応用物理

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 応用物理
科目番号 0136 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 やさしい基礎物理(森北出版)、高専の物理(第5版)(森北出版)
担当教員 前段 眞治

到達目標

【目的】
微分積分を用いた力学を学び、工学分野で物理の果たす役割を理解する。
【到達目標】
1.変位、速度、加速度の間の関係を、微分積分を用いて扱うことができる。
2.剛体の運動を理解することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
物理量の定義、物理法則が説明できる物理量の定義、物理法則が人に分かるように説明できる物理量の定義、物理法則が自分で説明できる教科書を見れば、定義や物理的背景の書いてある場所が分かる。物理量の定義、物理法則が説明できない。
物理量を微分や積分で表現できるどんな物理量でも微分や積分で置き換えて表現できる物理量を微分や積分で表現できる傾きと微分、面積と積分を関連付けることができる。物理量を微分や積分で表現できない。
問題に合わせて、数学的に解を求めることができる 問題に合わせて、数学的に解を求めることができる問題に合わせて、微分方程式を立てることができる問題集の解答・解説の意味が分かる。分かっていない部分があることは自覚できる。自分なりに微分方程式を間違っていても立てようとする意欲がある。問題に合わせて、数学的に解を求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
微分積分を用いた力学を学んだ後、剛体の運動を調べる。変位、速度、加速度の間の関係を、微分積分を用いて理解する。それを基にして、運動方程式を微分方程式とみなして解く。さらに剛体の運動を調べる。
授業の進め方・方法:
微分や積分のもつ意味を復習した後、微分積分を用いた力学を学ぶ。簡単な運動方程式を解くことも行う。この科目は学修単位科目のため、事前、事後学習としてレポートを実施します。
注意点:
授業の予習・復習および演習については自学自習により取り組み学修すること。特に授業のあった日は、必ず各自で復習をすること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 力学全般の基本概念について解説する。微分のもつ意味を復習する。 力学全般の基本概念について理解できる。微分のもつ意味を理解できる。
2週 積分のもつ意味を復習する。ベクトルを復習する。 積分のもつ意味を理解できる。ベクトルを理解できる。
3週 水平投げだし運動を説明する。 水平投げだし運動を理解できる。
4週 等速円運動を説明する。運動方程式を微分方程式とみなす。 等速円運動を理解できる。運動方程式を微分方程式とみなせる。
5週 自由落下、斜め投げ上げ運動の運動方程式を解く。 自由落下、斜め投げ上げ運動の運動方程式を解くことができる。
6週 単振動の運動方程式を解く。 単振動の運動方程式を解くことができる。
7週 空気抵抗のある自由落下の運動方程式を解く。ラプラスの悪魔を説明する。 空気抵抗のある自由落下の運動方程式を解くことができる。ラプラスの悪魔を理解できる。
8週 積分を用いて、仕事、位置エネルギーを定義する。
積分を用いて、仕事、位置エネルギーを定義できる。
2ndQ
9週 万有引力、バネ力、クーロン力による位置エネルギーを求める。 万有引力、バネ力、クーロン力による位置エネルギーを求めることができる。
10週 剛体の回転方程式を説明する。角運動量、力のモーメントを説明する。 剛体の回転方程式、角運動量、力のモーメントを理解できる。
11週 ケプラーの法則を説明する。 ケプラーの法則を理解できる。
12週 慣性モーメントを説明する。 慣性モーメントを理解できる。
13週 簡単な場合の慣性モーメントを計算する。 簡単な場合の慣性モーメントを計算できる。
14週 力学の演習問題を解く。
力学の演習問題を解くことができる。
15週 授業の振り返りを行う。 半期の授業の目的や授業内容を概観できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3前2
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3前1,前3
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3前3,前5
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3前4,前5,前6,前7
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前9
力のモーメントを求めることができる。3前10
角運動量を求めることができる。3前10
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3前11
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3前14
重心に関する計算ができる。3前14
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3前13
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3前10,前14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合75000025100
基礎的能力75000025100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000