【目的】コンピュータの動作原理である論理回路の基礎を修得する。数の体系、論理関数、組合せ論理回路を理解した上でこれらを用いた回路設計の基本技術を身につける。
【到達目標】1)整数や小数を2進数(デジタル表現)や16進数等で表したり、基数変換できる。2)論理式を使った論理演算が行え、その過程で、論理関数を 真理値表で表現しカルノー図等を用いて簡単化ができる。3)論理素子を用いてこれらを回路として表現でき、その機能を説明できる。さらに、基本的な組合せ論理回路を設計しその動作が 理解できる。
概要:
コンピュータの主要機能を構成する論理回路の内、組合せ回路を学ぶ。
ユニットⅠ(1週~)では、ディジタルデータの取り扱いに関して、数の体系(アナログとディジタル、基数表現や変換、2進数の演算等)を集合論やブール代数をコンピュータにおける取り扱いに基づいて理解したする。ユニットⅡ(6週~)では、論理回路の基礎に関して、論理回路の論理関数による表現、カルノー図等を用いた簡単化や基本的な回路設計を修得する。ユニットⅢ(11週~)では、組合せ論理回路に関して、代表的な組合せ回路の原理と設計方法を修得する。
授業の進め方・方法:
教室での座学形式で行う。ユニットを区切りとして進めるため毎回の授業ではある程度順序等が前後する場合がある。
適宜配布する課題シートを使って、演習或いは授業内容の整理に各自或いはグループで取り組む。
レポート等に関わる事項について指名による回答を求める場合があるので、各自で考えて答える。
原則的に毎回の授業の冒頭は復習に充てるので、前回授業を思い出して当該回の授業に備える。
注意点:
授業の予習・復習及び演習については自学自習により取り組み学習する。
板書とスライド(パワーポイント)を併用するが、時間は確保するので各自でノートをとり復習等に役立てる。
授業で配布する課題シートは、特に指示しない限り当該回の授業内に提出する。その他のレポート等も必ず指定期日までに提出する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ディジタルについて 数の表現法(1) |
アナログとディジタルの違いとそれぞれの特徴が理解できる。 基数表現の概要が理解できる。
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2週 |
数の表現法(2) 基数変換 |
10進数、2進数及び16進数による数の表現ができる。 これらの相互変換ができる。
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3週 |
2進数の演算 |
2進数の加算方法、補数の概念と補数を用いた減算ができる。
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4週 |
2値論理の基本 |
集合論とベン図、命題論理と真理値表、ブール代数が理解できる。
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5週 |
2値論理の演算 |
集合論との関係を理解した上で、2進数の加算方法、補数の概念と補数を用いた減算ができる。
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6週 |
基本論理回路(1) |
AND/OR/NOTの基本ゲートを用いた論理回路の作成ができる(1)。
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7週 |
基本論理回路(2) |
AND/OR/NOTの基本ゲートを用いた論理回路の作成ができる(2)。
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
基本論理回路(3) |
AND/OR/NOTの基本ゲートを用いた論理回路の作成ができる(3)。
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10週 |
論理関数の標準形による表現 |
論理関数の真理値表による表現が理解でき、加法標準形及び乗法標準形への変換ができる。
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11週 |
カルノー図等を用いた論理式の簡単化(1) |
論理関数のカルノー図、真理値表等による簡単化ができる(1)。
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12週 |
カルノー図等を用いた論理式の簡単化(2) |
論理関数のカルノー図、真理値表等による簡単化ができる(2)
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13週 |
代表的組合せ回路の原理と設計(1) |
並列加算器、コンパレータ、エンコーダとデコーダ、マルチプレクサ等の設計ができる(1)。
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14週 |
代表的組合せ回路の原理と設計(2) |
並列加算器、コンパレータ、エンコーダとデコーダ、マルチプレクサ等の設計ができる(2)。
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15週 |
前期末試験 |
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16週 |
復習 |
組合せ回路の基礎が理解でき、基本回路や簡単な応用回路が設計できる。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 計算機工学 | 整数・小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 3 | 前1,前2,前3,前5,前8,前15,前16 |
整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。 | 3 | 前1,前2,前3,前5,前8,前15,前16 |
基数が異なる数の間で相互に変換できる。 | 3 | 前2,前3,前5,前8,前15,前16 |
基本的な論理演算を行うことができる。 | 3 | 前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16 |
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。 | 3 | 前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16 |
論理式の簡単化の概念を説明できる。 | 3 | 前11,前12,前13,前14,前15,前16 |
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。 | 3 | 前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16 |
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。 | 3 | 前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16 |
組合せ論理回路を設計することができる。 | 3 | 前11,前12,前13,前14,前15,前16 |
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 1 | 前13,前14,前15,前16 |
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 1 | 前13,前14,前15,前16 |
情報数学・情報理論 | 集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。 | 3 | 前4,前5,前8,前15,前16 |
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。 | 3 | 前4,前5,前8,前15,前16 |
ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。 | 3 | 前4,前5,前8,前15,前16 |
論理代数と述語論理に関する基本的な概念を説明できる。 | 2 | 前4,前5,前8,前15,前16 |
コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。 | 1 | 前5,前15,前16 |
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。 | 1 | 前5,前15,前16 |
その他の学習内容 | トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。 | 1 | 前6,前7,前8,前9,前15,前16 |