論理回路特別講義

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 論理回路特別講義
科目番号 0148 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 著者:浜辺隆二 書名:論理回路入門第3版 発行所:森北出版
担当教員 田中 晶

到達目標

【目的】コンピュータの動作原理である論理回路の基礎を修得する。数の体系、論理関数、組合せ論理回路を理解した上でこれらを用いた回路設計の基本技術を身につける。
【到達目標】1)整数や小数を2進数(デジタル表現)や16進数等で表したり、基数変換できる。2)論理式を使った論理演算が行え、その過程で、論理関数を 真理値表で表現しカルノー図等を用いて簡単化ができる。3)論理素子を用いてこれらを回路として表現でき、その機能を説明できる。さらに、基本的な組合せ論理回路を設計しその動作が 理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1整数や小数を2進数(デジタル表現)や16進数等で表したり、基数変換できる。整数や小数を2進数(デジタル表現)や16進数等の表現方法と互いの関係を説明できる。整数や小数を2進数(デジタル表現)や16進数等の簡単な特徴を説明できる。整数や小数を2進数(デジタル表現)や16進数等を理解していない。
評価項目2論理式を使った論理演算が行え、真理値表での表現、カルノー図等を用いた簡単化ができる。論理式を使った論理演算、真理値表、カルノー図等を用いた簡単化が説明できる。論理式を使った論理演算、真理値表、カルノー図等の簡単な特徴を説明できる。論理式を使った論理演算、真理値表、カルノー図等を用いた簡単化を理解していない。
評価項目3基本的な組合せ論理回路を設計し、その機能や動作を理解した上で説明できる。 基本的な組合せ論理回路の機能や動作を説明できる。 基本的な組合せ論理回路の簡単な特徴を説明できる。 基本的な組合せ論理回路の機能や動作を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
コンピュータの主要機能を構成する論理回路の内、組合せ回路を学ぶ。
ユニットⅠ(1週~)では、ディジタルデータの取り扱いに関して、数の体系(アナログとディジタル、基数表現や変換、2進数の演算等)を集合論やブール代数をコンピュータにおける取り扱いに基づいて理解する。ユニットⅡ(6週~)では、論理回路の基礎に関して、論理回路の論理関数による表現、カルノー図等を用いた簡単化や基本的な回路設計を修得する。ユニットⅢ(10週~)では、組合せ論理回路に関して、代表的な組合せ回路の原理と設計方法を修得する。発展的な内容を含む場合もある。
授業の進め方・方法:
教室での少人数座学形式で行う。ユニットを区切りとして進めるため毎回の授業ではある程度順序等が前後する場合がある。また、アクティブラーニングを取り入れており、毎日の練習問題の状況などに基づき最適な学習となるよう順番を入れ替える場合もある。
課題シートを配布する場合もあり,板書問題提示や口頭・板書回答を求め、演習或いは授業内容の整理に各自で取り組む。
原則的に授業の冒頭は復習に充てるので、前回授業を思い出して当該回の授業に備える。

注意点:
授業の予習・復習及び演習については自学自習により取り組み学習する。
板書とスライド(パワーポイント)を併用するが、各自でノートをとり復習等に役立てる。
授業で課題シートなどを配布した場合は、特に指示しない限り当該回の授業内に提出する。その他のレポート等も必ず指定期日までに提出する。自学自習の習慣を身につけることが必要。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ディジタルについて
数の表現法(1)
アナログとディジタルの違いとそれぞれの特徴が理解できる。
基数表現の概要が理解できる。
2週 数の表現法(2)
基数変換
10進数、2進数及び16進数による数の表現ができる。
これらの相互変換ができる。
3週 2進数の演算 2進数の加算方法、補数の概念と補数を用いた減算ができる。
4週 2値論理の基本 集合論とベン図、命題論理と真理値表、ブール代数が理解できる。
5週 2値論理の演算 集合論との関係を理解した上で、2進数の加算方法、補数の概念と補数を用いた減算ができる。
6週 基本論理回路(1) AND/OR/NOTの基本ゲートを用いた論理回路の作成ができる(1)。
演習を行う(提出)。
7週 基本論理回路(2) AND/OR/NOTの基本ゲートを用いた論理回路の作成ができる(2)。
演習と理解度チェックを行う。
8週 基本論理回路(3) AND/OR/NOTの基本ゲートを用いた論理回路の作成ができる(3)。
演習の続きを行う(提出)。
2ndQ
9週 論理関数の標準形による表現 論理関数の真理値表による表現が理解でき、加法標準形及び乗法標準形への変換ができる。
10週 カルノー図等を用いた論理式の簡単化(1) 論理関数のカルノー図、真理値表等による簡単化ができる(1)。
11週 カルノー図等を用いた論理式の簡単化(2) 論理関数のカルノー図、真理値表等による簡単化ができる(2)
12週 代表的組合せ回路の原理と設計(1) 並列加算器、コンパレータ、エンコーダとデコーダ、マルチプレクサ等の設計ができる(1)。
演習を行う(提出)。
13週 代表的組合せ回路の原理と設計(2) 並列加算器、コンパレータ、エンコーダとデコーダ、マルチプレクサ等の設計ができる(2)。
演習と理解度チェックを行う。
14週 復習(1) 組合せ回路の基礎が理解でき、基本回路や簡単な応用回路が設計できる。
演習の続きを行う。
15週 復習(2) 組合せ回路の基礎が理解でき、基本回路や簡単な応用回路が設計できる。
演習の続きを行う(復習問題を実施)。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力000050050
専門的能力000050050
分野横断的能力0000000