基礎生物I

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 基礎生物I
科目番号 0036 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 生物基礎(啓林館)、生物(啓林館)、スクエア最新図説生物(第一学習社)、センサー総合生物 3rd Edtition(啓林館)
担当教員 (伊藤 篤子)

到達目標

生物の共通性と多様性を理解し、それらにかかわる生物の仕組みを理解できるようになる。ヒトの体の恒常性を保つ仕組みについて理解できるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベル(可)未到達レベルの目安
評価項目1生物の多様性と共通性について学習したことはすべて詳細に説明できる。生物の多様性と共通性について説明できる。一部は詳細に説明できる生物の多様性と共通性について説明できる。生物の多様性と共通性について説明できない。
評価項目2生命活動を支えるエネルギーの産生について学習したことはすべて詳細に説明できる。生命活動を支えるエネルギーの産生について説明できる。一部は詳細に説明できる生命活動を支えるエネルギーの産生について説明できる。生命活動を支えるエネルギーの産生について説明できない
評価項目3遺伝子について化学構造も含めて学習したことはすべて詳細に説明できる。遺伝子について化学構造も含めて説明できる。一部は詳細に説明できる遺伝子について化学構造も含めて説明できる。遺伝子について化学構造も含めて説明できない。
評価項目4遺伝情報の分配について学習したことはすべて詳細に説明できる。遺伝情報の分配について説明できる。一部は詳細に説明できる遺伝情報の分配について説明できる。遺伝情報の分配について説明できない
評価項目5遺伝情報とタンパク質の合成について学習したことはすべて詳細に説明できる遺伝情報とタンパク質の合成について説明できる。一部は詳細に説明できる遺伝情報とタンパク質の合成について説明できる遺伝情報とタンパク質の合成について説明できない
評価項目6生物の体内環境について学習したことはすべて詳細に説明できる生物の体内環境について説明できる。一部は詳細に説明できる生物の体内環境について説明できる生物の体内環境について説明できない
評価項目7体内環境の調節について学習したことはすべて詳細に説明できる。体内環境の調節について説明できる。一部は詳細に説明できる体内環境の調節について説明できる。体内環境の調節について説明できない。
評価項目8免疫について学習したことはすべて詳細に説明できる免疫について説明できる。一部は詳細に説明できる免疫について説明できる免疫について説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
「生物」は普遍性と多様性の2つの側面をもつ。生物の基本構成単位は細胞であるし、世代を継続し、反応し、生成 している。これらは「生物の4つの定義」であるが、年間を通して常にこの定義を念頭に置き、各々の単元を断片化することなく生物の「普遍性」の理解を目指す。
「生物」は一つとして全く同一のものがない。遺伝的に全く同一といえる生物は存在するが、個体ごとになんらかの異なる表現を示す。個体差・種間差などに触れることで生物の「多様性」に触れる
授業の進め方・方法:
検定教科書(啓林館)を使用し、それにそって授業を行う。また、センサー総合生物 3rd Edtition(啓林館)の問題集を用いて演習を適宜実施する。加えて、理解の手助けとして、簡単な実験やAV教材を使用し、レポートを課すことがある。
注意点:
教科書と図説は授業で頻繁に使用するので必ず持参すること。
授業前に教科書を予習すること。授業後に課題(主に問題集から)指定する。復習として自宅で自学自習すること。
最終評価以外(前期中間・期末、後期中間)の評価は、評価時点での合計点から換算し、小数点以下は四捨五入で算出する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
生物の特徴-生物の多様性と共通性-
地球上の生物の多様性について説明できる。
生物の共通性と進化の関係について説明できる。
生物に共通する性質について説明できる。
2週 生物の特徴-生物の多様性と共通性- 生物の共通性と進化の関係について理解して生物に共通する性質について説明できる。
原核生物と真核生物の違いについて説明できる。
核、ミトコンドリア、葉緑体、細胞膜、細胞壁、液胞の構造と働きについて説明できる。
3週 生物の特徴-生物の多様性と共通性- 核、ミトコンドリア、葉緑体、細胞膜、細胞壁、液胞の構造と働きについて説明できる。
葉緑体とミトコンドリアの進化の説について説明できる。
4週 生物の特徴-生命活動とエネルギー- 代謝、異化、同化という語を理解しおり、生命活動のエネルギーの通貨としてのATPの役割について説明できる。
生態系ピラミッドの構成とエネルギーの流れについて説明できる
5週 生物の特徴-生命活動とエネルギー- 代謝、異化、同化という語を理解しており、生命活動のエネルギーの通貨としてのATPの役割について説明できる。
酵素とは何か説明でき、代謝における酵素の役割を説明できる。
6週 生物の特徴-生命活動とエネルギー- 代謝、異化、同化という語を理解しており、生命活動のエネルギーの通貨としてのATPの役割について説明できる。
7週 生物の特徴-生命活動とエネルギー- 代謝、異化、同化という語を理解しており、生命活動のエネルギーの通貨としてのATPの役割について説明できる。
光合成及び呼吸の大まかな過程を説明でき、2つの過程の関係を説明できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 遺伝子とそのはたらきー生物と遺伝子
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。
10週 遺伝子とそのはたらきー生物と遺伝子 DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。
11週 遺伝子とそのはたらきー生物と遺伝子 DNAの構造について遺伝情報と結びつけて理解している。
12週 遺伝子とそのはたらきー遺伝情報の分配 染色体の構造と遺伝情報の分配について説明できる。
細胞周期について説明できる。
13週 遺伝子とそのはたらきー遺伝情報の分配
染色体の構造と遺伝情報の分配について説明できる。
細胞周期について説明できる。
14週 遺伝子とそのはたらきー遺伝情報とタンパク質の合成 遺伝情報とタンパク質の関係について理解している。分化について理解している。
15週 期末試験
16週
後期
3rdQ
1週 体内環境 細胞膜を通しての物質輸送による細胞の恒常性について理解している。
2週 体内環境 細胞膜を通しての物質輸送による細胞の恒常性について理解している。
体液の働きについて理解している
3週 体内環境 肝臓,腎臓の働きについて理解している。フィードバック制御による体内の恒常性の仕組みを理解している
4週 体内環境の調節 フィードバック制御による体内の恒常性の仕組みを理解している。
神経系について理解している。情報伝達物質とその受容体の働きを理解している。
5週 体内環境の調節 自律神経系について理解している
6週 体内環境の調節 内分泌系について理解している
7週 体内環境の調節 内分泌系と自律神経系の相互作用による調節を理解している。
8週 中間試験
4thQ
9週 免疫 生体防御と免疫について理解できる
10週 免疫 自然免疫について概要が理解できる
11週 免疫 自然免疫について生体防御機構が具体的に理解できる
12週 免疫 適応免疫について概要が理解できる
13週 免疫 適応免疫のうち細胞性免疫について理解できる。
14週 免疫 適応免疫のうち体液性免疫について理解できる。
15週 免疫 免疫系のかかわるヒトの疾患や応用について理解できる
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス地球上の生物の多様性について説明できる。4前1,前2,前3,前8
生物の共通性と進化の関係について説明できる。4前1,前2,前3,前8
生物に共通する性質について説明できる。4前2,前3,前8,前9,前15
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物原核生物と真核生物の違いについて説明できる。4前2,前3,前8
核、ミトコンドリア、葉緑体、細胞膜、細胞壁、液胞の構造と働きについて説明できる。4前3,前8
葉緑体とミトコンドリアの進化の説について説明できる。4前3,前8
代謝、異化、同化という語を理解しており、生命活動のエネルギーの通貨としてのATPの役割について説明できる。4前4,前5,前6,前7,前8
酵素とは何か説明でき、代謝における酵素の役割を説明できる。4前5,前8
光合成及び呼吸の大まかな過程を説明でき、2つの過程の関係を説明できる。4前7,前8
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。4前9,前10,前11,前15
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。4前10,前11,前14,前15
染色体の構造と遺伝情報の分配について説明できる。4前12,前13,前15
細胞周期について説明できる。4前12,前13,前15
分化について説明できる。4前14,前15
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。4前9,前14,前15
細胞膜を通しての物質輸送による細胞の恒常性について説明できる。4後1,後2,後3,後4,後8
フィードバック制御による体内の恒常性の仕組みを説明できる。4後5,後6,後7,後8
情報伝達物質とその受容体の働きを説明できる。4後5,後6,後7,後8
免疫系による生体防御のしくみを説明できる。4後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
生物化学ヌクレオチドの構造を説明できる。3
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。3
DNAの半保存的複製を説明できる。3
RNAの種類と働きを列記できる。3
コドンについて説明でき、転写と翻訳の概要を説明できる。3
酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合72000028100
基礎的能力5200002274
専門的能力200000626
分野横断的能力0000000