ロボティクス(2022年度以降入学生・2021年度以前入学生用科目)

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 ロボティクス(2022年度以降入学生・2021年度以前入学生用科目)
科目番号 0070 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械情報システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 ロボット工学:下嶋 浩・佐藤 治共著,森北出版㈱ 
担当教員 齊藤 浩一

到達目標

ロボット技術に必要なセンサー、アクチュエータ、信号処理、運動学、制御について体系的に理解し、実際の運動をセンサーで計測して運動学に基づいた解析を行える。また機械工学、情報工学などの異なるフィールドの立場からロボット技術の応用課題を検討し、解決方法の討議を通じて各基礎技術の理解を深める。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1各種ロボット用センサやアクチュエータの動作原理を理解でき、応用できる。各種ロボット用センサやアクチュエータの動作原理を理解でき、説明できる。各種ロボット用センサやアクチュエータの動作原理を理解できる。各種ロボット用センサやアクチュエータの動作原理が理解できていない。
評価項目2信号処理技術を理解でき、応用できる。信号処理技術を理解でき、説明できる。信号処理技術が理解できる。信号処理技術が理解できていない。
評価項目3ロボット機構の運動学を理解でき、応用できる。ロボット機構の運動学を理解でき、説明できる。ロボット機構の運動学が理解できる。ロボット機構の運動学が理解できていない。
評価項目4モーションセンサの動作を理解でき、応用できる。モーションセンサの動作を理解でき、説明できる。モーションセンサの動作を理解できる。モーションセンサの動作が理解できていない。
評価項目5ロボティクス技術の応用課題を見出し、考察できる。ロボティクス技術の応用課題を見出し、説明できる。ロボティクス技術の応用課題を見出せる。ロボティクス技術の応用課題を見出せない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
ロボット工学は、機械・電子・制御・情報・計算機・材料と幅広い分野に多岐にわたり関係している。
現在は製造業に限らず、宇宙・医療・建設等の分野においても急速に発展しつつ定着されている。講義は機械工学、機械システム工学及び情報工学等を専攻する学生が技術者として基礎となる技術に重点を置いて、基礎技術の学習、モーションセンサを用いた計測方法の紹介と実践、ロボティクス技術の応用事例の調査検討発表を実施する。
授業の進め方・方法:
機構技術、センサ技術、制御技術等を学習してロボットの基本構成とその応用技術について学習する。機構・制御・センサの基礎知識をもとに、モーションセンサを用いた計測実験や近年のロボット技術の応用事例について機構や制御方法の調査・発表及びレポート提出を行う。これらの総合評価で成績を決定する。
注意点:
自学ノートの作成を必ず実施すること。授業の予習・復習及び演習については自学自習により取り組み学修すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ロボットの歴史と概略(用途と分類) ロボット工学の観点から見た感覚や知能を用いた機械についての概念を理解し、説明できる。
2週 ロボット用センサI(物理センサの用途と分類) 物理センサの種類とその働き及び構造について理解し、説明できる。
3週 ロボット用センサII(化学反応を用いた新しい概念のセンサ) 化学センサの種類とその働き及び構造について理解し、説明できる。
4週 モ-タ(直流ブラシレスモ-タ,ステッピングモ-タ,ハーモニックドライブなど) ロボットのアクチュエ-タについてその働きと種類について理解し、説明できる。
5週 信号処理技術I(A/D変換、D/A変換) A/D変換、D/A変換の概要を理解し、説明できる。
6週 信号処理技術II(LPF、HPF、サンプリング定理) フィルタやサンプリング定理の概要を理解し、説明できる。
7週 ロボットア-ムにおける運動学と制御(ロボットア-ムの順・逆運動学、姿勢制御、フィードバック制御,最適制御) ロボットアーム機構の運動学と制御の概念を理解し、説明できる。
8週 モーションセンサを用いた動作計測I(モーションセンサの導入と較正) モーションセンサの概念を理解し、説明できる。
2ndQ
9週 モーションセンサを用いた動作計測II(モーションセンサの加速度、角速度、方位の計測) モーションセンサによる加速度、角速度、方位の計測方法を理解し説明できる。
10週 モーションセンサを用いた動作計測III(モーションセンサの加速度、角速度、方位のデータ処理) 加速度、角速度、方位のデータ処理方法を理解し説明できる。
11週 モーションセンサを用いた動作計測IV(モーションセンサの応用計測) モーションセンサを用いた応用的な計測方法を理解できる。
12週 ロボティクス技術の応用事例I(導入) ロボティクス技術の事例について課題を設定できる。
13週 ロボティクス技術の応用事例II(検討1) 設定した課題の調査、取りまとめができる。
14週 ロボティクス技術の応用事例III(検討2) 課題の発展性について検討できる。
15週 ロボティクス技術の応用事例IV(発表) ロボティクス技術の事例と発展性について発表し、他者を相互にディスカッションできる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御自動制御の定義と種類を説明できる。3前7
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。3前7
基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。3前7
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。3前7
伝達関数を説明できる。3前7
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。3前7

評価割合

計測実験レポート発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50500000100
基礎的能力3030000060
専門的能力1010000020
分野横断的能力1010000020