分析化学I

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 分析化学I
科目番号 1135 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 分析化学の学び方 澁谷康彦・森内隆代・藤森啓一共著 三共出版
担当教員 山本 祥正

到達目標

(1)溶液の濃度計算、pHの計算、平衡定数の計算ができる。
(2)酸塩基の定義、酸塩基平衡、酸塩基滴定が理解できる。
(3)錯体形成やキレート滴定が理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
濃度計算溶液の濃度を短時間で計算できる。溶液の濃度を計算できる。溶液の濃度を計算できる。溶液の濃度を計算できない。
pHの計算化学平衡を理解しており、緩衝液のpHを計算できる。緩衝液のpHを計算できる。弱酸、弱塩基のpHを計算できる。弱酸、弱塩基のpHを計算できない。
酸塩基滴定強酸および弱酸の滴定曲線を作成でき、酸塩基滴定のデータから分析成分の濃度を計算できる。強酸の滴定曲線を作成でき、酸塩基滴定のデータから分析成分の濃度を計算できる。酸塩基滴定のデータから分析成分の濃度を計算できる。酸塩基滴定のデータから分析成分の濃度を計算できない。。
キレート滴定錯体形成を詳細に説明でき、キレート滴定のデータから分析成分の濃度を計算できる。錯形成のpH依存性を説明でき、キレート滴定のデータから分析成分の濃度を計算できる。キレート滴定のデータから分析成分の濃度を計算できる。キレート滴定のデータから分析成分の濃度を計算できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 化学は物質を直接取り扱う学問として自然科学の基礎であり、分析化学はその物質を定性・定量する学問として化学の基礎を成している。この分野は化学分析と機器分析に大別される。本授業では溶液内平衡をはじめとする化学分析法の基礎、化学操作の意味を理解できるようになることを目標とする。
授業の進め方・方法:
教科書や補助教科書(クリスチャン分析化学ⅠおよびⅡ、丸善)に沿って酸塩基滴定およびキレート滴定の基礎を解説する。授業中に演習問題を課すとこもあるので、授業には電卓を必ず持参すること。
注意点:
授業項目ごとに関連する2年次の実験ノートやレポートを確認して理解を深めてほしい。授業用ノートを必ず準備する。授業には電卓を持参する。対数と指数の計算ができること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 溶媒としての水、溶液の濃度(1) 溶媒としての水が説明でき、溶液の濃度が計算できる。
2週 溶媒としての水、溶液の濃度(2) 溶媒としての水が説明でき、溶液の濃度が計算できる。
3週 化学反応と化学平衡(1) 化学反応と化学平衡が説明できる。
4週 化学反応と化学平衡(2) 化学反応と化学平衡が説明できる。
5週 酸・塩基の概念(1) 酸・塩基の概念が説明できる。
6週 酸・塩基の概念(2) 酸・塩基の概念が説明できる。
7週 水溶液における酸・塩基反応(1) 水溶液における酸・塩基反応が説明できる。
8週 中間試験および答案返却 中間試験の模範解答が説明できる。
2ndQ
9週 水溶液における酸・塩基反応(2) 水溶液における酸・塩基反応が説明できる。
10週 強酸・強塩基のpHの計算 強酸・強塩基のpHが計算できる。
11週 弱酸・弱塩基のpHの計算 弱酸・弱塩基のpHが計算できる。
12週 塩のpHの計算(1) 塩のpHが計算できる。
13週 塩のpHの計算(2) 塩のpHが計算できる。
14週 pH緩衝液(1) 緩衝液のpHが計算できる。
15週 pH緩衝液(2) 緩衝液のpHが計算できる。
16週
後期
3rdQ
1週 1週から15週の重点確認 前期末試験の模範解答が説明できる。
2週 酸塩基滴定(1) 酸塩基滴定が説明できる。
3週 酸塩基滴定(2) 酸塩基滴定が説明できる。
4週 容量分析用標準物質(1) 容量分析用標準物質が説明できる。
5週 容量分析用標準物質(2) 容量分析用標準物質が説明できる。
6週 金属錯体の構造と錯体の安定度(1) 金属錯体の構造と錯体の安定度が説明できる。
7週 金属錯体の構造と錯体の安定度(2) 金属錯体の構造と錯体の安定度が説明できる。
8週 錯体生成反応の平衡論(1) 錯体生成反応の平衡論が説明できる。
4thQ
9週 錯体生成反応の平衡論(2) 錯体生成反応の平衡論が説明できる。
10週 錯体生成における副反応(1) 錯体生成における副反応が説明できる。
11週 錯体生成における副反応(2) 錯体生成における副反応が説明できる。
12週 キレート滴定(1) キレート滴定が説明できる。
13週 キレート滴定(2) キレート滴定が説明できる。
14週 キレート滴定(3) キレート滴定が説明できる。
15週 16週から29週の重点確認 後期末試験の模範解答が説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。4前3,前4
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。4前5,前6,前7,前9
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。4前10,前11,前12,前13
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。4前14,前15
錯体の生成について説明できる。4後6,後7,後8,後9,後10,後11
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。4前1,前2
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。4後2,後3
キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。4後12,後13,後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000