【目的】コンピュータのハードウェア体系の基礎をCPU ・メモリ・ I/O装置の主要構成要素の構造や装置相互関係を実際のマイコンのデータフローに基づいて修得する。さらに、アーキテクチャ上のトレードオフ、分散・並列システム、実用システム、ハードウェア記述言語による設計やシミュレーションなどによりCADの使用法の基本も学ぶ。
【到達目標】1)コンピュータの主要な構成要素の動作原理と特性をデータの流れに基づいて説明できる。2)トレードオフ、分散・並列システム、実用システム基礎を理解した上で、コンピュータの主要な構成要素の簡単な動作分析ができる。3)CADの使用方法の基本(ハードウェア記述言語による設計やシミュレーションなど)を実際のマイコンのデータフローと関連付けて理解し、Field programmable gate-array (FPGA) を用いて要求に基づいた簡単な回路設計ができる。この他、授業内で復習を行う教育方法等記載の前提項目、関連するコンピュータシステムやシステム設計で触れる内容についても説明できる。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | プログラミング | プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。 | 1 | |
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。 | 1 | |
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。 | 1 | |
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。 | 2 | |
ソフトウェア | アルゴリズムの概念を説明できる。 | 2 | |
与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。 | 2 | |
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを説明できる。 | 1 | |
整列、探索など、基本的なアルゴリズムについて説明できる。 | 1 | |
コンピュータ内部でデータを表現する方法(データ構造)にはバリエーションがあることを説明できる。 | 2 | |
リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造の概念と操作を説明できる。 | 2 | |
計算機工学 | 整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
基数が異なる数の間で相互に変換できる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
基本的な論理演算を行うことができる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
論理式の簡単化の概念を説明できる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
簡単化の手法を用いて、与えられた論理関数を簡単化することができる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
組合せ論理回路を設計することができる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
与えられた順序回路の機能を説明することができる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
順序回路を設計することができる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。 | 4 | 後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 4 | 後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 4 | 後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 4 | 後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。 | 4 | 後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
ハードウェア記述言語など標準的な手法を用いてハードウェアの設計、検証を行うことができる。 | 4 | 後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
要求仕様に従って、標準的なプログラマブルデバイスやマイコンを用いたシステムを構成することができる。 | 4 | 後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
コンピュータシステム | ネットワークコンピューティングや組込みシステムなど、実用に供せられているコンピュータシステムの利用形態について説明できる。 | 4 | 後11,後12,後13,後14,後15 |
デュアルシステムやマルチプロセッサシステムなど、コンピュータシステムの信頼性や機能を向上させるための代表的なシステム構成について説明できる。 | 4 | 後11,後12,後13,後14,後15 |
集中処理システムについて、それぞれの特徴と代表的な例を説明できる。 | 4 | 後11,後12,後13,後14,後15 |
分散処理システムについて、特徴と代表的な例を説明できる。 | 4 | 後11,後12,後13,後14,後15 |
システム設計には、要求される機能をハードウェアとソフトウェアでどのように実現するかなどの要求の振り分けやシステム構成の決定が含まれることを説明できる。 | 4 | 後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
ユーザの要求に従ってシステム設計を行うプロセスを説明することができる。 | 4 | 後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
プロジェクト管理の必要性について説明できる。 | 4 | 後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
WBSやPERT図など、プロジェクト管理手法の少なくとも一つについて説明できる。 | 4 | 後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
ER図やDFD、待ち行列モデルなど、ビジネスフロー分析手法の少なくとも一つについて説明できる。 | 4 | 後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
システムプログラム | コンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。 | 1 | |
情報数学・情報理論 | 集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。 | 2 | |
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。 | 2 | |
ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。 | 2 | |
論理代数と述語論理に関する基本的な概念を説明できる。 | 2 | |
分野別の工学実験・実習能力 | 情報系分野【実験・実習能力】 | 情報系【実験・実習】 | 与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。 | 3 | |
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。 | 1 | |
ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い、生成したロードモジュールの動作を確認できる。 | 1 | |
与えられた仕様に合致した組合せ論理回路や順序回路を設計できる。 | 3 | |