分析化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 分析化学Ⅱ
科目番号 1145 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 分析化学の学び方 澁谷康彦・森内隆代・藤森啓一共著 三共出版
担当教員 山本 祥正

到達目標

(1)溶液の濃度計算、平衡定数の計算ができる。
(2)難溶性塩の水溶液中での溶解平衡、沈殿生成の現象、溶解度、溶解度積、沈殿滴定が理解できる。
(3)酸化還元平衡および酸化還元滴定が理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
濃度計算溶液の濃度を短時間で計算できる。溶液の濃度を計算できる。溶液の濃度を計算できる。溶液の濃度を計算できない。
沈殿滴定難溶性塩の水溶液中での溶解平衡、沈殿生成の現象を説明でき、沈殿滴定のデータから分析成分の濃度を計算できる。難溶性塩の水溶液中での溶解平衡を説明でき、沈殿滴定のデータから分析成分の濃度を計算できる。沈殿滴定のデータから分析成分の濃度を計算できる。沈殿滴定のデータから分析成分の濃度を計算できない。
酸化還元的定酸化還元平衡が説明でき、ネルンストの式を正しく使える。酸化還元滴定のデータから分析成分の濃度を計算できる。酸化還元平衡が説明でき、酸化還元滴定のデータから分析成分の濃度を計算できる。酸化還元滴定のデータから分析成分の濃度を計算できる。酸化還元滴定のデータから分析成分の濃度を計算できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学は物質を直接取り扱う学問として自然科学の基礎であり、分析化学はその物質を定性・定量する学問として化学の基礎を成している。この分野は化学分析と機器分析に大別される。本授業は2年次で学習した分析化学Ⅰの続きであり、溶解平衡と酸化還元平衡の基礎、化学操作の意味を理解できるようになることを目標とする。
授業の進め方・方法:
教科書や補助教科書(クリスチャン分析化学ⅠおよびⅡ、丸善)に沿って沈殿滴定と酸化還元滴定の基礎を解説する。授業中に演習問題を課すとこもあるので、授業には電卓を必ず持参すること
注意点:
授業項目ごとに関連する実験ノートやレポートを確認して理解を深めてほしい。授業用ノートを必ず準備する。授業には電卓を持参する。対数と指数の計算ができること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 重量分析(1) 重量分析が説明できる。
2週 重量分析(2) 重量分析が説明できる。
3週 沈殿生成・沈殿溶解の平衡(1) 沈殿生成・沈殿溶解の平衡が説明できる。
4週 沈殿生成・沈殿溶解の平衡(2) 沈殿生成・沈殿溶解の平衡が説明できる。
5週 代表的な難溶性塩の溶解平衡(1) 代表的な難溶性塩の溶解平衡が説明できる。
6週 代表的な難溶性塩の溶解平衡(2) 代表的な難溶性塩の溶解平衡が説明できる。
7週 代表的な難溶性塩の溶解平衡(3) 代表的な難溶性塩の溶解平衡が説明できる。
8週 中間試験および答案返却 前期中間試験の模範解答が説明できる。
2ndQ
9週 沈殿分離(1) 沈殿分離が説明できる。
10週 沈殿分離(2) 沈殿分離が説明できる。
11週 沈殿の形成過程(1) 陽イオンと陰イオンの反応による沈殿の形成過程が説明できる。
12週 沈殿の形成過程(2) 陽イオンと陰イオンの反応による沈殿の形成過程が説明できる。
13週 沈殿滴定(1) 沈殿滴定が説明できる。
14週 沈殿滴定(2) 沈殿滴定が説明できる。
15週 沈殿滴定(3) 沈殿滴定が説明できる。
16週
後期
3rdQ
1週 酸化還元平衡(1) 酸化還元平衡が説明できる。
2週 酸化還元平衡(2) 酸化還元平衡が説明できる。
3週 ネルンスト式と電極電位(1) ネルンスト式と電極電位が説明できる。
4週 ネルンスト式と電極電位(2) ネルンスト式と電極電位が説明できる。
5週 ネルンスト式と酸化還元反応(1) ネルンスト式と酸化還元反応が説明できる。
6週 ネルンスト式と酸化還元反応(2) ネルンスト式と酸化還元反応が説明できる。
7週 ネルンスト式と酸化還元反応(3) ネルンスト式と酸化還元反応が説明できる。
8週 中間試験および答案返却 後期中間試験の模範解答が説明できる。
4thQ
9週 いろいろな系の酸化還元平衡(1) いろいろな系の酸化還元平衡が説明できる。
10週 いろいろな系の酸化還元平衡(2) いろいろな系の酸化還元平衡が説明できる。
11週 酸化還元滴定(1) 酸化還元滴定が説明できる。
12週 酸化還元滴定(2) 酸化還元滴定が説明できる。
13週 代表的な酸化還元滴定反応(1) 代表的な酸化還元滴定反応が説明できる。
14週 代表的な酸化還元滴定反応(2) 代表的な酸化還元滴定反応が説明できる。
15週 イオン交換による分離 イオン交換による分離の原理が説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。4
電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。4
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。4
沈殿による物質の分離方法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。4
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。4
酸化還元滴定についての原理を理解し、酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。4
イオン交換による分離方法についての概略を説明できる。4
物理化学電池反応と電気分解を理解し、実用例を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000