技術における今後の展開・可能性と問題点を両面から理解し,日本における産業技術開発に貢献できうる技術者としての学識を身につける。
CG技術における今後の可能性と問題点を両面から理解し,日本における産業技術開発に貢献できうる技術者としての学識を身につける。
授業の進め方・方法:
この授業は、実際のCG映像を見ながら,講義形式で行う。なお,予習・復習の際に,各自が持っているコンピュータでもCG技術を学べるように,実装するためのプログラミングを提供する。
注意点:
CGの基礎知識を身につけるには,3次元空間中の対象物を2次元平面のディスプレイに投影する技術の習得や3次元立体の幾何学的変換に関する知識が不可欠である。そのため,講義中に4題程度の小演習を行うので,直線定規(あるいは三角定規)を用意しておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
講義の進め方や評価方法/CGの社会的役割
今日用いられているCG技術の社会的役割が理解できる
2週 グラフィックスの基礎[1]
表現ツールとしてのCG/CGにおける可視化の技術
工学・理学・医学などの分野におけるCGの可視化について説明できる
3週 グラフィックスの基礎[2]
グラフィックスハードウェア/GPU
GPUが行う処理について理解し,説明ができる
4週 CGの基本技術[1]
CGにおける2次元座標変換
2次元座標変換のためのマトリックスを理解できる
5週 CGの基本技術[2]
CGにおける3次元座標変換
3次元座標変換のためのマトリックスを理解できる
6週 CGにおける投影理論[1]
立体のディスプレイ表現
3次元立体の2次元画面への投影変換を理解できる
7週 CGにおける投影理論[2]
空間のディスプレイ表現
3次元仮想空間から2次元画面への投影変換を理解できる
8週 モデリングの基礎と応用[1]
形状モデルと形状表現法
CSG表現を理解できる
2ndQ
9週 モデリングの基礎と応用[2]
曲線・曲面/メッシュ・点群モデリングなど
いくつかあるモデリング手法を理解できる
10週 レンダリング[1]
陰線・隠面消去,シェーディング
レンダリング・アルゴリズムを理解することができる
11週 レンダリング[2]
シャドウイング
レンダリング・アルゴリズムを理解することができる
12週 レンダリング[3]
テクスチャマッピング
レンダリング・アルゴリズムを理解することができる
13週 CGアニメーション[1]
CGによるアニメーションの技法
CGにおけるキーフレーム・アニメーションについて理解することができる
14週 CGアニメーション[2]
いろいろなアニメーションの事例
マッチムーブやほかの画像処理技術など理解することができる
15週 定期試験(中間試験も含む)
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート小演習合計
総合評価割合600000040100
基礎的能力00000000
専門的能力600000040100
分野横断的能力00000000