情報処理特論Ⅱ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 情報処理特論Ⅱ
科目番号 0156 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 速水治夫 著「リレーショナルデータベースの実践的基礎」(コロナ社)
担当教員 松﨑 頼人

到達目標

1.要件を分析した上で、与えられた事例に対する実体関連図(ER図)の表記方法を説明することができる。
2.正規形の段階を判断した上で、与えられた事例について正規化の例示をすることができる。
3.与えられた事例の「問合せ」に対する実行結果について説明でき、実際にMySQLなどで具体例を実行できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1要件を分析した上で、与えられた事例の実体関連図の表記方法を説明することができる。文献を参照することなく、与えられた事例の実体関連図を表記することができる。資料を参照しながら、与えられた事例の実体関連図を表記することができる。資料を参照しながら、与えられた事例について実体関連図の表記方法を説明することができない。
評価項目2正規形の段階を判断した上で、与えられた事例について正規化の例示をすることができる。文献を参照することなく、与えられた事例について正規化の例示をすることができる。資料を参照しながら、与えられた事例について正規化の例示をすることができる。資料を参照しながら、与えられた事例について正規化の例示をすることができない。
評価項目3「問合せ」に関する基本的な構文を説明でき、与えられた事例に対する実行結果を説明できる。「問合せ」に関する基本的な構文を理解し、与えられた事例について実行結果を説明できる。与えられた「問合せ」の事例について実行結果を説明できる。「問合せ」に関する基本的な構文を説明できず、与えられた「問合せ」について実行結果を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
社会で幅広く利用されているデータベースを構成する技術について学習する。データベースシステムを設計するために必要な理論的基礎であるデータモデルおよび正規化、設計されたデータベースシステムを実装するためのプログラミング言語であるSQL言語について理解する。特に「問合せ」を中心に文法の基本を理解するとともに、簡単な組合せ方法について理解して具体例を実行できるようにする。
授業の進め方・方法:
毎回の授業では学習テーマに沿って、教員による板書およびスライド表示を利用して講義を行う。授業内容の理解度を確認するため、講義後に簡単な演習問題を提示する。演習問題は、次回の授業時に提出させる。原則として、提出された課題は採点後にフィードバックを行う。適宜、解答例の配布および演習問題の解説を行う。
注意点:
・毎回の授業の最後には演習問題を用意するので、授業で学んだことを理解するためにも有意義に利用すること
・授業内容への理解度を確認するためにも、必ず自力で全問解くこと
・間違った問題については、問題を再度解きなおして理解を深めるよう努めること

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 データベースの基礎 データベースシステムの概要を理解する。
2週 リレーショナルモデルのデータ構造 リレーショナルモデルのデータ構造にいて説明できる。
3週 リレーショナルデータベースの基礎 キーの種類および整合性制約の種類を識別できる。
4週 リレーショナル代数
(集合演算)
集合演算(和集合演算・共通集合演算・差集合演算・直積演算)の演算結果を例示できる。
5週 リレーショナル代数
(特有演算)
特有演算(射影演算・選択演算・結合演算・商演算)の演算結果を例示できる。
6週 データベース設計の概要 リレーショナルモデル設計における正規化の概要を理解し、非正規形から第1正規形への例示ができる。
7週 第2正規形および第3正規形 第2正規形および第3正規形の定義を説明でき、与えられた条件で正規化の例示ができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 高位の正規形 第4正規形および第5正規形の定義を説明できる。
10週 実体関連モデル(ERモデル)による設計 ERモデルの表現要素を説明でき、論理モデルとの関係を説明できる。
11週 問合せ① 問合せにおける基本構文を説明でき、与ええられた例について実行結果を説明できる。
12週 問合せ② 集合関数とグループ化、結合演算に関して説明でき、与えられた条件での演算結果を説明できる。
13週 問合せ③ 集合演算に関する基本的な文法を説明でき、副問合せの実行結果を説明できる。
14週 データ更新 挿入、変更、削除に関する基本的な文法を説明できる。
15週 期末試験
16週 期末試験の返却と回答

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報数学・情報理論集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。4
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。4
ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。4
論理代数と述語論理に関する基本的な概念を説明できる。4
その他の学習内容データモデル、データベース設計法に関する基本的な概念を説明できる。4
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。4

評価割合

試験演習問題合計
総合評価割合7525100
基礎的能力7525100
専門的能力000
分野横断的能力000