到達目標
・ベイジアンネットの定義・特徴について理解する.
・ベイジアンネットの基本的な構造学習アルゴリズムについて理解し,当該アルゴリズムを活用した学習の過程を順序だって説明できる.
・ベイジアンネットの基本的な確率推論アルゴリズムについて理解し,当該アルゴリズムを用いて確率を計算できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
ベイジアンネットの定義・特徴について理解する. | ベイジアンネットの定義を理解し、背景に存在する同時分布を数式表現したり、定義を満たさないネットワークの誤りを指摘できる. | ベイジアンネットの定義を理解している. | ベイジアンネットの定義を理解しておらず、その基盤となるベイズ統計学に関する理解も不十分である. |
ベイジアンネットの基本的な構造学習アルゴリズムについて理解し,当該アルゴリズムを活用した学習の過程を順序だって説明できる. | ベイジアンネットの基本的な構造学習アルゴリズムについて理解し,当該アルゴリズムを活用した学習の過程を順序だって説明できる. | ベイジアンネットの基本的な構造学習アルゴリズムについて理解している. | ベイジアンネットの基本的な構造学習アルゴリズムについて理解していない. |
ベイジアンネットの基本的な確率推論アルゴリズムについて理解し,当該アルゴリズムを用いて確率を計算できる. | ベイジアンネットの基本的な確率推論アルゴリズムについて理解し,当該アルゴリズムを用いて確率を計算できる. | ベイジアンネットの基本的な確率推論アルゴリズムについて理解している. | ベイジアンネットの基本的な確率推論アルゴリズムについて理解できていない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
これまで学習してきた確率・統計I・IIおよび知識工学I等の学習内容を主な基盤として,予測・推論の仕組みやパタン認識の理論について学ぶ.予測・推論の仕組みを習得を通して,人工知能分野における基盤の一つである「学習」や,未来の事象の確率的予測,結果から原因を確率的に推測する方法について学びながら,適切な予測が可能な確率的ネットワークの構築法と,ネットワークを利用した基本的な推論法を習得する.またパタン認識では多変量解析手法の1つである主成分分析の手法や,確率モデルに基づくベイズ識別関数の設計方法に関する理論を学び,それらを用いたパタン認識プログラムの実装方法について学ぶ.
授業の進め方・方法:
前期は機械学習およびベイジアンネットワークについて学び,後期はパタン認識について学ぶ.いずれのテーマにおいても,それぞれの理論を幾つかの小テーマに分けて解説し,それらを用いたプログラムを実装することにより,理論に対する理解度を高める.
注意点:
この科目は授業と自学自習を合わせて2単位認定する学修単位科目である.自学自習課題については別途指示する.また,確率統計Iの内容を良く復習しておくこと.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
機械学習の基礎 |
人工知能分野における機械学習の位置づけについて理解する
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2週 |
確率計算の復習 |
ベイズ統計学で用いる基本的な確率計算法を理解する
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3週 |
ベイズの定理(1) |
ベイズ統計学の基盤となるベイズの定理について理解する
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4週 |
ベイズの定理(2) |
ベイズの定理の一般形、および通常のベイズの定理との相違について理解する
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5週 |
ベイズの定理(3) |
ベイズ更新の計算法について理解する
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6週 |
ベイズの定理(4) |
多値の確率変数を対象としたベイズの定理の計算法を理解する
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7週 |
ベイジアンネットの基礎(1) |
ベイジアンネットの活用対象である学習・適応の仕組みやデータマイニングの概要について理解する
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
ベイジアンネットの基礎(2) |
ベイジアンネットの定義や特徴について理解する
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10週 |
方向依存性分離 |
ベイジアンネットを特徴づける方向依存性分離の概要を理解する
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11週 |
ノード間の確率的依存関係 |
ベイジアンネットにおける2ノード間の確率的依存関係を測る尺度について理解する
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12週 |
ベイジアンネットの結合構造の妥当性 |
ベイジアンネットにおけるネットワーク全体の妥当性を測る尺度について理解する
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13週 |
ベイジアンネットの構造学習法 |
ベイジアンネットの結合構造を決定するアルゴリズムについて理解する
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14週 |
ベイジアンネットの結合構造を用いた確率推論法(1) |
サンプリング法にもとづく確率推論法について理解する
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15週 |
ベイジアンネットの結合構造を用いた確率推論法(2) |
信念伝搬法を活用した確率推論法について理解する
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16週 |
期末試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 課題 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 |
専門的能力 | 50 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 70 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |