化学II等で取り扱った化学平衡・化学反応速度論を,一段深いレベルで学習し,高学年の専門の授業及び社会実装や卒業研究に活用できる知識を身に着ける.
概要:
ギブズエネルギーを用いた平衡の記述,反応速度論を中心に学習する.
授業の進め方・方法:
説明と演習を繰り返しながら進める.単元ごとに小テストを実施する.また,後期中に学習する内容の総まとめ的なレポート課題を課す.
注意点:
微分積分,対数・指数の計算は物理化学を学習する上で必要不可欠である.各自,復習に努めるものとする.
演習および定期試験では関数電卓を使用するので常に持参しなければならない.
一度学習した内容が繰り返し出て来るので,予習,復習を必ず行い,試験毎に勉強した内容がリセットされるようなことがないように努めなければならない.
一日8時間程度の睡眠と,適度な運動,適切な食事をとるように努めなければならない.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
(相平衡・混合物) ギブズエネルギーの圧力変化・温度変化 |
ギブズエネルギーが圧力や温度の変化に対してどのように応答するかを説明できる.
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2週 |
(相平衡・混合物) 部分モル量と溶液の性質 |
混合物の化学ポテンシャル変化やそれに伴う現象を説明できる.希薄溶液の束一的性質について説明できる.
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3週 |
(相平衡・混合物) 小テスト (化学平衡) 自由エネルギーと化学ポテンシャル |
平衡定数とギブズエネルギーの間の関係を説明でき,実際に計算できる.
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4週 |
(化学平衡) 平衡組成 |
平衡状態の化学組成を計算できる.
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5週 |
(化学平衡) ルシャトリエの原理,触媒の効果 |
化学平衡に及ぼす諸条件(温度、圧力、濃度)の影響を説明できる.触媒の効果を説明できる.
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6週 |
(化学平衡) 化学平衡に関する演習 |
化学平衡の計算を身につける.
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7週 |
(化学平衡) 小テスト (反応速度論入門) 解析ツール:最小二乗法 |
最小二乗法の原理と関数電卓での計算方法を身につける.
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8週 |
後期中間試験 |
中間試験を受験し,問題のない得点をとる.
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4thQ |
9週 |
(反応速度論入門) 反応速度の定義 |
反応速度の定義について理解する.
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10週 |
(反応速度論入門) 反応次数,反応速度の表し方 |
反応次数,微分形速度式と積分形速度式について理解し,交互の変換ができる.
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11週 |
(反応速度論入門) 半減期と時定数 |
各次数の速度式の半減期と時定数を求めることができる.
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12週 |
(反応速度論入門) 演習(1) |
簡単な化学反応の速度定数などの解析ができるようになる.また,最小二乗法について理解する.
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13週 |
(反応速度論入門) 小テスト,反応速度の温度依存性 |
反応の温度依存性に関連する理論を説明し反応速度の温度依存性を説明することができる
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14週 |
(反応速度論入門) 小テスト返却と解説 化学反応の速度:演習(2) |
化学反応速度の温度依存性について計算できるようになる.また,より実際的な反応速度の計算ができるようになる.
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15週 |
振り返りの時間 |
学年末試験範囲のまとめ
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 物理化学 | 気体の法則を理解して、理想気体の方程式を説明できる。 | 3 | 前2 |
気体の分子速度論から、圧力を定義して、理想気体の方程式を証明できる。 | 3 | 前3,後6 |
実在気体の特徴と状態方程式を説明できる。 | 3 | 前4,前5 |
臨界現象と臨界点近傍の特徴を説明できる。 | 3 | 前6,後6 |
混合気体の分圧の計算ができる。 | 3 | 前2 |
純物質の状態図(P-V、P-T)を理解して、蒸気圧曲線を説明できる。 | 4 | |
2成分の状態図(P-x、y、T-x、y)を理解して、気液平衡を説明できる。 | 4 | 後1 |
束一的性質を説明できる。 | 4 | 後2 |
蒸気圧降下、沸点上昇より、溶質の分子量を計算できる。 | 4 | |
凝固点降下と浸透圧より、溶質の分子量を計算できる。 | 4 | |
熱力学の第一法則の定義と適用方法を説明できる。 | 3 | 前9 |
エンタルピーの定義と適用方法を説明できる。 | 3 | 前10,前11,前12 |
化合物の標準生成エンタルピーを計算できる。 | 3 | 前13 |
エンタルピーの温度依存性を計算できる。 | 3 | 前11,後1 |
内部エネルギー、熱容量の定義と適用方法を説明できる。 | 3 | |
平衡の記述(質量作用の法則)を説明できる。 | 4 | 後9 |
諸条件の影響(ルシャトリエの法則)を説明できる。 | 4 | 後13,後14 |
均一および不均一反応の平衡を説明できる。 | 4 | 後9 |
熱力学の第二・第三法則の定義と適用方法を説明できる。 | 3 | 後1,後2,後4 |
純物質の絶対エントロピーを計算できる。 | 3 | 後2 |
化学反応でのエントロピー変化を計算できる。 | 3 | 後3 |
化合物の標準生成自由エネルギーを計算できる。 | 3 | 後5,後6 |
反応における自由エネルギー変化より、平衡定数・組成を計算できる。 | 4 | 後12 |
平衡定数の温度依存性を計算できる。 | 4 | 後13,後14 |
気体の等温、定圧、定容および断熱変化のdU、W、Qを計算できる。 | 4 | |
反応速度の定義を理解して、実験的決定方法を説明できる。 | 4 | 後9,後10,後11,後12 |
反応速度定数、反応次数の概念を理解して、計算により求めることができる。 | 4 | 後9,後10,後11,後12 |
微分式と積分式が相互に変換できて半減期が求められる。 | 4 | 後9,後10,後11,後12 |