量子論Ⅱ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 量子論Ⅱ
科目番号 0099 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 ベーシック量子論 土屋賢一著 裳華房
担当教員 土屋 賢一

到達目標

量子力学の基本方程式であるシュレディンガー方程式を、井戸型ポテンシャル、1次元調和振動子、水素原子の電子軌道等の問題について解き、考察できるようになることを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安単位取得可能レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1井戸型ポテンシャル問題の最終解を求めることができる。井戸型ポテンシャル問題の式や必要な条件を理解し、書くことができる。井戸型ポテンシャル問題の基礎事項について理解できる。井戸型ポテンシャル問題の基礎事項について理解できない。
評価項目21次元調和振動子問題の最終解を求めることができる。。1次元調和振動子問題の式や必要な条件を理解し、書くことができる。1次元調和振動子問題の基礎事項について理解できる。1次元調和振動子問題の基礎事項について理解できない。
評価項目3水素原子の電子軌道の最終解を求めることができる。水素原子の電子軌道問題の式や必要な条件を理解し、書くことができる。水素原子の電子軌道問題の基礎事項について理解できる。水素原子の電子軌道問題の基礎事項について理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
量子論の授業では数式が多く出てくるが、それらを丸暗記するのではなく、導出過程や最終式の意味等についても時間的に余裕を持って講義する。また、単元ごとに演習も取り入れながら、授業を進めてゆく。
授業の進め方・方法:
講義形式で授業を進める。井戸型ポテンシャル、1次元調和振動子、水素原子のような、解析的に解ける典型的な例を取り扱い、シュレディンガー方程式の解法について理解を深める。時には、学生を指名し、演習問題を黒板の前で解いてもらうこともある。
注意点:
数式が沢山出てくるが、特に高度な数学を使うわけでもない。最初の式から、最終結論までの流れをよく見極めて、理解を深めること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 井戸型ポテンシャル 1 無限に深い1次元井戸型ポテンシャル問題の定式化を理解する。
箱の中の粒子
2週 井戸型ポテンシャル 2 各領域でのシュレディンガー方程式の解を求める。
3週 井戸型ポテンシャル 3 境界条件を満たす解を求める。
4週 1次元調和振動子 1 古典論及び量子論で1次元調和振動子を記述する。
5週 1次元調和振動子 2 べき級数展開を用いた解放について学ぶ。
6週 1次元調和振動子 3 べき級数展開を用いた解放を用いて、解を求める。
7週 演習 井戸型ポテンシャル及び、1次元調和振動子について演習を行う。
8週 中間試験
2ndQ
9週 水素原子の電子軌道 1 シュレディンガー方程式の変数分離について理解する。
10週 水素原子の電子軌道 2 φ成分の解を求める。
11週 水素原子の電子軌道 3 Θ成分の解を求める。
12週 水素原子の電子軌道 4 原子単位について理解する。
13週 水素原子の電子軌道 5 ラゲール多項式について理解する。
14週 水素原子の電子軌道 6 動径波動関数の規格化を行う。
15週 水素原子の電子軌道 7 全波動関数を求める。
16週 演習 水素原子の電子軌道について演習を行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野無機化学主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。3
電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000