解析Ⅰ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 解析Ⅰ
科目番号 0106 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 高専テキストシリーズ 微分積分2 森北出版、高専テキストシリーズ 微分積分2 問題集 森北出版
担当教員 佐々木 優,小中澤 聖二,安富 義泰,井口 雄紀,波止元 仁,南出 大樹

到達目標

1.媒介変数で表された曲線について、複数の曲線で囲まれた図形の面積、曲線の長さを計算できる。
2.関数のマクローリン展開が計算でき、マクローリンの定理を用いて近似計算ができる。
3.2つ以上の2変数関数の合成関数の導関数または偏導関数を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
媒介変数で表された曲線媒介変数で表された曲線で囲まれた図形が複雑な場合に、面積および曲線の長さを計算できる。媒介変数で表された曲線で囲まれた図形が複雑な場合に、面積を計算できる。媒介変数で表された曲線で囲まれた図形が簡単な場合に、面積を計算できる。媒介変数で表された曲線で囲まれた図形の面積を計算できない。
関数の展開複雑な関数をマクローリン展開でき、近似計算ができる。複雑な関数をマクローリン展開できる。簡単な関数のマクローリン展開が理解できる。関数をマクローリン展開できない。
偏微分複雑な2変数関数の合成関数の導関数または偏導関数を計算できる。複雑な2変数関数の偏導関数を計算できる。簡単な2変数関数の偏導関数を計算できる。2変数関数の偏導関数を計算できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE (c) 説明 閉じる
学習・教育目標 C10 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ものづくりに携わる技術者としての基礎を作るため、曲線の媒介変数表示、極方程式、台形公式、広義積分、べき級数の収束半径、マクロ-リンの定理、マクローリン展開、テイラー展開、オイラーの公式、2変数関数の極限、偏微分、合成関数の導関数、全微分などを学習し、その知識を理解・修得する。
授業の進め方・方法:
教科書を中心に講義形式で行う。レポート問題を課すことがある。春課題試験も定期試験と同等の割合で評価する。
注意点:
基礎数学I、基礎数学II、微分積分I、微分積分IIの知識が必要になるので、しっかり復習しておくこと。予習、復習を行い、自学自習の習慣を身につけること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,曲線の媒介変数表示,媒介変数表示された曲線の接線ベクトル 曲線の媒介変数表示について理解する.媒介変数表示された曲線の接線ベクトルを求めることができる
2週 接線の方程式,媒介変数表示された曲線と面積 媒介変数表示された曲線の接線の方程式を求めることができる.媒介変数表示された曲線の面積を求めることができる.
3週 媒介変数表示された曲線の長さ 媒介変数表示された曲線の長さを求めることができる.
4週 直交座標と極座標,極方程式,いろいろな曲線 直交座標と極座標について理解する.極方程式について理解できる.
5週 極方程式と面積,極方程式で表された曲線の長さ 極方程式で表される曲線で囲まれる面積を求めることができる.極方程式で表された曲線の長さを求めることができる.
6週 台形公式,図形の面積の数値計算(区分求積法),広義積分(積分区間の端点で関数が定義されていない場合) 台形公式を用いて面積の近似値を求めることができる.広義積分(積分区間の端点で関数が定義されていない場合)を計算することができる.
7週 広義積分(積分区間が無限区間である場合) 広義積分(積分区間が無限区間である場合)を計算することができる.
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 関数の展開(高次導関数、べき級数),関数の展開(べき級数の項別微分・項別積分) 高次導関数の計算ができて、べき級数の収束半径が計算できる。べき級数の項別微分・項別積分ができる。
10週 関数の展開(マクローリン級数とマクローリン多項式、マクローリンの定理),関数の展開(マクローリン展開、オイラーの公式) マクローリン級数とマクローリン多項式、マクローリンの定理を理解できる。基本的な関数のマクローリン展開を理解し、オイラーの公式を用いた計算ができる。
11週 関数の展開(テイラー展開、関数の近似式),関数の展開(関数の近似式、誤差の見積もり) テイラー展開を理解し、関数の近似計算ができる。関数の近似計算の際の誤差の計算ができる。
12週 偏微分法(2変数関数とそのグラフ),偏微分法(2変数関数の極限値、連続性) 2変数関数を理解し、グラフを描くことができる。2変数関数の極限計算ができて、連続性を理解できる。
13週 偏微分法(偏導関数),偏微分法(第2次偏導関数、2変数関数の合成関数とその導関数) 偏導関数の計算ができる。第2次偏導関数の計算ができて、合成関数の導関数が計算できる。
14週 偏微分法(合成関数の偏導関数、接平面),偏導関数(全微分と近似) 合成関数の偏導関数の計算ができて、接平面を求めることができる。全微分を理解し、全微分による近似が計算でできる。
15週 演習
16週 前期期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000