電気電子工学およびその関連分野における高度の演習を行い、問題解決能力の育成を図る。さらに輪講により技術英語の読解力と表現力を養う。
概要:
電気電子工学およびその関連分野における高度の演習を行い、問題解決能力の育成を図る。さらに輪講により技術英語の読解力と表現力を養う。「情報・通信」,「電子物性・デバイス」,「回路・エネルギー・制御」の3つの分野から,課題を選択する.
授業の進め方・方法:
各指導教員との話し合いにより,指導記録書を作成しながら研究課題を取り組む.下記テーマの中から各自4テーマを選択すること.
・綾野秀樹:「半導体電力変換工学」
英語文献を参考に,電力変換技術について理論を学習する。
参考文献はJ.G.Kassakian 著 Principle of Power Electronics などを使用する。
・伊藤 浩:「集積回路工学」
集積回路設計CADソフトを使ってシフトレジスタや加算回路などの回路を設計し,回路抽出と回路シミュレーションによる動作確認を行ない,集積回路設計の基本技術について学ぶ。
・木村知彦:「システム同定に関する演習」
制御系設計ツール(MATLAB/Simlink)を用いたシミュレーションにより、過渡応答データ(実験によって得られる「データ」)を利用した制御対象のモデルを推定する手法について学ぶ。
・舘泉雄治:「計算機工学」
ハードウェア、OS・ソフトウェア、ネットワーク・セキュリティの3項目について、UNIXワークステーション、ネットワーク機器などを用いて実機を操作しながら学んで行く。
・玉田耕治「電気電子材料工学」
半導体工学関連の演習を行う。英語による半導体工学の演習問題を解くことにより、電子材料工学の基本的な計算能力と本授業の目標にある英語の読解力と表現力を養う。
・新國広幸:「光エレクトロニクス」
光エレクトロニクスの重要要素である光検出器の原理について学習し、実際に光計測用の検出器の設計、評価を行い、光検出の基礎を修得する。
・青木宏之「パターンの識別と学習」
神経回路網モデルを用いたパターンの識別と学習の問題について,理論を学びシミュレーションを通してその検証を行う。
・大塚友彦:「CMOSインバータのパルス応答波形解析演習」
MOSトランジスタを用いたCMOS論理回路の基礎として、CMOSインバータのパルス応答波形について、回路微分方程式を解析する。
・小池清之:「ディジタル通信システムのシミュレーション」
ディジタル通信システムのモデル化に関連する課題を与え、C言語によるプログラミングを通じて研究遂行に必要なシミュレーション技法を習得させる。
・一戸隆久:「材料評価技術演習」
半導体などの材料評価に用いられる計測機器を用いて実際に測定を行い、材料評価技術について学習する。
・加藤 格:「環境材料に関する工学的検討」
環境の改善や保全のための機能性材料について、その作成法、評価法および利用法などを工学的に検討し、1つの環境対策プログラムを設計する。
・永吉 浩:「電子デバイス工学」
太陽電池について基礎となる理論の計算演習およびカーブフィッティングによるデバイスパラメータ抽出演習を行う。
・安田利貴「生体工学」
生体の機能や特徴などについて工学的に検討し,医療・福祉機器の開発に関する基礎を習得する。
・水戸慎一郎「スピンエレクトロニクス概論」
光と磁気の相互作用である磁気光学効果を主軸としながら、近年活発な研究開発が行われているスピンエレクトロニクスについて学ぶ。各受講者はスピンエレクトロニクスに関するレポート、プレゼン資料を作成し、全員で情報共有と議論を行う。
・永井 翠「生体情報工学」
体が発生している電気について発生原因などについて習得する.また,体の持っているセンサがどのように工学的に応用されているか検討する.
注意点:
研究者としての倫理を忘れないこと.実験を行う際には,実験の安全の手引などに従うこと.実験ノートを作成すること.電子工学および関連分野の知識をまとめておくこと.各種提出物については,定められた書式,部数および提出期限を厳守すること。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 3 | |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 3 | |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 3 | |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 3 | |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 3 | |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 3 | |
分野横断的能力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。 | 3 | |
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。 | 3 | |
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。 | 3 | |
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。 | 3 | |
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。 | 3 | |
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。 | 3 | |