応用数学

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 応用数学
科目番号 0117 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 井町昌弘他 フーリエ解析 裳華房
担当教員 土屋 賢一

到達目標

工学や科学において、現象を理解する際は、まずモデルを作り、これを数式で表す。本講においてはそれらの代表的な例として、フーリエ解析を取り上げて学習する。これにより、数学を専門分野に応用する方法について理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安単位取得可能なレベルの目安。未到達レベルの目安
評価項目1フーリエ級数展開の応用問題が解ける。フーリ級数展開の基礎問題が解ける。フーリエ級数展開の基礎事項を理解できる。フーリエ級数展開の基礎事項を理解できない。
評価項目2フーリエ変換の応用問題が解ける。フーリエ変換の基礎問題が解ける。フーリエ変換の基礎事項を理解できる。フーリエ変換の基礎事項を理解できない。
評価項目3微分方程式をフーリエ級数展開やフーリエ変換を用いて解く方法についての応用問題が解ける。微分方程式をフーリエ級数展開やフーリエ変換を用いて解く方法についての基礎問題が解ける。微分方程式をフーリエ級数展開やフーリエ変換を用いて解く方法についての基礎事項を理解できる。微分方程式をフーリエ級数展開やフーリエ変換を用いて解く方法についての基礎事項を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
数学の授業では、多くの数式を取り扱うが、それらの全ては論理的に関係しており、元をたどれば、単純な数個の考えや式から出発していることがほとんどである。そこを見誤ると、数学は無意味な式の羅列と化してしまう。本講では、それが起こらないよう気を配り、出発点はどこで、目標はどこであるかを常に意識できるよう授業を進めてゆく。
授業の進め方・方法:
フーリエ級数展開やフーリエ変換についてパワーポイントを用いて授業を行い、終了後にファイルを配布する。
毎週課題を課し、採点結果を成績に反映させる。
注意点:
数式を目で見ただけで理解するのは極めて困難である。授業中にノートを取ることを大切にし、後で見ても理解できるように、授業中に教員が話したことも、メモを取る習慣をつけてほしい。また、予習復習を心掛けること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 イントロダクション フーリエ級数展開、フーリエ変換とは何か?何の役に立つか等について理解する。
2週 フーリエ級数展開 1 三角関数の直交性について理解する。
3週 フーリエ級数展開 2 フーリエ級数展開の方法について理解する。
4週 演習 フーリエ級数展開について演習を通して理解する。
5週 フーリエ級数展開と関数の偶奇性 1 関数の対称性と展開結果との関係について理解する。
6週 フーリエ級数展開と関数の偶奇性 2 フーリエ正弦展開及び余弦展開について理解する。
7週 演習 フーリエ級数展開と関数の偶奇性について、演習を通して理解する。
8週 複素フーリエ級数展開 ベクトル空間との類似性を踏まえ、複素展開を理解する。
4thQ
9週 中間試験 中間試験を受験し、十分な得点を取る。
10週 フーリエ級数展開と再現性 関数に不連続点がある場合のフーリエ級数展開について理解する。
11週 演習 複素フーリエ級数展開及び、フーリエ級数展開の再現性について演習を通して理解する。
12週 フーリエ変換 1 フーリエ級数展開において、関数の周期を無限大にした場合について理解する。
13週 フーリエ変換 2 コーシーの留数定理を踏まえ、フーリエ積分を行う方法を理解する。
14週 フーリエ変換 3 パーセバルの定理を踏まえたフーリエ積分について理解する。
15週 演習 フーリエ変換の基礎計算について、演習を通して理解する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3
合成関数の導関数を求めることができる。3
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3

評価割合

定期試験レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力401050
専門的能力401050