社会実装プロジェクトⅢ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 社会実装プロジェクトⅢ
科目番号 0176 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材
担当教員 小嶋 徹也,北越 大輔,鈴木 雅人,田中 晶,松林 勝志,吉本 定伸,西村 亮,松﨑 頼人,平尾 友一

到達目標

(1)相手の立場や専門性に応じて多様な方法で円滑なコミュニケーションをとることができ,
社会におけるテーマに対し,具体的かつ論理的な実効策を提案できる汎用的能力を習得する。
(2)チームワーク力を有した上でリーダーシップをとる,或いは,他者と協調して行動することができ,
倫理観を持って工学に取り組むことができる態度・志向性を習得する。
(3)クライアントの要求を解決するためのプロセスを理解し,複合的な工学的課題や需要に適合したシステム・構成要素・工程を設計ることができる創造的思考力を習得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
円滑なコミュニケーションを通じた課題発見と、課題解決策を提案できる。円滑なコミュニケーションを通じて課題に対し、具体的かつ論理的な解決策を提案できる。円滑なコミュニケーションを通じて課題に対し、具体的な解決策を提案できる。コミュニケーションを通じて課題に対し、解決策を思考することができる。
リーダーシップを発揮し、他者と共同しながら合意形成ができる。満足なコミュニケーションをとることができない。リーダーシップを発揮し、他者と共同しながら、グループ全体を合意形成に導くこ とができる 他者と共同しながら、グループ全体を合意形成に至ることができる。
主体的な情報収集と整理ができ、自身の考えやアイディアを加えて説明できる。他者と共同しながら、意見を交わし、ともに行動することができる。他者と共同することができない。主体的に情報収集することができ 、それらを整理しまとめ、自身の考えやアイディアを加え、他者に説明することができる。
情報収集することができ 、それらを整理しまとめ、自身の考えやアイディアを加えることができる。 他者の助言を受け、情報収集し 、それらを整理しまとめることができる。十分な情報収集をすることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力の習得を目的とし,社会におけるテーマに対してチームのメンバーと協働して解決をしていく学習活動を実施する。特に社会実装Ⅲでは、前年度の社会実装Ⅱで得た経験を活かし、当事者(ユーザー、パートナー企業など)との意見交換を通じて、より社会で役立つ製品に仕上げることとする。
1)ニーズの把握、2)サービスの開発と改善(プロトタイピング)、3)本物の評価をもらう、4)社会に導入してみる、の4ステップからなる社会実装教育を実施する。
授業の進め方・方法:
社会実装Ⅲでは、4,5名程度のチームで課題解決に向けた提案,計画,役割分担,実践がメインとなる。最終報告では、教員や学外の連携者(企業の技術者など)も交えた場で、各グループがプロジェクト成果についてプレゼンテーションを行う。
この科目は、民間企業等において業務を担当していた教員も担当し、その経験を活かし、実際の現場における最新の設計手法等についての講義を含めて実施するものである。
注意点:
成績評価は、評価割合にも記載の通り、成果報告とポートフォリオによって行う。
なお、成果報告は発表の実施と成果報告書の提出をもって評価を実施し、双方が合格基準を満たすことが必要である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オープニング 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
2週 課題点の整理とプランニング 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
3週 プロジェクト活動 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
4週 プロジェクト活動 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
5週 プロジェクト活動 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
6週 プロジェクト活動 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
7週 プロジェクト活動 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
8週 プロジェクト活動 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
2ndQ
9週 成果のとりまとめ 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
10週 成果のとりまとめ 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
11週 成果のとりまとめ 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
12週 成果報告会 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
13週 成果報告書作成 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
14週 成果報告書作成 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
15週 成果報告書作成 汎用的能力,態度・志向性,創造的思考力を習得する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3
他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3
法令やルールを遵守した行動をとれる。3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3

評価割合

試験成果報告相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合05000500100
基礎的能力05000500100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000