【教養選択Ⅰ】経済学入門

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 【教養選択Ⅰ】経済学入門
科目番号 0100 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 レジュメを用いる
担当教員 宮園 啓介,鈴木 慎也,村瀬 智之

到達目標

本講義は、個々の人や企業が行っている選択についてと、その際に考慮される経済の仕組みやその動きなどについて
学ぶ。前半は、消費者や企業の行動を論理的に考えるために必要なミクロ経済学の基礎を学ぶ。後半は一国全体の経
済を論理的に把握するのに用いられるマクロ経済学の考え方をおさえる。併せて、日本経済の実態やトレンドについ
て、具体的な数字や事象の解説を通じて理解を深める。

市場、インセンティブ、競争、GDP、金融、財政など、基礎的な経済学の用語について正しく理解すると共に、基本
的な経済の仕組みが把握できるようになる。また、現実のビジネスや消費者行動の分析に応用する視点を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1基礎的な経済学の用語の多くについて、正しく理解している。基礎的な経済学の用語のある程度ついて、正しく理解している。基礎的な経済学の用語を正しく理解していない。
評価項目2基本的な経済の仕組みを適確に把握できている。基本的な経済の仕組みがある程度把握できている。基本的な経済の仕組みが把握できていない。
評価項目3現実のビジネスや消費者行動の分析に応用する視点を十分有している。現実のビジネスや消費者行動の分析に応用する視点をある程度有している。現実のビジネスや消費者行動の分析に応用する視点が持てていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
経済学の考え方を身に付けるために、単に習うだけでなく使うことも取り入れる。
そのため、演習などを多く取り入れていく。
置かれた数式表現の向こうにモデル化された経済行動があることを念頭に取り組むことが期待される。
授業の進め方・方法:
授業は、原則として、講義→問題演習(提出ミニレポート)の形で行う。
講義はワークシート風のレジュメを用いる。
問題演習においては、学生に解答発表をしてもらったり、話し合ったりすることがある。
注意点:
提出ミニレポートは成績評価(ポートフォリオ)に含まれる。
問題演習への取り組みは、態度として評価対象としている。
最終試験は客観試験型である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
教養選択Ⅱ

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション
経済学的な考え方 
授業の進め方と講義目的を理解する。
経済学の考え方を理解する。
2週 市場と需要・供給 完全競争市場の定義と均衡を理解する。
各曲線の形状・シフト・弾力性を理解する。
3週 市場の効率性と政府介入の影響 余剰分析ができるようになる。
数量規制や課税の影響を理解する。
4週 市場の失敗とその是正①(外部経済・情報の非対称性・公共財を中心に) 市場の失敗の種類を理解する。
具体的な社会問題と関連付けられるようになる。
5週 市場の失敗とその是正②(不完全競争市場を中心に) 市場の失敗の種類を理解する。
不完全競争市場の各類型を理解する。
6週 ゲーム理論 ゲーム理論を理解する。
7週 経済統計からみる日本経済の状況 国内総生産(GDP)、物価統計、労働統計などが読めるようになる。
8週 財市場分析①45度線分析 財市場の景気決定論の基礎をおさえる。ギャップと乗数理論を理解する。
2ndQ
9週 財市場分析②ケインズの投資理論とIS曲線 IS曲線が導出できるようになる。
10週 貨幣と金融市場 貨幣の性質並びに貨幣市場を理解する。
中央銀行の役割を理解する。
11週 IS-LM分析 LM曲線が導出できるようになる。
IS-LM分析ができるようになる。
12週 AD-AS分析 労働市場を理解する。
フィリップス曲線を理解する。
AD-AS分析ができるようになる。
13週 反ケインズのマクロ経済学 古典派、マネタリスト、合理的期待形成の主張点を既習と照らして理解できる。
14週 国際経済学の基礎 貿易の効果、為替決定の理論などを理解できる。
15週 まとめ 問題演習を通し、既習内容の習得度合いを高める。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合600010300100
基礎的能力30001015055
専門的能力3000015045
分野横断的能力0000000