線形代数Ⅲ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 線形代数Ⅲ
科目番号 0101 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 線形代数、線形代数問題集 森北出版株式会社 上野 健爾(監修) 高専の数学教材研究会(編), 高専の数学III, 高専の数学III問題集(森北出版)
担当教員 安富 義泰

到達目標

逆行列,行列式の基本性質を学び,それらの応用計算ができることを目標にする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
行列式行列式の性質を理解し, n次の行列式を求める事が出来る.行列式の性質を理解し, 4次の行列式を求める事が出来る.3次の行列式を求める事が出来る.3次の行列式を求める事が出来ない.
行列式の応用行列式を用いた計算(クラメルの公式,外積,体積)が出来る.行列式を用いた計算(外積,体積)が出来る.行列式を用いた計算(外積)が出来る.行列式を用いた基礎的な計算が出来ない.
連立1次方程式逆行列や掃き出し法を用いて, 連立3元1次方程式の解の分類が出来る.逆行列や掃き出し法を用いて, 連立3元1次方程式を解く事が出来る.逆行列や掃き出し法を用いて, 基礎的な連立2元1次方程式を解く事が出来る.逆行列や掃き出し法を用いて, 基礎的な連立2元1次方程式を解く事が出来ない.
複素平面複素数の演算と複素平面上の図形との関係を理解し, 複素方程式の解を図示する事が出来る.複素数の演算と複素平面上の図形との関係を理解出来る.複素数の演算が出来る.複素数の演算が出来ない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
逆行列,行列式の基本性質を理解し,これらに関する基本的な計算能力を修得する.複素平面と複素数演算の関係を理解し,複素方程式の解が表す図形を図示する力を修得する.
授業の進め方・方法:
教科書を中心に逆行列,行列式の基本性質について学習し,教科書や演習書の演習問題に取り組むことで学習内容の定着をはかる.各自が到達目標を達成できるよう,課題等を課す.事前学習および復習を自発的に行うことを期待する.
注意点:
線形代数Ⅰ,線形代数Ⅱの知識を必要とするので,良く復習をしておくこと.
授業で学ぶ事項はコツコツと(反復)復習を行うこと.分からないことは数学教員まで聞きに行くこと.
この授業では,事前に提示される課題への取り組みが重要となってくる.
課題への取り組みを中心とした自学自習の習慣を身につけること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,復習
2週 n次正方行列の行列式 行列式の定義を理解し, 4次以上の行列式を求める事が出来る.
3週 行列式の性質,行列の積の行列式 行列式の基本変形が理解できる.行列の積の行列式が理解できる.
4週 行列式の展開,余因子行列と逆行列 余因子展開により, 行列式の値を求める事が出来る.余因子行列と逆行列が理解出来る.
5週 連立1次方程式の解法1 逆行列や掃き出し法を用いて, 連立1次方程式を解く事が出来る.
6週 連立1次方程式の解法2 行列の階数を求める事が出来る.行列の階数を用いて, 連立1次方程式の解の分類が出来る.
7週 演習
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 解説
10週 線形独立と線形従属 線形独立と線形従属の概念を理解し, 判定が出来る.
11週 行列式の応用,ベクトルの外積 行列式を用いて, 平行四辺形の面積を求める事が出来る.ベクトルの外積の性質が理解出来る.ベクトルの外積を用いて平行6面体の体積が計算出来る.
12週 複素数,複素平面 複素数の演算が出来る.複素数を複素平面上に図示する事が出来る.
13週 極形式,ド・モアブルの公式 複素数の極形式を理解し, a+bi の形とのやりとりが出来る.ド・モアブルの公式を理解出来る.
14週 1のn乗根,図形への応用 1の n乗根,一般の複素数の n乗根を求める事が出来る.複素方程式の解が表す図形を図示する事が出来る.
15週 演習
16週 前期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000