現代技術史入門(教養ゼミⅠ)

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 現代技術史入門(教養ゼミⅠ)
科目番号 0105 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 なし
担当教員 河村 豊

到達目標

授業の目標と概要:「現代技術史入門」では,「電気技術史」,「電子技術史」をキーワドにして,現代(19世紀から20世紀)の技術の発展を調査,分析し,さらに受講者による発表まで行う授業形式をとる.今年度は,前半で,電子技術史通史を講義および輪読形式で行い,後半は,現代技術の事例について授業者がそれぞれに調査し,発表を実施してもらう.こうした調査,発表により,資料調査の方法,分析の方法,プレゼンテーションの方法などについても学ぶ.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1輪読を行い、内容のほとんどを理解していること輪読を行い、内容の6割以上を理解していること輪読を行わず、また該当部分の理解を全くしていない
評価項目2調査テーマについて多くの資料を用いて分析していること調査テーマについて、必要最低限の資料を調べ、分析していること調査テーマについて、ほとんど調査を行わず、発表を行わない

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
文献講読の対象としては、19世紀の「電気技術史」,20世紀からの「電子技術史」をとりあげる。指定された資料、文献を輪読、発表することで、その内容を理解する。また、後半では、調査対象として、20世紀後半から21世紀に登場してきた、新規技術をトピックとして取り上げ、それに関する調査も、調査,分析の事例として取り上げる。
授業の進め方・方法:
前半は、関連する資料を輪読形式で内容を理解していく。そのことで、現代技術の特徴を理解することと、あわせて、輪読形式の進め方を学ぶ・後半は、現代技術の特徴を抽出するために、1つのテーマを設定し、それに関して調べ学習を行う。そのことで、具体的な技術内容に焦点を当てながら、現代技術がもつ技術的、社会的特徴を理解する。あわせて、関連する資料の収集法、分析法、発表法を学ぶ。
注意点:
3年次の「科学技術史」に関する基本的知識を前提とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 (1) オリエンテーション 
2週 (2)電子技術の起源  船舶無線から国際無線へ
3週 (3)  電子技術の起源    
ラジオから電波兵器へ
4週 (4)  電子技術の起源 3   
  
現代の電子技術
5週 (5)  電子技術の起源 4    学生による文献輪読(1)
6週 (6)  電子技術の起源 5    学生による文献輪読(2)
7週 (7)  電子技術の起源 6  
  
 学生による文献輪読(3) 
8週 (8)  最近の電子機器 1
  
4thQ
9週 (9)  最近の電子機器 2
10週 (10) 最近の電子機器 3   
学生による調査発表(1)
11週 (11) 最近の電子機器 4   
学生による調査発表(2)
12週 (12) 最近の電子機器  学生による調査発表(3)
13週 (13) 電子技術史事典作成  1 発表 1
14週 (14) 電子技術史事典作成 
  
2 発表 2
15週 (15) 電子技術史事典作成 3 発表 3
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野世界の資源、産業の分布や動向の概要を説明できる。3
民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3
近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。3
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。3
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。3
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。3
公民的分野人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。3
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。3
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。3
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合405010000100
基礎的能力20201000050
専門的能力2030000050
分野横断的能力0000000