電子材料プロセス工学

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電子材料プロセス工学
科目番号 0003 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 講義プリント、スライド
担当教員 伊藤 浩

到達目標

エレクトロニクスの基本となす半導体デバイス技術は電子材料固有の性質を応用できる半導体材料の作製が要求されている。電子プロセス工学では主にシリコン半導体材料の作製技術を紹介しながら、電子材料の作製方法が基になっている物理的・化学的な考え方を重要視して解説する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1集積回路プロセスの概要を理解し、各プロセスについて説明できる。集積回路プロセスの概要を理解している。集積回路プロセスの概要について、用語を知っている。集積回路プロセスの概要、各プロセスについて知らない。
評価項目2Siウエハ作製技術について複数知っており、理論的に理解できている。Siウエハ作製技術について知っており、概要を説明できる。Siウエハ作製技術について、用語を知っている。Siウエハ作製技術について概要を知らない
評価項目3酸化膜作製技術について複数知っており、理論的に理解できている。酸化膜作製技術について複数知っており、概要を説明できる。酸化膜作製技術について、用語を知っている。酸化膜作製技術について概要を知らない。
評価項目4薄膜作成技術について複数知っており、理論的に理解できている。薄膜作成技術について複数知っており、概要を説明できる。薄膜作成技術について、用語を知っている。薄膜作成技術について概要を知らない。
評価項目5ドーピング技術について複数知っており、理論的に理解できている。ドーピング技術について複数知っており、概要を説明できる。ドーピング技術について、用語を知っている。ドーピング技術について概要を知らない。
評価項目6フォトリソグラフィ技術について複数知っており、理論的に理解できている。フォトリソグラフィ技術について複数知っており、概要を説明できる。フォトリソグラフィ技術について、用語を知っている。フォトリソグラフィ技術について概要を知らない。
評価項目7集積回路デバイス作成技術について複数知っており、理論的に理解できている。集積回路デバイス作成技術について複数知っており、概要を説明できる。集積回路デバイス作成技術について、用語を知っている。集積回路デバイス作成技術について概要を知らない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
エレクトロニクスの基本となす半導体デバイス技術は電子材料固有の性質を応用できる材料プロセス技術が要求されている。本講義では電子デバイスの代表であるシリコン集積回路プロセスを主に行う。
授業の進め方・方法:
本講義では主にシリコン半導体材料の作製技術を紹介しながら、電子材料の作製方法が基になっている物理的・化学的な考え方を重要視して解説する。
事前・事後学習として、予習・復習を行うこと。
注意点:
電気電子工学の中でも,半導体工学における電子デバイスの応用プロセス技術の内容であり,電子デバイスの基礎知識を必要とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シリコン半導体と集積回路の概要 シリコン半導体と集積回路の概要を理解する
2週 シリコン基板作製技術 結晶引き上げ法,ブリッジマン法,FZ法,形成加工を理解する
3週 シリコン基板作製技術 VPE,LPE,MBE,SOI基板技術を理解する
4週 酸化膜作製技術 熱酸化法,湿式酸化,乾燥酸化技術を理解する
5週 酸化膜作製技術 CVD法,SiO2膜,SiN膜,p-Si膜,PVD法,AL電極,シリサイド技術を理解する
6週 不純物作成技術 拡散技術を理解する
7週 不純物作成技術 イオン注入法,アニール技術を理解する
8週 フォトリソグラフィー技術 フォトリソグラフィー,露光法,フォトレジストを理解する
4thQ
9週 エッチング技術 ウエットエッチング技術を理解する
10週 エッチング技術 ドライエッチング技術を理解する
11週 集積回路技術とデバイス 抵抗,キャパシタ技術を理解する
12週 集積回路技術とデバイス バイポーラトランジスタ技術を理解する
13週 集積回路技術とデバイス MOSFET,DRAM技術を理解する
14週 電子材料プロセスの調査と発表 各自の課題について発表、質疑応答をする
15週 電子材料プロセスの調査と発表 各自の課題について発表、質疑応答をする
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。1
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。1
原子の構造を説明できる。1
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。1
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。2
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。1
真性半導体と不純物半導体を説明できる。2
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。2
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。3
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。3
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。3

評価割合

課題調査発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60400000100
基礎的能力0000000
専門的能力60400000100
分野横断的能力0000000