電子物性特論

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 電子物性特論
科目番号 0015 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 【専攻科】電気電子工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 プリント配付
担当教員 玉田 耕治,一戸 隆久

到達目標

電子デバイスの動作原理の基礎となる固体内での電子の振る舞いを学び、材料工学的な基礎知識を修得する。
持続可能な開発目標(SDGs)に関わる材料工学的な諸性質を調査し、新しい機能性材料や機能性デバイスの原理を理解することができる。
【ディプロマ・ポリシー及びSDGsとの関係】 ディプロマ・ポリシー:(1), (2) SDGs:9

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1原子の構造と結晶、結晶の電子状態について十分に理解している原子の構造と結晶、結晶の電子状態について理解している原子の構造と結晶、結晶の電子状態について理解していない
評価項目2電気伝導、半導体の基礎、p-n接合について十分に理解している電気伝導、半導体の基礎、p-n接合について理解している電気伝導、半導体の基礎、p-n接合について理解していない
評価項目3SDGsに関わる材料の諸性質について調査し、十分に理解しているSDGsに関わる材料の諸性質について調査し、理解しているSDGsに関わる材料の諸性質について理解していない

学科の到達目標項目との関係

DP (1) 説明 閉じる
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SDGs 9 説明 閉じる

教育方法等

概要:
エレクトロニクス分野において材料物性が果たす役割は新機能性デバイスを開発する上で極めて重要である。持続可能な開発目標(SDGs)を実現する上でも電子物性を理解した電子材料技術者は欠かせない存在である。本講義では、電子デバイスの動作を理解する上でも基礎となる固体内での電子の振る舞いを学ぶ。自らの探求心によって学びを深めるためにも材料工学的な見地から諸性質について調査し、プレゼンテーションすることで電子物性における基礎知識と考え方を修得する。
授業の進め方・方法:
講義の進度に合わせて課題を課し、学生の自発的な学習を促す。理解度のチェックとして小テストを実施することもある。また、学生自身が学びを深められるよう調査・発表課題を課す。
注意点:
上記の通り、事前学習や復習を前提とするため、自学自習により予習・復習を行うこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業の目的、外洋、進め方及び評価方法について理解する
2週 原子の構造と結晶 原子の構造と電子配置、化学結合と結晶構造、エネルギーバンドの形成を理解し、エネルギーバンド図について説明できる
3週 結晶の電子状態 フェルミ分布を理解し、金属、半導体、絶縁体のエネルギーバンド図について説明できる
4週 電気伝導 金属の電気伝導メカニズムを理解し、移動度や導電率について説明できる
5週 半導体の基礎 半導体中のキャリアの拡散、真性半導体と不純物半導体について理解し説明できる
6週 半導体の基礎 不純物半導体のキャリア密度について理解し、説明できる
7週 p-n接合 p-n接合のメカニズムを理解し、接合容量、接合における電流-電圧特性について説明できる
8週 試験 原子の構造と結晶、結晶の電子状態、電気伝導、半導体の基礎、p-n接合について理解し、説明できる
2ndQ
9週 半導体の光学的性質 光吸収、発光について理解し、その原理を説明できる
10週 半導体の各種性質 熱電的性質、磁電的性質を理解し、その原理を説明できる
11週 誘電体の性質 分極・強誘電現象を理解し、その原理を説明できる
12週 磁性体の性質 磁性体・強磁性体について理解し、その原理を説明できる
13週 SDGsに関わる材料の諸性質についての調査・発表 各自の興味を持ったテーマについて調査し、発表、質疑応答できる
14週 SDGsに関わる材料の諸性質についての調査・発表 各自の興味を持ったテーマについて調査し、発表、質疑応答できる
15週 SDGsに関わる材料の諸性質についての調査・発表 各自の興味を持ったテーマについて調査し、発表、質疑応答できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。3
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。3
原子の構造を説明できる。3
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。3
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。3
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。3
真性半導体と不純物半導体を説明できる。3
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価課題ポートフォリオその他合計
総合評価割合6020101000100
基礎的能力205050030
専門的能力4010550060
分野横断的能力05500010