計算化学

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 計算化学
科目番号 0037 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 適宜プリントを配布する
担当教員 伊藤 未希雄

到達目標

分子と光との相互作用:赤外吸収およびラマン散乱過程について説明することができる。 赤外およびラマンスペクトルを非経験的分子軌道法により予測し、分子構造や分子の置かれた環境の分子振動への影響を説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
分子の赤外吸収とラマン散乱過程赤外吸収およびラマン散乱過程について違いを説明し分子の対称性と赤外、ラマン活性の関係を説明できる赤外吸収およびラマン散乱過程について説明できる赤外およびラマン散乱過程を説明できない
計算化学ソフトウェアの活用様々な分子の赤外/ラマンスペクトルを計算して予測し、それらの違いを分子構造や分子のおかれた環境と関連付けて説明することができる。分子の赤外/ラマンスペクトルを計算し予測ができる。分子の赤外/ラマンスペクトルの計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本授業ではまず光と分子の相互作用すなわち、光吸収や散乱等の減少について学習する。 次に分子の赤外/ラマンスペクトルを計算により取得する方法について学ぶ。 さらに実測のスペクトルとの比較や、分子ごとのスペクトルの違いを分子構造や分子の置かれた環境などにより説明することができるようにする。
授業の進め方・方法:
座学とコンピューターを使った演習を交互に行う。
注意点:
Windows OSの基本的な操作方法を習得していること。 必要に応じて授業中に小テストを行うことがある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 イントロダクション
2週 光(電磁波)の性質 光(電磁波)の吸収、散乱等の物質と光の相互作用について説明することができる。
3週 吸収、散乱等の物質と光の相互作用について説明することができる。 吸収、散乱等の物質と光の相互作用について説明することができる。
4週 分光法概説 (振動)分光に用いられる分析機器の原理の概要を説明することができる。
5週 分子の対称性 分子を対称性によって分類することができる。(点群の理解を含む)
6週 赤外活性とラマン活性 分子の対称性によって赤外活性およびラマン活性となる振動モードを判別することができる。
7週 量子化学計算 いくつかの量子化学計算の原理や特徴を説明することができる。
8週 分子モデリング Winmostar等のソフトウェアを用いて分子モデリングができる。
2ndQ
9週 分子モデリングと振動計算、前半部分のまとめ 半径経験的分子軌道法により(MOPAC等のソフトウェア使用)分子構造の最適化及びスペクトルの計算ができる。
10週 振動計算 非経験的手法により(Firefly, GAMESS等使用)赤外およびラマンスペクトルを計算することができる。
11週 分子間、分子内相互作用 1 分子間および分子内の置換基同士が互いの分子振動に及ぼし合うことを計算により確かめ、その影響を説明することができる。
12週 分子間、分子内相互作用 2 分子間および分子内の置換基同士が互いの分子振動に及ぼし合うことを計算により確かめ、その影響を説明することができる。
13週 計算化学ソフトウェアの応用 1 授業で用いたソフトウェアのその他の利用法
14週 計算化学ソフトウェアの応用 2 同上
15週 授業後半部分のまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート等合計
総合評価割合5050100
基礎的能力5050100
専門的能力000
分野横断的能力000