工業化学II

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 工業化学II
科目番号 0118 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 マンガでやさしくわかる品質管理
担当教員 城石 英伸

到達目標

化学の学習をより実際の工業に生かすための以下の知識と技術を学習するとともに,実際の化学系企業について学習する.
1) 製図に関する知識(2次元CAD,3次元CAD)
2) 品質管理に関する知識
3) 触媒化学に関する知識

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可) 未到達レベルの目安
評価項目1製図の重要性を理解し,2次元ならびに3次元CADを用いて,高度な図面を作成することかできる.製図の重要性を理解し,2次元ならびに3次元CADを用いて,任意の図面を作成することかできる.製図の重要性を理解し,2次元ならびに3次元CADを用いて,簡単な図面を作成することかできる.製図の重要性を理解できず,2次元ならびに3次元CADを用いて,簡単な図面を作成することかできない.
評価項目2品質管理の重要性を理解し、統計的手法が使え、管理図を自由に使えこなすことができる品質管理の重要性を理解し、統計的手法が使え、管理図が使用できる。品質管理の重要性を理解し、ある程度統計的手法が使え、管理図も知っている。品質管理の重要性を理解が不十分で、統計的手法が十分使えず、管理図が描けない。
評価項目3触媒の原理を理解し、環境触媒の活用と応用を例を挙げて解説できる。触媒の原理を理解し、環境触媒について十分理解している。触媒の原理を理解し、環境触媒の例を挙げることができる。環境触媒の役割を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
製図の知識を学習し,実際にPCを用いて2D CADで作図する.その後,3D CADを用いて作図の基礎を学習する.次いで、工業化学をサポートする品質管理を学び技術者の最低限のスキルを身に着ける。最後に,触媒化学の基礎を学習し,アクティブラーニングとして触媒の応用事例について調査・発表を行う.
授業の進め方・方法:
講義、グループ討議、実習および発表を通して学ぶ。また、この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習として予習・復習を行うこと。
化学系企業の学習はMicrosoft Streamを用いた動画を見ることにより課題として行う.
注意点:
予習および発表資料等の期間内の作成

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 工業化学Ⅱのガイダンス
触媒の研究例紹介
触媒化学の応用例調査学習班分け
工業化学IIの授業の進め方について理解する.また,触媒の研究例を理解する.
2週 製図の基礎(1) (寸法と公差) 製図の基本を学習する.寸法について理解する
3週 製図の基礎(2) 公差について理解する.溶接の基礎を学ぶ
4週 品質管理1(品質管理の定義と重要性) 品質管理の重要性
5週 3D CADの基礎 3D CADソフトウェアの基礎を学び簡単な図を作図できる
6週 3D CADの応用 3D CADソフトウェアを用いてより高度な3次元図を作図できる
7週 品質管理2(QCの7つ道具) 品質管理で使用される代表的な解析方法を学び、使えるようにする。
8週 品質管理3(管理図について) 管理図の重要性を理解し、使えるようにする。
4thQ
9週 品質管理4(Rの高度な使い方) Rを用いて様々なグラフを描いたり,データを分析する手法を学習する
10週 品質管理5(Rを用いた推定/検定) 品質管理で使用される代表的な解析方法を学び、使えるようにする。
11週 触媒化学1(触媒化学の基礎) 触媒化学の基礎について理解する
12週 触媒化学2(触媒のキャラクタリゼーション法1) 触媒のキャラクタリゼーション法について理解する
13週 触媒化学3(触媒化学の応用事例発表1) 触媒がどのように役立っているか調査した内容をプレゼンテーションができる
14週 触媒化学4(触媒化学の応用事例発表2) 触媒がどのように役立っているか調査した内容をプレゼンテーションができる
15週 触媒化学5(触媒のキャラクタリゼーション法2) 触媒のキャラクタリゼーション法について理解する
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。3
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野物理化学平衡の記述(質量作用の法則)を説明できる。4
化合物の標準生成自由エネルギーを計算できる。4
反応速度定数、反応次数の概念を理解して、計算により求めることができる。4
化学工学バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。4

評価割合

試験課題発表態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合504010000100
基礎的能力0000000
専門的能力504010000100
分野横断的能力0000000