環境工学

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 環境工学
科目番号 0157 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 プリント配布、環境科学要論(東京化学同人)
担当教員 中川 修

到達目標

人間活動による環境への負荷を減らすための工学的な技術開発が進められている。本講義では、水質汚濁の現状や防止策について概観する。関係法令についても理解を深め、将来、技術者としてのみならず管理者としても活躍するための知識の取得をめざす。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
公害問題4大公害について理解しており、公害を防ぐ技術について説明ができる。4大公害を挙げることができ、原因物質も理解している。4大公害を挙げることができる。4大公害を挙げることができない。
地球環境問題地球環境の悪化を防ぐ方策を考えることができる。近年の地球環境の悪化について説明ができる。地球環境の悪化について例を挙げることができる。地球環境の悪化について何も述べることができない。
大気汚染大気汚染物質の発生源を説明でき、処理方法も述べることができる。大気汚染物質およびその発生源を説明できる。大気汚染物質を挙げることができる。大気汚染物質を挙げられない。
水質汚濁水質汚濁物質の発生源を説明でき、処理方法も述べることができる。水質汚濁物質およびその発生源を説明できる。水質汚濁物質を挙げることができる。水質汚濁物質を挙げられない。
活性汚泥法活性汚泥の働きを理解し、計算問題ができる。活性汚泥のはたらきを説明できる。活性汚泥について説明できる。活性汚泥について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
物質工学科では分析化学・化学工学・環境生態工学など様々な授業と関連する科目である。4年生までに学習した内容を環境保全という観点で復習してほしい。コース制科目として開設しているので、他学科の学生にとっては、環境保全に関する基本的な知見を得る機会と位置づけている。
授業の進め方・方法:
授業は毎回テーマを決めて、講義を行う。最後の3回は発表会形式で環境・公害問題についてのレポートに取り組む。授業中に扱った内容にかかわる定期試験およびレポートの発表内容で評価する。
注意点:
環境保全に対する配慮なしでは、現代の科学の進展はあり得ないことを意識してほしい。常に環境問題への関心をもち、授業以外でも環境に関するニュースに触れたときに、深く掘り下げて考えられるようになってほしい。予習と特に復習を欠かさず自学自習の習慣を確立させること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス 環境保全の大切さを感じられるようになる。
2週 公害について 公害にはどのようなものがあるか、また、4大公害病とその原因等について説明できるようになる。
3週 地球環境問題 地球規模で起こっている環境問題の原因物質や対策について説明することができる
4週 大気汚染の現状・大気汚染物質 大気汚染物質にどのようなものがあるか、生物への影響を説明できる。
5週 大気汚染関連法令 技術者として知っておくべき代表的な法令や排出基準を説明できる。
6週 燃焼・ばい煙防止技術 大気汚染関係の有害物質処理 燃焼についての理論や注意点、工場などで実施されるばい煙防止技術を説明できる。また、大気汚染を防ぐための有害物質処理技術を挙げ、要点を説明することができる。
7週 水質汚濁の現状・水質汚濁物質 水質汚濁物質にどのようなものがあるか、生物への影響を説明できる。
8週 水質汚濁関連法令 技術者として知っておくべき代表的な法令や排出基準を説明できる。
2ndQ
9週 汚水処理技術(1) 活性汚泥を用いた汚水処理の種類や方法を説明できる。
10週 汚水処理技術(2) 活性汚泥を用いた汚水処理について、施設の運転条件などを計算により求めることができる。
11週 水質汚濁関係の有害物質の処理について 水質汚濁を防ぐための有害物質処理技術を挙げ、要点を説明することができる。
12週 発表会(1) 最近の環境・公害問題を取り上げ、発生原因や対応策について説明し、考察することができる。
13週 発表会(2) 同上
14週 発表会(3) 同上
15週 前期末試験 理解度を確認する。
16週 前期末試験返却と解説 理解度を確認する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表合計
総合評価割合8020100
基礎的能力20020
専門的能力602080