技術者倫理

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 技術者倫理
科目番号 0015 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 教材が必要な場合は、各講義ごとに配布する
担当教員 河村 豊,村瀬 智之,町田 茂,鈴木 雅人

到達目標

職業的技術者・研究者に必須な知識である「技術者倫理」について,さまざまな事例を通して、技術者倫理とはいかなるもので、どのような原則があるのかを、より深く理解する。
技術者と、社会を構成するさまざまな人々との関わりを検討しながら、研究・開発活動に付随する倫理的諸問題や実践的な場面での「倫理的ジレンマ」等へ対応できる素養を身につけること。
加えて個別工学的課題を扱いながら設計・開発段階における倫理的配慮の重要性を理解すること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1技術者倫理とはいかなるもので、どのような原則があるのかを、事例を使用しながら、十分に理解し、他者に說明することができる。技術者倫理とはいかなるもので、どのような原則があるのかを、理解している。技術者倫理とはいかなるもので、どのような原則があるのかに最低限、答えられる技術者倫理とはいかなるもので、どのような原則があるのかを理解していない。
評価項目2技術者と、社会を構成するさまざまな人々との関わりを理解し、研究・開発活動に付随する倫理的諸問題や実践的な場面での「倫理的ジレンマ」等へ対応できる素養を十分に身につけている。 技術者と、社会を構成するさまざまな人々との関わりを理解し、研究・開発活動に付随する倫理的諸問題や実践的な場面での「倫理的ジレンマ」等へ対応できる素養を身につけている。 技術者と、社会を構成するさまざまな人々との関わりを知り、研究・開発活動に付随する倫理的諸問題や実践的な場面での「倫理的ジレンマ」等へ対応できる基礎知識身につけている。 技術者と、社会を構成するさまざまな人々との関わりを理解し、研究・開発活動に付随する倫理的諸問題や実践的な場面での「倫理的ジレンマ」等へ対応できる素養を身につけていない。
評価項目3個別工学的課題について、設計・開発段階における倫理的配慮の重要性を十分に理解している。個別工学的課題について、設計・開発段階における倫理的配慮の重要性を理解している。個別工学的課題について、設計・開発段階における倫理的配慮の重要性について最低限の知識がある。個別工学的課題について、設計・開発段階における倫理的配慮の重要性を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE (d) 説明 閉じる
JABEE (f) 説明 閉じる
学習・教育目標 A3 説明 閉じる
学習・教育目標 A4 説明 閉じる
学習・教育目標 D3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本授業は、オムニバス形式の授業である。つまり、何名かの教員が代わる代わる担当する中で技術者倫理の全体像について多角的に理解することを目指した授業である.主として、社会科学系の教員を中心に倫理や倫理的配慮についての原則論や倫理的配慮の対象について一般的・基礎的な理解を高めるとともに、個別の工学的課題等についても扱う。
授業の進め方・方法:
講義形式だけでなく、グループ調査やディベートやプレゼンテーション等も行い、主体的に学習を進めていく。
注意点:
オムニバス形式の授業という特性上、毎回の出席、および、事前・事後課題が重要となる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 倫理とは何か?(1) 技術者倫理が学問上どのような特性をもっているかを理解し、そもそも倫理とは何かについて理解する。
2週 倫理とは何か?(2) 技術者倫理について論理的に考えるための手段を学び、活用できるようにする。
3週 倫理とは何か?(3) 技術者倫理について論理的に考えるための手段を学び、活用できるようにする。
4週 倫理とは何か?(4) 技術者倫理について論理的に考えるための手段を学び、活用できるようにする。
5週 新技術への配慮(1) 倫理的配慮とは何かを新技術の開発という面から具体的に学ぶ。
6週 新技術への配慮(2) 倫理的配慮とは何かを新技術の開発という面から具体的に学ぶ。
7週 新技術への配慮(3) 倫理的配慮とは何かを新技術の開発という面から具体的に学ぶ。
8週 異文化への配慮(1) 技術者として必要となる異文化への倫理的配慮について具体的な事例から学ぶとともに、その重要性について理解する。
2ndQ
9週 異文化への配慮(2) 技術者として必要となる異文化への倫理的配慮について具体的な事例から学ぶとともに、その重要性について理解する。
10週 生体医工学と倫理 個別の工学分野についてどのような倫理的配慮が必要となるかを具体的に学ぶとともに、その重要性について理解する。
11週 物質の安全性と倫理的配慮の問題 個別の工学分野についてどのような倫理的配慮が必要となるかを具体的に学ぶとともに、その重要性について理解する。
12週 社会的弱者への配慮 技術者として必要となる社会的弱者への倫理的配慮について具体的な事例から学ぶとともに、その重要性について理解する。
13週 研究者倫理(1) 開発を行う技術者/研究者としての倫理を学び、その重要性について理解する。
14週 研究者倫理(2) 開発を行う技術者/研究者としての倫理を学び、その重要性について理解する。
15週 研究者倫理(3) 開発を行う技術者/研究者としての倫理を学び、その重要性について理解する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野世界の資源、産業の分布や動向の概要を説明できる。3
民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3
近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。3
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。3
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。3
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。3
公民的分野人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。3
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。3
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3

評価割合

事後レポート発表小テスト提出物その他合計
総合評価割合151520500100
基礎的能力000000
専門的能力000000
分野横断的能力151520500100