ライフサイエンス・バイオテクノロジー

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 ライフサイエンス・バイオテクノロジー
科目番号 0175 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 フォローアップ生物基礎 体内環境と生態系 数研出版
担当教員 (伊藤 篤子)

到達目標

生物と生物現象に関する基本的な概念や原理・法則を理解し,生物学的な探究の方法を身に付ける。
生物や生物現象と日常生活や社会とのかかわりを考えることができるようになる。
技術者として生物学に関する視野を身に着け,自身の専門分野を関連させて考察できるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1微細なものを観察するためのレーウェンフック型顕微鏡の仕組みを理解し,自身で工夫してよい性能のもの作製し,対象物を撮影,発表することができる。微細なものを観察するためのレーウェンフック型顕微鏡の仕組みを理解し,自身で作製して対象物を撮影,発表することができる。微細なものを観察するためのレーウェンフック型顕微鏡の仕組みを理解し,自身で作製して対象物を撮影,することができる。微細なものを観察するためのレーウェンフック型顕微鏡の仕組みを理解できず,自身で作製して対象物を撮影,発表することができない。
評価項目2生態系の構造,物質循環とエネルギーの流れ,生態系のバランスと保全を理解して詳細に説明できるとともに,設問を解き,これに関連する社会問題について考察できる生態系の構造,物質循環とエネルギーの流れ,生態系のバランスと保全を理解し,説明できるとともに設問を解くことができる。生態系の構造,物質循環とエネルギーの流れ,生態系のバランスと保全を理解し,設問を解くことができる。生態系の構造,物質循環とエネルギーの流れ,生態系のバランスと保全を理解できず,設問を解くことがでない。
評価項目3植生の成り立ち,遷移,気候とバイオームを理解して詳細に説明できるとともに,設問を解き,周辺地域の植生・バイオームの説明を詳細かつ適切にできる。植生の成り立ち,遷移,気候とバイオームを理解して説明できるとともに,設問を解き,周辺地域の植生・バイオームの説明を適切にできる。植生の成り立ち,遷移,気候とバイオームを理解して設問を解き,周辺地域の植生・バイオームの説明ができる。植生の成り立ち,遷移,気候とバイオームを理解できず,設問が解けず,周辺地域の植生・バイオームの説明できない。
評価項目4生物の共通性としての遺伝子,DNA,ゲノムを理解し,詳細に説明できるともに設問を解くことができる。生物の共通性としての遺伝子,DNA,ゲノムを理解し,説明できるともに設問を解くことができる。生物の共通性としての遺伝子,DNA,ゲノムを理解し,設問を解くことができる。生物の共通性としての遺伝子,DNA,ゲノムを理解できず,設問を解くことができない。
評価項目5バイオテクノロジーと呼ばれるいくつかの技術の原理を理解し,詳細に説明できるバイオテクノロジーと呼ばれるいくつかの技術の原理を理解し,説明できるバイオテクノロジーと呼ばれる技術の原理を理解し,説明できるバイオテクノロジーと呼ばれる技術の原理を理解し,説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
東京高専には5つの学科があり,それぞれの専門は異なっている。物質工学科以外,本教科はいわゆる「専門」とは縁遠く感じると思う。しかし,科学を実践していくうえで広い視野は必要不可欠であり,イノベーションが期待される社会において,自身の思う「専門」だけしか素養がない人材の発展性は期待できない。
 「生物」は君たち自身のことであり,日々の生活においても,科学技術の発展や開発においても,知識や理解は必須である。生物の共通性ミクロの視点として,「細胞」「遺伝」について学習する。生物の共通性マクロの視点として,「環境」「生態」「進化」を学習する。これらの知識を実際の環境や事象,自身の専門事項とつなげ,考察できるようになることが目標である。本授業は学修単位のため,自学自習を必要とする。
授業の進め方・方法:
「3回のレポート,問題演習と発表」を課す。それぞれの方法はその都度指示するので従うこと。この「3回のレポート,問題演習と発表」に加え,「授業内容の理解と自学自習を示す課題」の提出が本科目の評価となる。
本授業はオンデマンド受講と対面受講の選択制とする。どちらにするかは初回ガイダンスから1週間以内に届け出ること。オンデマンド受講の場合,出席は「授業内容の理解と自学自習を示す課題」の提出をもって成す。この課題が提出されないときは「3回のレポート,問題演習と発表」が提出されていても「出席」とならないので注意すること。
注意点:
本科目は学修単位科目のため,「授業内容の理解と自学自習を示す課題」は自学自習の証明も兼ねる。必ず提出すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 本授業の概要及び評価の方法について理解し,説明できる。
2週 細胞  生物の共通性の定義がわかり,その中の「細胞」について理解できる。生物の共通性からうまれる多様性そして,生物の多様性がなぜ必要なのかということが理解でき,説明できる。
3週 細胞を見る方法  レーウェンフック型顕微鏡の原理が理解でき,与えられたパーツから試作品が作製できる。
4週 植生の多様性と遷移 植生について説明でき,遷移の仕組みが説明できる。
5週 バイオームとその分布 バイオームについて説明できる。
6週 バイオームとその分布2 世界,日本,および東京高専周辺のバイオームの分布が説明できる。
7週 生態系とその保全1 物質の循環,生態系の構造が説明できる
8週 生態系とその保全2 物質の循環,生態系の構造が説明できる.
生物多様性の重要性について説明できる
2ndQ
9週 DNAとその構造 生物の共通性としての「遺伝子」「DNA」「ゲノム」について理解し,説明できる。
10週 DNA模型と遺伝子の発現 遺伝子の発現についてその仕組みが理解でき,DNAの模型を組み立て,クラスで停止コドンがはいらない配列を作成できる。
11週 バイオテクノロジー 代表的なバイオテクノロジーを紹介し,その原理と応用を説明する。原理が理解でき,その概要をまとめることができる
12週 細胞を見る方法-発表1 レーウェンフック型顕微鏡の原理が理解でき,与えられたパーツに自身の工夫を要時に加えて微細なものを撮影し,共有して評価を受け,評価ができる。
13週 細胞を見る方法-発表2 レーウェンフック型顕微鏡の原理が理解でき,与えられたパーツに自身の工夫を要時に加えて微細なものを撮影し,共有して評価を受け,評価ができる。
14週 八王子の生物多様性,バイオームの観察 東京高専のある高尾地区は複数の植生を一度に観察できる世界的に稀有な地方である。高尾山の2号路を実際に散策し,複数の植生を撮影,記録できる。
15週 八王子の生物多様性,バイオームの観察 高尾山の2号路で記録したデータをもとに,その成立について説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス地球上の生物の多様性について説明できる。4
生物の共通性と進化の関係について説明できる。4
生物に共通する性質について説明できる。4前1,前2,前3
大気の大循環を理解し、大気中の風の流れなどの気象現象を説明できる。4
植生の遷移について説明でき、そのしくみについて説明できる。4前4,前7
世界のバイオームとその分布について説明できる。4前5,前7
日本のバイオームの水平分布、垂直分布について説明できる。4前5,前7
生態系の構成要素(生産者、消費者、分解者、非生物的環境)とその関係について説明できる。4前6,前7
生態ピラミッドについて説明できる。4前6,前7
生態系における炭素の循環とエネルギーの流れについて説明できる。4前6,前7
熱帯林の減少と生物多様性の喪失について説明できる。4
有害物質の生物濃縮について説明できる。4
地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。4
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物原核生物と真核生物の違いについて説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合01370080100
基礎的能力083004556
専門的能力022002024
分野横断的能力032001520