微生物学

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 微生物学
科目番号 0092 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 微生物の科学と応用(三共出版)
担当教員 (伊藤 篤子)

到達目標

微生物としての取り扱い対象をその定義を理解したうえで正しく分類できる。
微生物の代謝についてそれぞれの化学反応を理解し、説明できる。
微生物取扱いの原理について理解し、説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベル(可)未到達レベルの目安
評価項目1微生物の分類について学習したすべてを詳細に説明できる微生物の分類についていくつか例を挙げて詳細に説明できる微生物の分類について説明できる微生物の分類について説明できない
評価項目2微生物の代謝について酵素・基質反応を学習したすべてを詳細に説明できる微生物の代謝について酵素・基質反応を説明でき,かつ一部を詳細に説明できる微生物の代謝について酵素・基質反応を説明できる微生物の代謝について酵素・基質反応を説明できない
評価項目3微生物の培養と増殖についてその安全な取り扱いも含めて学習したすべてを詳細に説明できる微生物の培養と増殖についてその安全な取り扱いも含めて説明でき,かつ例をいくつか詳細に説明できる微生物の培養と増殖についてその安全な取り扱いも含めて説明できる微生物の培養と増殖についてその安全な取り扱いも含めて説明できない
評価項目4微生物のを利用した技術や現象について学習したすべてを詳細に説明できる微生物のを利用した技術や現象について説明でき,かつ例をいくつか詳細に説明できる微生物のを利用した技術や現象について説明できる微生物のを利用した技術や現象につい説明でない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
微生物は生態系の一端を担い、多くの化学工業の発展をもたらし、各種疾患の要因となるなど、ヒトをはじめとする生物が生きる上で非常に重要な必要不可欠なものである。生物学、生物化学、化学工学、無機化学、有機化学などのこれまで学んだ化学の知識を基礎とし、化学・生物学双方から微生物を理解し、その応用利用を学ぶ。
授業の進め方・方法:
微生物の科学と応用(三共出版)の教科書に従い、さらにプリントを配布する。プリントの内容はパワーポイントでも投影し、同時に板書も行う。
注意点:
中間テストは行わない。教科書を予習すると同時に,各単元終了時に自学自習のためのプリントを配布する。自学自習し提出すること。それによって加点を行い、提出期限遅れ等は減点する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 微生物学概論 地球上の生物の多様性について理解している。
生物の共通性と進化の関係について理解している。 3 1,14,15
生物に共通する性質について理解している。
生態系(ライフサイエンス/アースサイエンス) 週
生態系の構成要素(生産者、消費者、分解者、非生物的環境)とその関係について説明できる。
生態ピラミッドについて理解している。
生態系における炭素の循環とエネルギーの流れについて説明できる。
2週 微生物の分類1-原核生物、真核生物、ウイルス‐ 原核微生物の種類と特徴について説明できる。
3週 微生物の分類2-原核生物、真核生物、ウイルス‐ 真核微生物(カビ、酵母)の種類と特徴について説明できる
4週 微生物の分類1-原核生物、真核生物、ウイルス‐ ウイルスについてその定義や性質を説明できる。
5週 微生物の代謝-酵素 酵素とは何か説明でき、代謝における酵素の役割を説明できる。
6週 トピックス
7週 微生物の代謝‐酵素 タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を理解している。
タンパク質の立体構造(一次・二次・三次・四次構造)について説明できる。
酵素の構造と酵素-基質複合体について理解している。
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について理解している。
補酵素や補欠因子の働きを例示できる。水溶性ビタミンとの関係を理解している。
8週 微生物の代謝 異化と同化 嫌気呼吸(アルコール発酵・乳酸発酵・解糖)の過程を説明できる
2ndQ
9週 微生物の代謝 異化と同化 各種の光合成色素の働きを説明できる。
光化学反応の仕組みを理解し、その概要を説明できる。
炭酸固定の過程を理解している。
10週 微生物の取り扱い 増殖と培養 微生物の増殖(増殖曲線)について説明できる。
微生物の育種方法について説明できる。
11週 微生物の取り扱い 増殖と培養・滅菌と消毒 微生物の育種方法について説明できる。
微生物の培養方法について説明でき、安全対策についても理解している
12週 微生物の取り扱い 滅菌と消毒 微生物の増殖(増殖曲線)について説明できる。
微生物の培養方法について説明でき、安全対策についても理解している
13週 微生物の応用と利用 アルコール発酵について説明でき、その醸造への利用について説明できる。
抗生物質や生理活性物質とその微生物による生産について理解している。
14週 授業の復習、問題演習
15週 試験返却、解説、AV教材視聴
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス地球上の生物の多様性について説明できる。4前1,前14,前15
生物の共通性と進化の関係について説明できる。4前1,前14,前15
生物に共通する性質について説明できる。4前1,前4,前14,前15
生態系の構成要素(生産者、消費者、分解者、非生物的環境)とその関係について説明できる。4前1,前14,前15
生態ピラミッドについて説明できる。4前1,前14,前15
生態系における炭素の循環とエネルギーの流れについて説明できる。4前1,前14,前15
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物酵素とは何か説明でき、代謝における酵素の役割を説明できる。4前5,前7,前14,前15
生物化学タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。4
タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を説明できる。4前5,前7,前14,前15
タンパク質の高次構造について説明できる。4前5,前7,前14,前15
酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。4前5,前7,前14,前15
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について説明できる。4前5,前7,前14,前15
補酵素や補欠因子の働きを例示できる。水溶性ビタミンとの関係を説明できる。4前5,前7,前14,前15
嫌気呼吸(アルコール発酵・乳酸発酵)の過程を説明できる。4前9,前14,前15
各種の光合成色素の働きを説明できる。3前8,前9,前14,前15
光化学反応の仕組みを理解し、その概要を説明できる。3前8,前9,前14,前15
炭酸固定の過程を説明できる。3前8,前9,前14,前15
生物工学原核微生物の種類と特徴について説明できる。4前2,前3,前4,前14,前15
真核微生物(カビ、酵母)の種類と特徴について説明できる。4前2,前3,前4,前14,前15
微生物の増殖(増殖曲線)について説明できる。4前10,前11,前14,前15
微生物の育種方法について説明できる。4前10,前11,前12,前14,前15
微生物の培養方法について説明でき、安全対策についても説明できる。4前10,前11,前12,前14,前15
アルコール発酵について説明でき、その醸造への利用について説明できる。4前13,前14,前15
食品加工と微生物の関係について説明できる。4
抗生物質や生理活性物質の例を挙げ、微生物を用いたそれらの生産方法について説明できる。4前13,前14,前15
微生物を用いた廃水処理・バイオレメディエーションについて説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合72000028100
基礎的能力4200001860
専門的能力3000001040
分野横断的能力0000000