教養選択Ⅰ(生活の中の法律)

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 教養選択Ⅰ(生活の中の法律)
科目番号 0137 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 「消費生活と法律」細川幸一(著) 慶應義塾大学出版会
担当教員 村瀬 智之,加藤 絵美

到達目標

(1)消費者問題の発生原因、消費者の権利と責任、消費者法の意義について説明することができる。
(2)複雑で多様な消費者トラブルに対して問題意識をもち、解決のための理論と実践を具体的に示すことができる。
(3)消費者市民として自身の役割を理解し、行動することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限のレベルに到達した目安到達レベルに達していない目安
評価項目1消費者問題の発生経緯、解決に必要な考え方(権利・責任・法律)の基本原則を十分に理解している。消費者問題の発生経緯、解決に必要な考え方(権利・責任・法律)の基本原則を概ね理解している。消費者問題の発生経緯、解決に必要な考え方(権利・責任・法律)の基本原則について最低限の知識を有している。消費者問題の発生経緯、解決に必要な考え方(権利・責任・法律)の基本原則についての知識が6割未満である
評価項目2現代社会の消費者問題の解決に向けた行政・法的機関の役割と利用方法を十分に理解している。現代社会の消費者問題の解決に向けた行政・法的機関の役割と利用方法を概ね理解している。現代社会の消費者問題の解決に向けた行政・法的機関の役割と利用方法を最低限理解している。現代社会の消費者問題の解決に向けた行政・法的機関の役割と利用方法を理解していない。
評価項目3現代消費社会に関して、主体的に課題設定ができ、独自の分析を加え、説得的な発表が十分に行える現代消費社会に関して、主体的に課題設定ができ、独自の分析を加え、説得的な発表が概ね行える現代消費社会に関して、主体的に課題設定ができ、独自の分析を加え、説得的な発表がかろうじて行える現代消費社会に関して、主体的に課題設定ができ、独自の分析を加え、説得的な発表ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
私たちの身の回りには、数え切れないくらいの法律があるが、一つ一つの法律の条文全てを理解することは困難である。しかし実生活の中で何らかのトラブルに遭遇した場合に、それを解決するときに必要な法律を知っておくことは、これからの人生に大変重要である。特に消費生活に関わるトラブルは、私たちの毎日の生活と深く関わる。例えば、オンラインショップで洋服を買ったがサイズが合わなかった場合に返品はできるのか、買ったばかりの自動車のエンジンがどうもおかしいとディーラーに言っても取り合ってくれない、無料サンプルを取り寄せただけなのに翌月から正規商品と請求書が届くようになったが支払いたくない、先輩からマルチ商法が儲かると誘われて断れず契約してしまった、などのトラブルにあったらどのように解決するか。本授業では、消費者問題の発生経緯に関わる知識および解決に必要な「権利」「責任」「法律」に関わる基礎的な知識を定着させ、その上で消費者問題解決に向けた実践的理論を学び、実社会・実生活で活用できるようにする。
授業の進め方・方法:
(1)座学形式で消費者問題および消費者法の基本的事項を学ぶ.
(2)受講生がグループを作り,教科書や参考資料(講義内で配布)をグループ学習し,授業中に発表する.
(3)与えられた課題についてグループディスカッション,あるいはクラス全体でのディスカッションを行う.

※必要に応じて、映像教材や他の資料を利用する。
※現代消費社会では、日々、新たな消費者問題が発生するため、最新情報をニュース等から積極的に情報収集することが望まれる。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 イントロダクション 本授業の概要を理解し、次週以降の学習範囲を把握する。
2週 消費者問題の歴史 過去の消費者問題を知り、現代までのその移り変わりと深刻度を理解する。
3週 消費者の権利と義務/法・行政機関の役割 消費者がもつ権利・義務を知り、それを守るために法律や行政機関がどのような役割を果たしているか理解する。
4週 1)グループ学習
~若者を狙う悪質商法~
基礎的な知識を講義で得た上で、グループで調べ、考えを深める。
5週 2)グループ学習
~製品事故/製品不良と消費者問題~
基礎的な知識を講義で得た上で、グループで調べ、考えを深める。
6週 3)グループ学習
~ファストファッション/衣料品の消費者問題~
基礎的な知識を講義で得た上で、グループで調べ、考えを深める。
7週 4)グループ学習
~クレジットカード・借金・お金のトラブル~
基礎的な知識を講義で得た上で、グループで調べ、考えを深める。
8週 5)グループ学習
~インターネットトラブル~
基礎的な知識を講義で得た上で、グループで調べ、考えを深める。
2ndQ
9週 6)グループ学習
~サプリメント/食品の消費者問題~
基礎的な知識を講義で得た上で、グループで調べ、考えを深める。
10週 7)グループ学習
~世界の消費者問題~
基礎的な知識を講義で得た上で、グループで調べ、考えを深める。
11週 8)グループ学習
~持続可能な消費・SDGs~
基礎的な知識を講義で得た上で、グループで調べ、考えを深める。
12週 討議と発表 これまでのグループ学習を踏まえ、各グループで1テーマについて討議し、考えをまとめる。
13週 討議と発表 これまでのグループ学習を踏まえ、各グループで1テーマについて討議し、考えをまとめる。
14週 討議と発表 これまでのグループ学習を踏まえ、各グループで1テーマについて討議し、考えをまとめる。
15週 まとめ
消費者問題を解決するための法律、制度を理解し、安全・安心な消費生活のための策を講じることができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会公民的分野人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。3
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。3
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合602020000100
基礎的能力40202000080
専門的能力200000020
分野横断的能力0000000