熱工学特論

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 熱工学特論
科目番号 0036 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械情報システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 筒井 健太郎

到達目標

1.伝熱の三形態を理解すること.
2.沸騰の条件・メカニズムを理解すること.
3.各種温度センサーの特性を理解すること.
4.熱物性値測定の代表的な方法について理解できること.
5.伝熱促進の方法と特徴について理解できること.
6.特殊な伝熱形態について理解できること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1沸騰の条件とメカニズムを十分に説明出来る.沸騰の条件とメカニズムを説明出来る.沸騰の条件とメカニズムを説明出来ない.
評価項目2各種温度センサーの動作原理と分類が十分に出来る.各種温度センサーの動作原理と分類が 出来る.各種温度センサーの動作原理と分類が出来ない.
評価項目3熱物性値測定の代表的な方法について十分に理解できる. 熱物性値測定の代表的な方法につ理解できる.熱物性値測定の代表的な方法について理解できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
産業における火力発電,ボイラーなどによる各種加熱・冷却など,伝熱現象が果たす役割は大変重要である.そこで沸騰の詳細なメカニズム現象を理解することは重要である.工業における伝熱性能をモニタリングする温度測定方法は極めて重要なため各種温度センサーの種類と適応の理解も重要で,さらに温度測定を用いた熱物性値測定も新素材等の熱的な特性評価に多大な貢献を行う.また伝熱促進方法の分類と具体的な方法についての各種解説を行う.
授業の進め方・方法:
スライドを用いて現象・メカニズム等を紹介する.また,伝熱測定に関しては実験データを与えて各自の演習を行う.この科目は学修単位科目のため,事前・事後学習として,予習・復習を行うこと.
注意点:
熱の流れ方については具体的に目に見えない現象であるから思考実験を心がけて欲しい.またスライドの要点を各自に最適な方法でノートを取って欲しい.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 伝熱の三形態の分類
(1)熱伝導
伝熱の三形態を分類できる
熱伝導の仕組みが理解できる
2週 (2)熱伝達 熱伝達の仕組みが理解できる
高温伝熱面近傍の過熱液体の状態の理解
3週 (3)放射伝熱 放射伝熱の概要が理解できる
4週 飽和温度における液体中のプール沸騰1 過熱液体が発泡するメカニズムの理解.
5週 飽和温度における液体中のプール沸騰2 発泡の活性化と抑制化の条件がわかり,
発泡を活性化する伝熱面の実例について理解する.
6週 ヒートパイプ1 伝導伝熱より非常に高い伝熱性能を有するヒートパイプの動作原理を理解する.
7週 ヒートパイプ2 宇宙開発から実生活まで幅広い応用の実例を理解する.
8週 温度センサー:熱電対1 熱電対の原理とその種類について理解する.
2ndQ
9週 温度センサー:熱電対2 工業用熱電対の資料より,測温する熱電対の形態とその種類から最適な選定方法を習得する.
10週 温度センサー:測温抵抗体 測温抵抗体の原理と,最適な使用方法と選定について習得する.
11週 温度センサー:半導体 半導体型の測温センサーの種類と特性について理解する.
12週 温度センサー:サーミスタ 家電,空調機器等に幅広く応用されているサーミスタ素子について理解する
13週 熱物性方法の分類と実例 定常法による比較法,非定常法によるオングローム法を用いて,実験データを用いた演習を行う.
14週 伝熱促進法とその分類 伝熱促進に関してのその分類と各種実例について理解する.
15週 特殊な冷却方法 アブレーションクーリング,マランゴニ対流について理解する.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験演習相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合01000000100
基礎的能力070000070
専門的能力030000030
分野横断的能力0000000