情報通信工学Ⅲ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 情報通信工学Ⅲ
科目番号 0153 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 書名:改訂2版 ネットワークエンジニアの教科書 著者:シスコシステムズ合同会社 テクニカルアシスタンスセンター 発行所:株式会社 C&R研究所
担当教員 坂井 良広

到達目標

【目的】情報通信ネットワークの構築および利用に関する実践的な技術要素を学習する。
【到達目標】
1.有線/無線LANを構成する基本的技術要素を理解し、説明できる。
2.ルーティングプロトコルの種類と動作原理を理解し、説明できる。
3.主要な暗号方式とアクセス制御方式を理解し、動作例を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1有線/無線LANを構成する基本的技術要素を理解し、事例を用いて説明できる。有線/無線LANを構成する基本的技術要素を理解し、教科書などの文献を参照しながら事例を用いて説明できる。有線/無線LANを構成する基本的技術要素を理解している。有線/無線LANを構成する基本的技術要素を理解できない。
評価項目2ルーティングプロトコルの種類と動作原理を理解し、事例を用いて説明できる。ルーティングプロトコルの種類と動作原理を理解し、教科書などの文献を参照しながら事例を用いて説明できる。ルーティングプロトコルの種類と動作原理を理解している。ルーティングプロトコルの種類と動作原理を理解できない。
評価項目3主要な暗号方式とアクセス制御方式を理解し、事例を用いて動作例を説明できる。主要な暗号方式とアクセス制御方式を理解し、教科書などの文献を参照しながら事例を用いて動作例を説明できる。ルーティングプロトコルの種類と動作原理を理解している。主要な暗号方式とアクセス制御方式を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
情報通信ネットワークに関する実践的な技術要素を学習する。これらはネットワークを構築および利用するエンジニアの双方に共通な要素である。前半ではLANからインターネットまで、情報通信の信頼性や高速性、柔軟性の基盤となる技術およびそれを実現する装置について学習する。後半ではセキュリティの維持や無線インタフェースの実現に関する技術について学習する。
授業の進め方・方法:
毎回の授業の学習テーマを設定し,その内容について解説する。板書の他,一部スライドも併用する。授業の内容を理解しているかどうか確認するため,毎回簡単な演習問題を課し,提出させる。提出された課題は採点し,原則として次回の授業で返却してフィードバックを行う。定期試験では,原則として毎回の課題に類似した内容の問題を出題し,最終的な定着度を確認する。
注意点:
毎回の授業の最後に演習問題を行う。各単元ごとの理解度確認の貴重な機会であり、採点結果で理解不足や誤解の箇所が認められれば、質問や自習でそれらを解消しておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンスとネットワークエンジニア業務の概要 ネットワークエンジニアの種類と業務内容の概要を理解する。
2週 ネットワーク基盤技術(1) LANを構成する技術要素の概要を説明できる。
3週 ネットワーク基盤技術(2) TCP/IPの概念を理解しこれに含まれる主要なプロトコルの機能を説明できる。
4週 ルーティングプロトコル(1) 事例を用いてルーティングの働きを説明できる。
5週 ルーティングプロトコル(2) RIPおよびBGP方式の原理と特徴を説明できる。
6週 ネットワークスイッチのアーキテクチャ ネットワークスイッチの構成要素と処理内容の概要を説明できる。
7週 ルータのアーキテクチャ ルータの構成要素の概要および高速化の方法について事例を用いて説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 答案返却と試験の解説、ネットワーク設計の演習 指定された条件化でネットワークの概要設計を実行できる。
10週 セキュリティ技術(1)
基本的な暗号方式
DES暗号およびRSA暗号の原理を実例を用いて説明できる。
11週 セキュリティ技術(2)
基本的なアクセス制御
アクセス制御の3カテゴリおよび3種類の制御方式の概要を説明できる。
12週 無線ネットワーク(1) 電波干渉の存在を前提とするネットワーク構築技術の概要を説明できる。
13週 無線ネットワーク(2) 無線LAN特有のセキュリティ技術の概要を説明できる。
14週 データセンター(1) 仮想化を中心としたサーバおよびネットワーク構築の概要を説明できる。
15週 期末試験
16週 答案返却と試験の解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報通信ネットワーク基本的なフィルタリング技術について説明できる。4後9
その他の学習内容コンピュータウィルスやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。3
コンピュータを扱っている際に遭遇しうる脅威に対する対策例について説明できる。3

評価割合

試験演習合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100