到達目標
化学実験の基本的な単位操作を確実に行い、精度の高いデータを再現性良く得られるようになること。また、実験レポートの作成においては、実験データをわかりやすくまとめる技量と、根拠を明確に示しながら論理的に考察する能力を身につけることを目標とする。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安 |
化学実験の単位操作 | 精度多い再現性よいデータ取得 | 操作を確実に行う | 操作が出来る | 操作が出来ないこと |
実験レポートの作成 | 実験データをわかりやすくまとめる技量 | 根拠を明確に示しながら論理的に考察 | 期日までに提出が出来ること | 期日までに提出が出来ないこと |
チームワークをとって作業を分担する | リーダーシップを発揮 | 自ら次に行うべきことを考えられる | 指示されたことはこなせる | ぼーっとみているだけ |
安全に実験できること | 危険を予測して,未然に防止する | 実験中の安全に配慮できる | 危険な操作をしない | 危険な操作をするなどしてヒヤリハットを起こす |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
実験開始前に教員が実験の説明をするので、その指示に従って実験を行うこと。
授業の進め方・方法:
実験計画書(実験の目的、理論、装置および方法)を実験開始までに提出すること。
注意点:
実験の前後の予習・復習等の自学自習は特に重要である。実験ノートの記載などの事前学習、実験後のまとめ等の復習の習慣を身に着ける必要がある。
レポート等で評価(レポートが一通でも未提出の場合は不合格)。詳細は実験テキストに記載。実験の予習としては実験計画書の作成、復習としてはレポートの完成と提出を求める。
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
評価方法、実験の心得
|
2週 |
安全講習 |
各テーマの詳細な説明
|
3週 |
環境化学実験 |
活性汚泥法による水処理
|
4週 |
環境化学実験 |
試料中の炭素と窒素の定量
|
5週 |
環境化学実験 |
土壌中の残留農薬の評価
|
6週 |
レポート作成 |
レポート作成
|
7週 |
量子化学実験 |
高温超伝導
|
8週 |
量子化学実験 |
水素原子の電子軌道
|
2ndQ |
9週 |
量子化学実験 |
高温超伝導
|
10週 |
レポート作成 |
レポート作成
|
11週 |
無機化学実験 |
溶液の比重と粘度の測定
|
12週 |
無機化学実験 |
アルミニウムの原子量測定
|
13週 |
無機化学実験 |
錯体の合成と可視光スペクトルの測定または食塩水の電気分解
|
14週 |
レポート作成 |
レポート作成
|
15週 |
発表会 |
各自、1テーマの実験についてパワーポイントを使用し発表する
|
16週 |
|
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 化学・生物系分野【実験・実習能力】 | 有機化学実験 | 蒸留による精製ができる。 | 3 | 前4 |
分析化学実験 | 代表的な定性・定量分析装置としてクロマト分析(特にガスクロ、液クロ)や、物質の構造決定を目的とした機器(吸光光度法、X線回折、NMR等)、形態観察装置としての電子顕微鏡の中の代表的ないずれかについて、その原理を理解し、測定からデータ解析までの基本的なプロセスを行うことができる。 | 4 | 前5,前7,前8,前11,前12,前13 |
物理化学実験 | 温度、圧力、容積、質量等を例にとり、測定誤差(個人差・器差)、実験精度、再現性、信頼性、有効数字の概念を説明できる。 | 4 | 前9 |
各種密度計(ゲールサック、オストワルド等)を用いて、液体および固体の正確な密度を測定し、測定原理を説明できる。 | 4 | |
粘度計を用いて、各種液体・溶液の粘度を測定し、濃度依存性を説明できる。 | 4 | |
相平衡(液体の蒸気圧、固体の溶解度、液体の相互溶解度等)を理解して、平衡の概念を説明できる。 | 4 | 前12 |
基本的な金属単極電位(半電池)を組み合わせ、代表的なダニエル電池の起電力を測定できる。また、水の電気分解を測定し、理論分解電圧と水素・酸素過電圧についても説明できる。 | 4 | 前12 |
生物工学実験 | 分光分析法を用いて、生体物質を定量することができる。 | 4 | 前3 |
クロマトグラフィー法または電気泳動法によって生体物質を分離することができる。 | 4 | 前5 |
評価割合
| レポート | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 20 | 0 | 20 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 10 | 0 | 10 | 0 | 0 | 40 |
専門的能力 | 20 | 5 | 0 | 5 | 0 | 0 | 30 |
分野横断的能力 | 20 | 5 | 0 | 5 | 0 | 0 | 30 |