1. データを木やグラフなどの形式を用いて表現する方法を理解する。
2. 数の体系について理解し,さまざまな基数の下で簡単な四則演算を実行できる。
3. 剰余演算とこれがなす有限体などの代数系について理解する。
概要:
情報数学Ⅰなどで学習したmod演算や集合や写像などに関する内容を拡張し,数の体系や整数がなす代数系の性質などについて理解し,応用として計算機上で乱数を生成する仕組みについて理解することを主たる目的とする。さらに,データを木やグラフを用いて表現する方法やその応用についても理解し,説明できるようになる。
授業の進め方・方法:
毎回の授業の学習テーマを設定し,その内容について解説する。授業の内容を理解しているかどうか確認するため,毎回簡単な演習問題を課し,提出させる。提出された課題は教員が採点し,原則として次回の授業で返却して解説を行なう。この科目は学修単位科目のため,毎回の演習問題に加え,事前・事後学習として、予習・復習を行うこと。定期試験では原則として毎回の課題に類似した内容の問題を出題し,最終的な定着度を確認する。
注意点:
集合,写像の概念などについて復習しておくこと。また,毎回授業の最後に演習問題を行う。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
離散グラフ |
グラフの定義と種類について理解し,違いを説明できる。
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2週 |
離散グラフの特徴 |
離散グラフにおける次数や距離,直径など,さまざまな特徴について説明できる。
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3週 |
オイラーグラフとその応用 |
オイラーグラフやハミルトン閉路の定義,およびこれらを応用した問題について理解する。
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4週 |
木 |
木の定義とその種類について理解し,違いを説明できる。
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5週 |
整数の除法と最大公約数 |
負の数を含む整数の除算やmod演算が実行でき、ユークリッドの互除法を用いて最大公約数および最小公倍数を求めることができる。
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6週 |
素因数分解と原始根 |
整数の素因数分解ができ,原始根やオイラーの関数の値を求めることができる。
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7週 |
代数系と群 |
代数系と群の定義を理解し,代数系上の加算表や乗算表を作成して,その代数系が群であるかどうかを判定できる。
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8週 |
部分群と同型写像 |
与えられた部分集合が部分群かどうかを判定することができる。また,群上の写像の像と核を求めることができる。
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4thQ |
9週 |
巡回群 |
群上のべき乗算を行うことができ,群の各元の位数を求めることができる。
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10週 |
環と体 |
環と体の違いについて説明でき,素数体上における演算が実行できる。
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11週 |
有限体上の多項式 |
有限体上で多項式の加減乗除算を行なうことができ,最大公約多項式や最小公倍多項式を求めることができる。
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12週 |
既約多項式 |
与えられた有限体上の多項式が既約か可約かを判定することができる。
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13週 |
多項式環 |
多項式がなす環および有限体について理解し,これらの上で加算表や乗算表を作成することができる。
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14週 |
有限体の応用〜M系列〜 |
線形帰還シフトレジスタを設計して,M系列を生成することができる。
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15週 |
まとめ |
科目全体を振り返り,各単元について十分に理解し,計算に反映できる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 情報数学・情報理論 | 集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。 | 3 | 後1,後2,後3,後4,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。 | 3 | 後5,後8,後15 |
ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。 | 3 | 後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
離散数学に関する知識をアルゴリズムの設計、解析に利用することができる。 | 4 | 後5,後6,後14,後15 |