基礎電子工学

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 基礎電子工学
科目番号 0100 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 藤本 晶「基礎電子工学 第2版」森北出版
担当教員 一戸 隆久

到達目標

・真空中における電子の古典的振る舞いについて理解している.
・固体中における電子の古典的振る舞いについて理解している.
・半導体デバイスの原理と特性について基礎的なことを理解している.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 電磁界中の電子電磁界中における電子の振る舞いを十分に理解し、正しく説明することができる電磁界中における電子の振る舞いを理解し、説明することができる電磁界中における電子の振る舞いを理解し、説明することができない
評価項目2 固体中の電子固体中における電子の振る舞いを十分に理解し、正しく説明することができる固体中における電子の振る舞いを理解し、説明することができる固体中における電子の振る舞いを理解し、説明することができない
評価項目3 p-n接合バンド図を用いてp-n接合を十分に理解し、整流作用について正しく説明できるバンド図を用いてp-n接合を理解し、整流作用について説明できるバンド図を用いてp-n接合を理解し、整流作用について説明できない
評価項目4 MOSFETMOSFETの構造と原理を十分に理解し、正しく説明できるMOSFETの構造と原理を理解し、説明できるMOSFETの構造と原理を理解し、説明できない
評価項目4 光デバイスとデバイス作製技術光デバイス、デバイス作製技術について十分に理解し、正しく説明することができる光デバイス、デバイス作製技術について理解し、説明することができる光デバイス、デバイス作製技術について理解し、説明することができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電子の流れ(電流)には,「エネルギー」と「信号」を高速,簡便,かつ正確に伝えられるという極めて有用な特徴があります.電子工学は,この電子の流れを精密に制御する手法を開発し,応用する学問です.電子の流れを制御することで,あらゆる電気機器の制御が可能になるだけでなく,遠方と情報のやり取りをしたり,機械に自律的な判断をさせたりすることが可能になりました.
20世紀後半から現在に至るまでの工学的進歩には,電子工学の発展が大きく関わっています.一方で,電子工学の成果であるトランジスタやLED等の素子は,従来の機械的スイッチや電球と違った性質があり,
正しく使用するには原理を踏まえた知識が必要です.そこで本講義では,初めて電子工学を学ぶ人を想定し,電子の振る舞いと電子デバイスについて基礎的な解説を行います.
授業の進め方・方法:
学生の自発的な学習を促すため適宜、課題を課し、小テストを行うことがある。
注意点:
物理の基礎、及び電磁気学の基礎的な知識が必要な場合には自学自習すること。
本科目は学修単位科目のため、事前・事後学習が必要であり、自学自習に取り組むこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 授業の進め方や評価方法を理解し、電子工学を学ぶ意義や応用について概説し理解を深める。
2週 電磁界中の電子 電磁界中の電子の振る舞いについて理解し、計算できる
3週 電磁界中の電子 電磁界中の電子の振る舞いについて理解し、計算できる
4週 原子の構造と結晶 原子の構造、および結晶について理解し、説明できる
5週 固体中の電子 エネルギーバンドを用いて、固体中の電子の振る舞いを理解し説明できる
6週 固体中の電子 エネルギーバンドを用いて、固体中の電子の振る舞いを理解し説明できる
7週 導電現象 キャリア密度と電気伝導度の関係を理解し、計算できる
8週 p-n接合 バンド図を用いてp-n接合を理解し、整流作用について説明できる
4thQ
9週 中間試験 これまでの学習内容について標準的な問題を解くことができる
10週 バイポーラトランジスタ バイポーラトランジスタの動作について、バンド図を用いて説明できる
11週 金属-半導体接合 金属-半導体接合における電気的特性について理解し、バンド図を用いて説明できる
12週 MOSFET MOSFETの構造と原理を理解し、その動作特性について定性的に説明できる
13週 光デバイス LED等の光電変換素子について構造と原理を理解し、説明できる
14週 デバイス作製技術 デバイス作製技術の概要について理解し、説明できる
15週 振り返り 学習内容について、達成度を自分で評価できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000