応用情報処理工学

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 応用情報処理工学
科目番号 0006 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 ITエンジニアのための機械学習理論入門(技術評論社)、ニューラルネットワーク(朝倉書店)
担当教員 青木 宏之

到達目標

[目的]
近年、IoTの普及とともに進歩が著しい技術として、機械学習が注目されている。本授業ではこの先進技術を理解していくために必要な基礎力を身に付ける。
[到達目標]
1.機械学習とは何か。また、教師あり学習と教師なし学習、そして汎化能力とは何かについて説明できる。
2.教師あり学習の例として、最小二乗法を用いた回帰分析の手法を理解し、そのアルゴリズムを用いて既に得られている過去のデータから未来を予測するプログラムを構築することができる。
3.教師なし学習の例として、K平均法の手法を理解し、そのアルゴリズムを用いてデータのクラスタリングを行なうプログラムを構築することができる。
4.基本的なニューロンモデルを示し、その動作を説明することができる。
5.階層型ニューラルネットワークモデルにおける動作を数式を用いながら説明することができ、バックプロパゲーションの考え方を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1 機械学習とは何かについて説明することができるか。機械学習とは何かについて説明することができる。機械学習とは何かについて部分的に説明することができる。機械学習とは何かについて初歩的な説明ができる。機械学習とは何かについて全く説明することができない。
評価項目2 最小二乗法による回帰分析のアルゴリズムを用いてデータの予測ができるか。最小二乗法による回帰分析のアルゴリズムを用いてデータの予測ができる。最小二乗法による回帰分析の考え方を数式を示しながら説明することができる。最小二乗法による回帰分析の考え方を説明することができる。最小二乗法による回帰分析の考え方を全く説明することができない。
評価項目3 K平均法のアルゴリズムを用いてデータのクラスタリングを行なうことができるか。K平均法のアルゴリズムを用いてデータのクラスタリングを行なうことができる。K平均法によるデータクラスタリングの方法を数式を用いながら説明することができる。K平均法によるデータクラスタリングの方法を説明することができる。K平均法によるデータクラスタリングの方法を全く説明することができない。
評価項目4 基本的なニューロンモデルの動作を数式を用いながら説明することができるか。基本的なニューロンモデルの動作を数式を用いながら説明することができる。基本的なニューロンモデルの動作を数式を用いながら説明することができる。基本的なニューロンモデルの動作を数式を用いながら部分的に説明することができる。基本的なニューロンモデルの動作を全く説明することができない。
評価項目5 階層型ニューラルネットワークモデルの基本的な動作解析を行い説明することができるか。階層型ニューラルネットワークモデルの基本的な動作解析を行い説明することができる。階層型ニューラルネットワークモデルの基本的な動作を説明することができる。階層型ニューラルネットワークモデルの基本的な動作を部分的に説明することができる。階層型ニューラルネットワークモデルの基本的な動作を全く説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
近年,ビックデータ時代とともに機械学習という言葉が注目されている。我々人間は日々,五感から得られるさまざまな情報をもとに,事象の背後にある何らかの規則性を見出し,未来を予測したり対象を分類したりする能力を獲得していく。こうした能力をコンピュータに与えることを目指したものが機械学習と言える。本授業では機械学習の基礎となる基本的な考え方について演習も交えながら身に付ける。
授業の進め方・方法:
評価項目2と評価項目3については、講義で考え方を学習したのち実際にプログラムを組んでデータの解析,分析を行ないレポート提出とする。
注意点:
本科で学んだ微分積分や線形代数の知識を必要とする。予習と復習が必要である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 機械学習とは何か。
2週 最小二乗法による回帰分析1 最小二乗法を用いた回帰分析の理論を説明することができる。
3週 プログラミング実践演習
4週 プログラミング実践演習
5週 プログラミング実践演習,レポート作成 最小二乗法を用いたデータ解析アルゴリズムを活用できる。
6週 K平均法 K平均法によるデータのクラスタリングの理論を説明することができる。
7週 プログラミング実践演習
8週 プログラミング実践演習
2ndQ
9週 プログラミング実践演習,レポート作成 K平均法を用いたデータ解析アルゴリズムを活用できる。
10週 基本ニューロンモデルとその動作 基本ニューロンモデルを示し、その動作を説明することができる。
11週 階層型ニューラルネットワークモデルとその動作1
12週 階層型ニューラルネットワークモデルとその動作2 階層型ニューラルネットワークモデルを示し、その動作を説明することができる。
13週 ニューラルネットワーク演習問題
14週 演習まとめ,レポート作成 数式を用いながら基本ニューロンモデルや階層型ニューラルネットワークモデルの動作を説明することができる。
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他(演習)合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力000003030
専門的能力000007070
分野横断的能力0000000