社会実装プロジェクトⅠ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 社会実装プロジェクトⅠ
科目番号 0129 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 鈴木 雅人,松林 勝志,田中 晶,小嶋 徹也,吉本 定伸,北越 大輔,山下 晃弘,西村 亮

到達目標

(1)相手の立場や専門性に応じて多様な方法で円滑なコミュニケーションをとることができ,
社会におけるテーマに対し,課題を発見し,具体的かつ論理的な実効策を提案できる汎用的能力を習得する。
(2)チームワーク力を有した上でリーダーシップをとる,或いは,他者と協調して行動することができ,
倫理観を持って工学に取り組むことができる態度・志向性を習得する。
(3)クライアントの要求を解決するためのプロセスを理解し,複合的な工学的課題や需要に適合したシステム・構成要素・工程を設計ることができる創造的思考力を習得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安到達レベルの目安未到達レベルの目安
円滑なコミュニケーションを通じた課題発見と、課題解決策を提案できる。円滑なコミュニケーションを通じて課題を発見し、具体的かつ論理的な解決策を提案できる。円滑なコミュニケーションを通じて課題を発見し、具体的な解決策を提案できる。コミュニケーションを通じて課題を発見することができる。満足なコミュニケーションをとることができない。
リーダーシップを発揮し、他者と共同しながら合意形成ができる。リーダーシップを発揮し、他者と共同しながら、グループ全体を合意形成に導くことができる 他者と共同しながら、グループ全体を合意形成に至ることができる。 他者と共同しながら、意見を交わし、ともに行動することができる。他者と共同することができない。
主体的な情報収集と整理ができ、自身の考えやアイディアを加えて説明できる。主体的に情報収集することができ 、それらを整理しまとめ、自身の考えやアイディアを加え、他者に説明することができる。 情報収集することができ 、それらを整理しまとめ、自身の考えやアイディアを加えることができる。 他者の助言を受け、情報収集し 、それらを整理しまとめることができる。十分な情報収集をすることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力の習得を目的とし,社会におけるテーマに対してチームのメンバーと協働して解決をしていく学習活動を実施する。特に社会実装Ⅰでは、その中核を成すケーススタディⅠ・Ⅱ・Ⅲを通じて、自ら課題を発見し(課題発見力)、その課題の解決を図る(課題解決力)ことができる力や、社会実装Ⅱ・Ⅲにおいて学生が主体的に活動することが出来るような基礎知識や社会実装指向のマインドを身につけさせる。
授業の進め方・方法:
本校教員や企業の方を講師とした従来型の座学中心の授業も行うが、基本的には4,5名程度のチームによる学習活動を基本とした学生の活動を主体とした授業スタイルをとる。特にケーススタディⅠ・Ⅱ・Ⅲではチームで取り組む課題を発見し,解決に向けた提案,計画,役割分担,実践を実施する。

注意点:
この科目の出欠の扱いは実験と同等とし,無断欠席等は厳しく取り扱う。また欠席については別途、補講あるいはレポート課題等を実施する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オープニング 社会実装教育実施の目的を理解する。
2週 ケーススタディⅠ 新規開発品の着眼点を理解し、課題発見力の重要性を学ぶ。
3週 ケーススタディⅠ 新規開発品の着眼点を理解し、課題発見力の重要性を学ぶ。
4週 ケーススタディⅠ 新規開発品の着眼点を理解し、課題発見力の重要性を学ぶ。
5週 ケーススタディⅡ 高付加価値商品を、知財やマーケティングの観点から紐解き、技術と市場の関係性を理解する。
6週 ケーススタディⅡ 高付加価値商品を、知財やマーケティングの観点から紐解き、技術と市場の関係性を理解する。
7週 ケーススタディⅢ(基礎編) 収集した情報の解析・分析から課題解決に向けた提案までを体験。
8週 ケーススタディⅢ(基礎編) 収集した情報の解析・分析から課題解決に向けた提案までを体験。
2ndQ
9週 ケーススタディⅢ(実践編) 収集した情報の解析・分析から課題解決に向けた提案までを体験
10週 ケーススタディⅢ(実践編) 収集した情報の解析・分析から課題解決に向けた提案までを体験
11週 ケーススタディⅢ(実践編) 収集した情報の解析・分析から課題解決に向けた提案までを体験
12週 ビジネスリテラシー強化プログラム 論理的思考力、コミュニケーションスキル、対人スキルを習得する
13週 社会実装プロジェクトⅡテーマ設定・選択 テーマの設定、選択に主体的に取り組むことが出来る
14週 社会実装プロジェクトⅡテーマ設定・選択 テーマの設定、選択に主体的に取り組むことが出来る
15週 社会実装プロジェクトⅠの振り返りと社会実装プロジェクトⅡに向けて 授業を通して学んだこと、気づいたことを社会実装プロジェクトⅡでどのように活かすことができるか考えることができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
他者の意見を聞き合意形成することができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
合意形成のために会話を成立させることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3前1,前3,前4,前6,前8,前9,前10,前12,前13,前14,前15
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3前2,前5,前7,前9,前10,前13,前14
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3前2,前5,前7,前9,前10,前13,前14
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3前3,前4,前6,前8,前11,前13,前14,前15
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3前2,前5,前7,前9,前10,前13,前14
複数の情報を整理・構造化できる。3前2,前5,前7,前9,前10,前13,前14
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3前2,前5,前7,前9,前10,前13,前14
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3前1,前3,前4,前6,前8,前9,前10,前12,前13,前14,前15
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3前3,前4,前6,前8,前11,前13,前14,前15
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3前3,前4,前6,前8,前11,前13,前14,前15
事実をもとに論理や考察を展開できる。3前3,前4,前6,前8,前11,前13,前14,前15
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3前3,前4,前6,前8,前11,前13,前14,前15
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
目標の実現に向けて計画ができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
法令やルールを遵守した行動をとれる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前12
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3前2,前3,前4,前5,前6,前12
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3前2,前3,前4,前5,前6,前12
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3前2,前3,前4,前5,前6,前12
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前12
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3前2,前3,前4,前5,前6,前12
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3前2,前3,前4,前5,前6,前12
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15

評価割合

試験発表相互評価態度レポートその他合計
総合評価割合05000500100
基礎的能力05000500100
専門的能力0000000