国語総合II

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 国語総合II
科目番号 0037 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 『新訂 国語総合 古典編』(第一学習社),配布プリント/『セレクト漢字検定 5級―2級 確認と演習』(桐原書店)
担当教員 青野 順也

到達目標

1.古文:古語の意味及び助詞・助動詞の意味用法をふまえ,文脈に即して現代語訳できる。
2.漢文:「送り仮名・返り点」や「再読文字」といった漢文訓読の基礎的事項を身につける。
3.漢文:疑問や反語など,句法を含んだ箇所を正確に書き下し文に改め,文脈に即して現代語訳できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1古語及び助詞・助動詞の意味用法をふまえて古文を現代語訳できる。古語の意味をふまえて古文を現代語訳できる。古語の意味が分からず,古文を現代語訳できない。
評価項目2白文に「送り仮名・返り点」を付し,「再読文字」を書き下し文に改め現代語訳できる。書き下し文をもとにして白文に「送り仮名・返り点」を付し,「再読文字」については書き下し文に改めることができる。書き下し文をもとにしても白文に「返り点」を付すことができず,「再読文字」とは何かも理解できない。
評価項目3漢文の句法を含んだ箇所を書き下し文に改め,文脈に即して現代語訳できる。漢文の句法を含んだ箇所を書き下し文に改めることができる。漢文の句法を含んだ箇所を書き下し文に改められず,現代語訳もできない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この授業では,古典(古文・漢文)の学習を通じて,古代と現代とに通底する人間のありかたについて諸君とともに思索を深めていきたい。あわせて,日常生活で見聞きする文語表現にも興味関心を抱くようになることも目標として授業を展開していく。
授業の進め方・方法:
古文・漢文ともに,まず,歴史的背景と登場人物及び文学史事項について説明する。その後,文法的説明を行う。また,初回に配布する予定表にしたがって小テストを実施する。計画的に学習しておくこと。
注意点:
本文をノートに書写し,古文は現代語訳を,漢文は書き下し文・現代語訳を作成しておくこと。なお,小テストは欠席すると0点となるので注意すること。いかんともしがたい事情があって追試験を希望する場合は,その旨を書面などに記したうえで申し出ること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
『徒然草』「ある人,弓射ることを習ふに」1
・授業の進め方と成績評価の方法について理解する。
・歴史的仮名遣いで書かれた語を,現代仮名遣いに直すことができる。
2週 『徒然草』「ある人,弓射ることを習ふに」2 ・古語の意味をふまえたうえで現代語訳ができる。
3週 『伊勢物語』「東下り」1 ・用言の活用の仕組みを理解する。
・係り結びとは何かを説明できる。
・助動詞の意味用法に注意して現代語訳ができる。
4週 『伊勢物語』「東下り」2 ・用言の活用の仕組みを理解する。
・助動詞の意味用法に注意して現代語訳ができる。
・枕詞,掛詞など,和歌の修辞を説明できる。
5週 『古今著聞集』「小式部内侍が大江山の歌の事」1 ・用言の活用の仕組みを理解する。
・助動詞の意味用法に注意して現代語訳ができる。
・枕詞,掛詞など,和歌の修辞を説明できる。
6週 『古今著聞集』「小式部内侍が大江山の歌の事」2 ・用言の活用の仕組みを理解する。
・助動詞の意味用法に注意して現代語訳ができる。
・枕詞,掛詞など,和歌の修辞を説明できる。
7週 後期中間試験 ここまでの学習をふまえ,設問に対して的確に答える。
8週 後期中間試験 返却・解説
漢文訓読の基礎1「返り点と送り仮名・白文と書き下し文1」
・後期中間考査の結果を承けて,学年末試験に向けての学習態度と目標とを確立する。
・「返り点」「送り仮名」「再読文字」を理解する。
4thQ
9週 漢文訓読の基礎2「返り点と送り仮名・白文と書き下し文2」 「返り点」「送り仮名」「再読文字」を理解する。
10週 漢文訓読の基礎3「漁夫之利」の読解 「返り点」「送り仮名」「再読文字」を理解する。
11週 『戦国策』「蛇足」1 反語の句法を理解し,正確に現代語訳できる。
12週 『戦国策』「蛇足」2 反語の句法を理解し,正確に現代語訳できる。
13週 『韓非子』「侵官之害」1 ・儒家,法家の思想について説明できる。
14週 『韓非子』「侵官之害」2 ・疑問,二重否定の句法を理解し,正確に現代語訳できる。
15週 学年末試験
ここまでの学習をふまえ,設問に対して的確に答える。
16週 学年末試験 返却・解説 学年末試験の結果を承け,理解が十分な箇所とそうでなかった箇所とを整理し,今後の国語学習の足かがりを得る。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語代表的な文学作品を読み、人物・情景・心情の描写ならびに描写意図などを理解して味わうとともに、その効果について説明できる。1
文章を客観的に理解し、人間・社会・自然などについて考えを深め、広げることができる。1後6
文学作品について、鑑賞の方法を理解できる。また、代表的な文学作品について、日本文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。1後6
読書習慣の形成をとおして感受性を培い、新たな言葉やものの見方を習得して自らの表現の向上に生かすことができる。1
代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。1
古文・漢文について、音読・朗読もしくは暗唱することにより、特有のリズムや韻などを味わうことができる。1
代表的な古文・漢文について、日本文学史および中国文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。また、それらに親しもうとすることができる。1
教材として取り上げた作品について、用いられている言葉の現代の言葉とのつながりや、時代背景などに関する古文・漢文の基礎的知識を習得できる。1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ小テスト合計
総合評価割合700010020100
基礎的能力700010020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000