到達目標
化学者による発明・発見を世の中に送り出す重要な役割を担う化学工学の技術者にとって必要な技術を修得することを目標とする。具体的には、分離・精製プロセスである抽出、吸着、乾燥などの単位操作、反応速度解析、粉体ハンドリングの基礎を修得する。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安 |
評価項目1
反応器の設計 | 反応器の設計が短時間でできる。 | 反応器の設計ができる。 | 教員の助言やテキストを見れば、反応器の設計ができる。 | 反応器の設計ができない。 |
評価項目2
ガス吸収の計算 | ガス吸収の計算が短時間でできる。 | ガス吸収の計算ができる。 | 教員の助言やテキストを見れば、ガス吸収の計算ができる。 | ガス吸収の計算ができない。 |
評価項目3
膜分離 | 膜分離を詳細に説明できる。 | 膜分離を説明できる。 | 膜分離の基礎が説明できる。 | 膜分離を説明できない。 |
評価項目4
吸着 | 吸着を詳細に説明できる。 | 吸着を説明できる。 | 吸着の基礎が説明できる。 | 吸着が説明できない。 |
評価項目5
抽出の計算 | 抽出の計算が短時間でできる。 | 抽出の計算ができる。 | 教員の助言やテキストを見れば、抽出の計算ができる。 | 抽出の計算ができない。 |
評価項目6
粉粒体 | 粉粒体とその分離を詳細に説明できる。 | 粉粒体とその分離を説明できる。 | 粉粒体とその分離の基礎を詳細に説明できる。 | 粉粒体とその分離を説明できない。 |
評価項目7
プロセスシステム | 化学プロセスシステムの制御と最適化を詳細に説明できる。 | 化学プロセスシステムの制御と最適化を説明できる。 | 化学プロセスシステムの制御と最適化の基礎を説明できる。 | 化学プロセスシステムの制御と最適化を説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
化学工学の重要なトピックスである、流動、伝熱、反応、分離、プロセスシステムのうち、反応、分離、プロセスシステムについて学ぶ。物理化学で修得する「反応速度論」の発展的内容であり、工業用装置を念頭に置いている。また、低学年の講義、学生実験などで修得する「吸着、ガス吸収、乾燥、抽出」などの単位操作を理論的に理解、応用する。さらに、化学プロセスシステムの制御や最適化について学習する。
授業の進め方・方法:
講義前に教科書の例題、章末問題を予習で解いてきてもらう。予習で分からないところをピックアップしておき、当日の授業では集中的に聞く。講義に使用するpptやその他の資料も全てチームズにアップロードされている。原理や算出式の詳細な説明である。例題や章末問題が身に付いているかを中間,期末試験で評価する。
注意点:
必ず、予習をすること(学修単位である)。授業中はアクティブに脳を活性化させること。原理や算出式の導出においては、授業のpptを見ただけでなく、学生各自、紙に鉛筆で太く、濃く書いて欲しい。配布資料はファイルすること。演習を行うので、電卓を持参すること。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
反応工学:反応の種類 |
反応の種類・反応器の種類について理解する。
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2週 |
反応工学:反応速度式 |
反応速度式および反応率を理解する。
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3週 |
反応工学:設計方程式 |
反応器の設計方程式を理解する。
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4週 |
反応工学:反応器の設計 |
各種反応器の設計方法を理解する。
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5週 |
ガス吸収:ガス吸収操作の原理 |
ガス吸収操作に必要な溶解平衡、物質移動を理解する。
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6週 |
ガス吸収:ガス吸収装置の設計 |
各種蒸留装置を理解する。
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7週 |
抽出:液液平衡と抽出操作の計算 |
液液平衡と三角線図を理解する。単抽出、多回抽出の計算を理解する。
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8週 |
中間試験 |
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4thQ |
9週 |
吸着 |
吸着の原理や技術を理解する。
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10週 |
膜分離 |
膜分離の原理や技術を理解する。
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11週 |
乾燥 |
乾燥操作の原理や技術を理解する。
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12週 |
単位操作のまとめ(吸着、膜分離、乾燥) |
吸着、膜分離、乾燥操作の原理や技術を理解する。
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13週 |
粉体:粒子の特徴 |
粒子の大きさ、分布、粒子の密度を理解する。
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14週 |
粉体:粒子の流れや粉体層内の流体流れ |
粒子の運動と粉体層内の流体流れを理解する。
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15週 |
プロセス制御 |
化学プロセスの制御について理解する。
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16週 |
期末試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 分析化学 | 溶媒抽出を利用した分析法について説明できる。 | 4 | 後7 |
化学工学 | 基本的な抽出の目的や方法を理解し、抽出率など関係する計算ができる。 | 4 | 後7 |
吸着や膜分離の原理・目的・方法を理解できる。 | 4 | 後10 |
バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。 | 4 | 後1,後3 |
評価割合
| 試験 | 演習 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 40 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
総合評価 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 60 | 40 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |