応用数学

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 応用数学
科目番号 0116 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「新 応用数学」高遠節夫ほか著 大日本図書
担当教員 小嶋 徹也

到達目標

正則関数について理解し、コーシーの積分定理や留数定理が使えるようになることが目標である。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1正則関数の定義を理解し、正則関数に関する複雑な計算が出来る。正則関数の定義について理解し、正則関数に関する基本的な計算が出来る。正則関数の定義を理解し、正則関数に関する基本的な計算が出来ない。
評価項目2コーシーの積分定理・表示を理解し、それらに関する複雑な計算が出来る。コーシーの積分定理・表示を理解し、それらに関する基本的な計算が出来る。コーシーの積分定理・表示を理解し、それらの基本的な計算が出来ない。
評価項目3留数定理を理解し、その複雑な計算が出来る。留数定理を理解し、その基本的な計算が出来る。留数定理を理解し、その基本的な計算が出来ない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
複素数、極形式、複素関数を学び、正則関数に関する基本的な計算をする。複素積分を理解し、コーシーの積分定理・積分表示や留数定理を応用して複素積分を計算する。
授業の進め方・方法:
事前に公開された動画などを用いた予習を行ない、授業ではグループによる演習を行なう反転授業として実施する。授業では、演習問題を中心に、複素数、極形式、複素関数、正則関数、コーシー・リーマンの関係式、複素積分、コーシーの積分定理・積分表示、級数と孤立特異点と留数定理について学習し、毎回演習問題を提出させて採点・返却することで学習内容の定着をはかる。この科目は学修単位科目のため,毎回の演習問題に加え,事前・事後学習として、予習・復習を行うこと。
注意点:
微分積分学Ⅰ・Ⅱ、線形代数学Ⅰ・Ⅱ、解析学Ⅰ・Ⅱ に続く科目である。
授業中に課された課題および事前学習,事後学習を自主的に必ず行なうこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 複素数と極形式 複素数と極形式、絶対値、偏角等の計算ができる。
2週 複素関数 複素関数がどのようなものか説明できる。
3週 正則関数 正則関数の定義を理解し、正則関数の導関数が計算できる。
4週 コーシー・リーマンの関係式 コーシー・リーマンの関係式を用いた計算ができる。
5週 逆関数と多価関数 逆関数と多価関数に関する基本的な計算ができる。
6週 複素積分 複素積分の定義を理解し、基本的な計算ができる。
7週 複素積分の性質 複素積分の基本的な性質を理解し、それを計算に応用できる。
8週 コーシーの積分定理 コーシーの積分定理を理解し、定理を用いて基本的な積分計算ができる。
4thQ
9週 コーシーの積分定理の応用 単純閉曲線の内部に別の単純閉曲線がある場合の積分計算ができる。
10週 コーシーの積分表示 コーシーの積分表示を理解し、積分表示を用いて基本的な積分計算が出来る。
11週 数列と級数 数列と級数について理解し、級数が収束するか発散するかを判別できる。
12週 関数の展開 関数のテイラー展開とローラン展開の計算ができる。
13週 孤立特異点と留数 孤立特異点と留数を理解し、基本的な計算ができる。
14週 留数定理 留数定理を用いた基本的な計算ができる。
15週 まとめ 科目全体を振り返り、各単元の内容について十分に理解して、簡単な例について計算が行えることを確認する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3後5,後15
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後15
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後15
角を弧度法で表現することができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3後11,後12,後15
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3後3,後6,後7,後8,後11,後12,後13,後14,後15
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3後11,後12,後15
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3後3,後4,後6,後7,後8,後9,後11,後12,後13,後14,後15
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後12,後13,後14,後15
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後12,後13,後14,後15
合成関数の導関数を求めることができる。3後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後12,後13,後14,後15
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後12,後13,後14,後15
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後12,後13,後14,後15
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後12,後13,後14,後15
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3後6,後7,後8,後9,後10,後15
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3後6,後7,後8,後9,後10,後15
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3後6,後7,後8,後9,後10,後15
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3後6,後7,後8,後9,後10,後15
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3後4,後5,後10,後12,後15
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3後4,後5,後10,後12,後15
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3後4,後5,後10,後12,後15
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3後12,後15
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

試験演習問題ポートフォリオ合計
総合評価割合751510100
基礎的能力50101070
専門的能力255030
分野横断的能力0000