物理化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 物理化学Ⅱ
科目番号 0090 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 アトキンス 物理化学要論 (第6版), P. W. Atkins, J. de Paula 著, 千原秀昭, 稲葉章 訳
担当教員 井手 智仁

到達目標

化学II等で取り扱った化学平衡・化学反応速度論を,一段深いレベルで学習し,高学年の専門の授業及び社会実装や卒業研究に活用できる知識を身に着ける.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低到達レベルの目安未到達レベルの目安
化学平衡任意の反応の化学平衡を記述し問題を解くことができる典型的な化学平衡を記述できる簡単な化学平衡を記述することができる化学平衡を記述することができない
反応速度論の基礎積分型速度式およびそれらの時定数や半減期を定義し利用することができる積分型速度式を利用することができる簡単な積分型速度式を利用することができる積分型速度式を利用することができない
反応速度の温度変化反応の温度依存性を説明し、またその理論を説明することができる反応の温度依存性を説明することができる簡単な反応の温度依存性を説明できる反応の温度依存性を説明できない

学科の到達目標項目との関係

JABEE (a) 説明 閉じる
JABEE (c) 説明 閉じる
JABEE (e) 説明 閉じる
学習・教育目標 A1 説明 閉じる
学習・教育目標 B1 説明 閉じる
学習・教育目標 C1 説明 閉じる
学習・教育目標 D1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ギブズエネルギーを用いた平衡の記述,反応速度論を中心に学習する.
授業の進め方・方法:
説明と演習を繰り返しながら進める.単元ごとに小テストを実施する.また,後期中に学習する内容の総まとめ的なレポート課題を課す.
注意点:
微分積分,対数・指数の計算は物理化学を学習する上で必要不可欠である.各自,復習に努めるものとする.
演習および定期試験では関数電卓を使用するので常に持参しなければならない.
一度学習した内容が繰り返し出て来るので,予習,復習を必ず行い,試験毎に勉強した内容がリセットされるようなことがないように努めなければならない.
一日8時間程度の睡眠と,適度な運動,適切な食事をとるように努めなければならない.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 (相平衡・混合物) ギブズエネルギーの圧力変化・温度変化 ギブズエネルギーが圧力や温度の変化に対してどのように応答するかを説明できる.
2週 (相平衡・混合物) 部分モル量と溶液の性質 混合物の化学ポテンシャル変化やそれに伴う現象を説明できる.希薄溶液の束一的性質について説明できる.
3週 (相平衡・混合物) 小テスト
(化学平衡) 自由エネルギーと化学ポテンシャル
平衡定数とギブズエネルギーの間の関係を説明でき,実際に計算できる.
4週 (化学平衡) 平衡組成 平衡状態の化学組成を計算できる.
5週 (化学平衡) ルシャトリエの原理,触媒の効果 化学平衡に及ぼす諸条件(温度、圧力、濃度)の影響を説明できる.触媒の効果を説明できる.
6週 (化学平衡) 化学平衡に関する演習 化学平衡の計算を身につける.
7週 (化学平衡) 小テスト
(反応速度論入門) 解析ツール:最小二乗法
最小二乗法の原理と関数電卓での計算方法を身につける.
8週 後期中間試験 中間試験を受験し,問題のない得点をとる.
4thQ
9週 (反応速度論入門) 反応速度の定義 反応速度の定義について理解する.
10週 (反応速度論入門) 反応次数,反応速度の表し方 反応次数,微分形速度式と積分形速度式について理解し,交互の変換ができる.
11週 (反応速度論入門) 半減期と時定数 各次数の速度式の半減期と時定数を求めることができる.
12週 (反応速度論入門) 演習(1) 簡単な化学反応の速度定数などの解析ができるようになる.また,最小二乗法について理解する.
13週 (反応速度論入門) 小テスト,反応速度の温度依存性 反応の温度依存性に関連する理論を説明し反応速度の温度依存性を説明することができる
14週 (反応速度論入門) 小テスト返却と解説
化学反応の速度:演習(2)
化学反応速度の温度依存性について計算できるようになる.また,より実際的な反応速度の計算ができるようになる.
15週 振り返りの時間 学年末試験範囲のまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野物理化学気体の法則を理解して、理想気体の方程式を説明できる。3前2
気体の分子速度論から、圧力を定義して、理想気体の方程式を証明できる。3前3,後6
実在気体の特徴と状態方程式を説明できる。3前4,前5
臨界現象と臨界点近傍の特徴を説明できる。3前6,後6
混合気体の分圧の計算ができる。3前2
純物質の状態図(P-V、P-T)を理解して、蒸気圧曲線を説明できる。4
2成分の状態図(P-x、y、T-x、y)を理解して、気液平衡を説明できる。4後1
束一的性質を説明できる。4後2
蒸気圧降下、沸点上昇より、溶質の分子量を計算できる。4
凝固点降下と浸透圧より、溶質の分子量を計算できる。4
熱力学の第一法則の定義と適用方法を説明できる。3前9
エンタルピーの定義と適用方法を説明できる。3前10,前11,前12
化合物の標準生成エンタルピーを計算できる。3前13
エンタルピーの温度依存性を計算できる。3前11,後1
内部エネルギー、熱容量の定義と適用方法を説明できる。3
平衡の記述(質量作用の法則)を説明できる。4後9
諸条件の影響(ルシャトリエの法則)を説明できる。4後13,後14
均一および不均一反応の平衡を説明できる。4後9
熱力学の第二・第三法則の定義と適用方法を説明できる。3後1,後2,後4
純物質の絶対エントロピーを計算できる。3後2
化学反応でのエントロピー変化を計算できる。3後3
化合物の標準生成自由エネルギーを計算できる。3後5,後6
反応における自由エネルギー変化より、平衡定数・組成を計算できる。4後12
平衡定数の温度依存性を計算できる。4後13,後14
気体の等温、定圧、定容および断熱変化のdU、W、Qを計算できる。4
反応速度の定義を理解して、実験的決定方法を説明できる。4後9,後10,後11,後12
反応速度定数、反応次数の概念を理解して、計算により求めることができる。4後9,後10,後11,後12
微分式と積分式が相互に変換できて半減期が求められる。4後9,後10,後11,後12

評価割合

小テストレポート課題定期試験合計
総合評価割合101080100
基礎的能力554050
専門的能力554050