物理Ⅴ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 物理Ⅴ
科目番号 0108 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 物理(上)力学・波動(森北出版)、物理実験-第3学年/物理問題集(森北出版)/セミナ―物理基礎+物理(第一学習社)、プリント(適宜配布)
担当教員 藤井 俊介

目的・到達目標

【目的】私たちの身の回りには、海岸に打ち寄せる波、音のまわり込み、蜃気楼に見られる光の屈折など波動現象が多くみられる。この波動現象の理解は、工学や物理を学ぶための基礎となる。波の直感的イメージを、実験や演示実験を通して把握できること、作図やグラフに基づいて説明できること、身の回りの諸現象に物理法則を適用し計算できることを目的とする。

【目標】
1.波動の諸現象の定義がいえること、物理的状況を図にかけること
2.物理法則の説明・計算ができること
3.複雑な系に対しても、既習の要素に正しく切り分け、問題解決につなげることができること

※物理の実験レポートは、主語と述語を必ず対応させて表現できるようになることを目標とする。(伝わらないレポートは減点。不備レポートは0点または大幅減点。)
※ノート課題では、範囲表の裏面全面糊付けして貼り付けることは必須とする。(満たしていない場合は大幅減点。)
※テスト直しでは、問題を貼り付けることは必須である。正答した問題も含めて大問3題以上すべてやり直すこと。(条件を満たしていない場合は大幅減点。)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
波動の諸現象の定義が言える・作図ができる定義や物理的背景を自分の言葉で説明できる定義や物理的背景を覚えている教科書を見れば、定義や物理的背景の書いてある場所が分かる。定義や物理的背景を覚えていない
実験結果や原理に基づいて論理的に説明できる(作図による説明も含む)物理の重要な結果を定義に戻って論理的に説明できる実験結果や定義に基づいて物理的状況を整理できるグラフの縦軸・横軸の物理量が言える。傾きの物理的意味が説明できる。物理的状況を整理できない
未知の問題に対しても物理法則の説明・計算ができる解答方針を自ら立てることができる。分からないなりに、問題を整理し、解決方法を自ら考えることができる。答えを見れば、解答方針を理解できる。何が分からないかを表現できる。質問できる。問題集の解答・解説の意味が分かる。分かっていない部分があることは自覚できる。答えを見ても解答方針さえも立てることができない。解答が何を説明しているのかわからない。自分が何がわからないのかもわからない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
学生は、演示実験や実験を行いながら、波動現象の直感的イメージを意識的につかむように努力する。学生は、考える時に図やグラフをなるべく書くように意識し、(暗記ではなく)数式表現とのつながりを大切にすること。(何をやっているかが分かれば、数式表現は自然とできるようになります。)これにより、論理性が養われる。学生は、日常から波動現象に着目し、その理由について考えることが望ましい。授業は対話的に行われるので、なるべく前を向いて授業中に考える癖をつけてほしい。質問をすることで波動現象の理解が深まるので、授業を止めて質問することを心がけてほしい。
授業の進め方と授業内容・方法:
波動の基礎として、直線状を伝わる波、平面上を伝わる波を取り扱う。平面上を伝わる波の応用として、水の波の実験を行う。
 (波の導入に力学「変位、速度、加速度、力のつり合い、運動方程式、円運動、単振動、エネルギー」の理解が必要なので、適宜復習する)
音波や光波を扱い、日常の波動現象を波動の基礎で学んだ原理・法則を適用し、理解を深め、応用力を養う。
注意点:
授業の欠課数が1/3以上でD評価となる。提出物は、締め切りまでに必ず出すこと。
コロナ感染症の社会情勢によっては、学校の状況が変わることがある。これに対応して成績評価方法を変えざるを得なくなった場合は、成績評価方法・授業内容・授業方法を変更することがある。ただし、基本的には変更しない方針である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容・方法 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、[直線状を伝わる波への導入:波源の理解のために]等速円運動、位相、単振動と正弦波(波源の振動とy-tグラフ) 直線上を伝わる波の問題設定を説明できる。等速円運動変位・速度・加速度を説明できる。
2週 [直線状を伝わる波への導入:波源の理解のために]単振動と正弦波の式、位相、初期位相、横波と縦波 単振動の特徴を理解するとともに、波源の振動、それが遅れて伝わることによって離れた点で変位が生じる仕組みを説明できる。
3週 直線上を伝わる(応物実験室で授業)波形、山、谷、周期、波の基本式、 直線状を伝わる波の特徴を定量的に説明できる。波の速さが、距離(波長)÷時間(周期)になることが説明できる。
4週 波の重ね合わせ(応物実験室で授業)、反射による位相の変化、光の反射と屈折の実験的基礎(デモ実験あり) 横波と縦波の違いを説明できる、波の重ね合わせを作図できる、定常波の生じるときの特徴をあげることができる。反射と屈折の進行方向の変化を説明できる。
5週 実験:反射と屈折 反射と屈折から、光線の進行方向の変化についての特徴を説明することができる。(実験の回が早まることがある。社会情勢によっては中止せざるを得ない場合がある。)
6週 定常波・腹・節、(2次元の波)波面とホイヘンスの原理、波の反射と屈折へのホイヘンスの原理の応用、波の干渉 定常波を説明できる。2次元的に進行するの波の進行方向と波面を作図できる、ホイヘンスの原理を用いて反射、屈折を説明できる。干渉が生じる仕組みを説明できる。
7週 前期中間試験
8週 前期中間試験解説/全反射、音波の発生、音の反射・屈折・干渉・回折 全反射が屈折の応用として説明できる。音とは何かが説明できる。うなり、弦の固有振動が説明できる。
2ndQ
9週 復習、うなり、弦の固有振動・共鳴・共振、復習 発音隊の固有振動(定常波)の図を描いて、波長と管の長さの関係を求めることができる。
10週 実験:水波の実験 1 水波の波面を写し取り、その特徴を捉えることができる。(実験の回が早まることがある。社会情勢によっては中止せざるを得ない場合がある。)
11週 実験:水波の実験 2 水波の進行方向や法線からのなす角に注意しながら、屈折・反射の法則を適用できる。(実験の回が早まることがある。社会情勢によっては中止せざるを得ない場合がある。)
12週 光路長、分散・散乱・偏光、発音体の固有振動(閉管、開管)、復習 光路長の説明ができる、音が生じる原因を説明できる
13週 ヤングの実験解説[前半]ヤングの実験における経路差の導出、[後半]光の回折・干渉の実験 図を描いて、立式ができる。回折や干渉の実験的特徴を説明できる。(実験の回が早まることがある。社会情勢によっては中止せざるを得ない場合がある。)
14週 発音体の固有振動(閉管、開管)[ドップラー効果は後期物理Ⅵで行う] 開管・閉管の定常波が作図できる。時間がない場合は未習事項の継続。時間が余れば16週(オプション)の内容を取り上げる。
15週 前期末試験
前期末試験の解説で誤ったポイントが分かる
16週 [オプション]回折格子、薄膜の干渉、ニュートンリング、薄膜による光の干渉薄肉レンズ(レンズメーカーの式)の導出。 (オプション)時間が余れば、薄肉レンズの式を説明できる。

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合75000025100
基礎的能力5500002075
専門的能力200000020
分野横断的能力0000055