画像認識工学特講

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 画像認識工学特講
科目番号 0179 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 WEBによる教材の提供
担当教員 鈴木 雅人

到達目標

これまでに学んだ、画像認識・理解のための基本的な手法をもとに、ニューラルネットワークによるパタン認識の基本的なメカニズムについて学ぶ。
・ニューラルネットワークの基本的な概念が理解できる。
・与えられた課題に対するプログラムを実装することができる。
・数学に基づく評価式を検討し,実装することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)最低限到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安(不可)
ニューラルネットワークの基本的な概念が理解できる。ニューラルネットワーク及びその関連事項を自分の言葉で説明することができる。ニューラルネットワーク及び関連する基本的事項を理解し、説明することができる。ニューラルネットワークの概要を説明することができる。ニューラルネットワークの概要を理解しておらず説明することができない。
与えられた課題に対するプログラムを実装することができる.効率よく課題を実現するための手法を自ら検討し実装できる。与えられた実現方法に基づきプログラムを実装できる。プログラムを完成させることができる。プログラムを完成させることができない。
数学に基づく評価式を検討し,実装することができる自ら評価式を検討し,効率的に課題を実現するプログラムを作ることができる与えられた評価式を理解し,それに基づきプログラムを実装することができる与えられた評価式をプログラムとして実装することができる。評価式の意味を理解することが出来ず、プログラムとして実装することもできない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
画像認識工学では,パタン認識の課題を取り上げ,直感的手法に基づく自動認識には限界があることを学び,確率・統計に基づく認識手法の学習を通して,知識情報分野における数学の役割を理解するした。本講義では、パタン認識のアプローチの1つであるニューラルネットワークについて学び、それらを実装し、実験によりその効果を確認する。
授業の進め方・方法:
学ぶべき内容に応じて、実際のプログラミングにより深く理解するための小課題を提示する.また,作成したプログラムの性能評価実験を行い,学んだ内容について、その効果を確認する。
注意点:
課題等の提出物は設定された締切までに提出すること。予習や自学自習を取り入れ取り組むこと。
C言語のプログラムは一通り書けることを前提に授業を進めるので,プログラミング言語については十分に復習しておくこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 画像処理・認識の概要復習 本授業の目標を確認すると共に、既に学んだ画像認識技術に関する復習を行う。
2週 統計的・解析学的手法に基づく識別関数設計の復習 解析学的手法による識別関数設計の問題点を理解し、改めて統計的手法に基づく識別関数設計法の概要について整理する。
3週 最近傍決定則と線形識別関数 最近傍決定則の概念を理解し、線形識別関数との関係性について理解できる。
4週 パーセプトロンの学習規則 パーセプトロンの概念を理解し、それを用いた識別における学習規則について理解することができる。
5週 区分的線形識別関数とニューラルネットワーク 区分的線形識別関数の考え方を理解すると共に、ニューラルネットワークの概略的なイメージをつかむことができる。
6週 演習 パーセプトロンの学習規則を使った演習を行い、これまでの内容をより深く理解する。
7週 Widrow-Hoffの学習規則 勾配ベクトルの概念や重回帰分析を用いて、Widrow-Hoffの学習規則の内容を理解することができる。
8週 最急降下法 最適解を求める逐次的アルゴリズムとして、最急降下法を理解することができる。
4thQ
9週 演習 Widrow-Hoffの学習アルゴリズムの内容をより深く学ぶための演習問題を行う。
10週 誤差逆伝搬法 ニューラルネットワークの学習の基礎概念となる、誤差逆伝搬法の仕組みを理解する。
11週 演習 誤差逆伝搬法の概念をより深く理解するため、演習課題を行う。
12週 プログラミング演習 これまで学んだ内容を具体的なパタン認識問題に適用するプログラムを作成する。
13週 プログラミング演習(2) 前回に引き続きプログラムを作成し、認識実験を行う。
14週 ニューラルネットワーク概論 最近のニューラルネットワークの技術について触れる。最近の研究発表の話題や今後の展望について触れる。
15週 まとめ これまで学んだ内容を総括する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

課題合計
総合評価割合100100
基礎的能力5050
専門的能力5050
分野横断的能力00