科学技術論

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 科学技術論
科目番号 0026 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 必要な資料は,講義中に配布する.
担当教員 河村 豊

到達目標

日本を含む,複数の国家における科学技術動向および科学技術政策に関する主要な特徴を理解する.そのために,文献調査,グループ討議,発表,全体討議などの調査・分析手法を学ぶ.この過程で,科学技術を分析する手法(科学技術社会論の手法)を理解する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1調査課題として適切なテーマを主体的に決定できる調査課題として適切なテーマを相談しながら決定できる調査課題として適切なテーマを絞り込めない
評価項目2調査に必要な資料を主体的に見つけ出すことができる.調査に必要な資料を相談しながら見つけ出すことができる。調査に必要な資料を見つけ出すことができない。
評価項目3調査課題に対する資料分析、発表が十分にできた。調査課題に対する資料分析、発表が6割程度できた。調査課題に対する資料分析、発表が6割未満に終わってしまった。

学科の到達目標項目との関係

JABEE (a) 説明 閉じる
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学習・教育目標 A1 説明 閉じる
学習・教育目標 A3 説明 閉じる
学習・教育目標 B2 説明 閉じる
学習・教育目標 C3 説明 閉じる
学習・教育目標 D3 説明 閉じる
学習・教育目標 D5 説明 閉じる

教育方法等

概要:
科学技術が将来の人類福祉や経済発展などに果たす期待は,今世紀(21世紀)に入って,加速的に高まっている.科学技術への期待感は,20世紀後半(第二次世界大戦後)から高まってきたが,そのための形態は,「企業を中心とした研究開発戦略」から,「国家を中心とした科学技術政策」へと転換してきた.すなわち「科学技術政策」の時代ともいえる.本ゼミでは,将来の日本の科学技術を考えるために,西欧および新興国の科学技術活動の動向や科学技術政策についてその特徴を調査を通してつかみだすことを目的としている.こうした調査を実施する過程で,関連論文の輪読方法,関連資料の分析方法,発表法などの応用的な知識を取得することも目的としている.
授業の進め方・方法:
各国の科学技術活動動向,科学技術政策の内容について資料調査を行う.授業は,講義部分と,グループ調査・発表の部分の2つより構成されている.講義部分では,調査対象,調査方法の概要を解説する.グループ調査では,(1)数人のグループをつくり,調査対象を決める,(2)関連する資料を発見,入手,分析を行う,(3)分析方法を学び,資料から見えてくる調査対象の特徴を見つけ出す,(4)プレゼンテーションができるようにまとめる,という手順で進める.
注意点:
資料収集のためにWebを利用するので,Web利用の基本的な知識を前提とする.グループ単位での調査・分析活動なので,協力する姿勢が必要である.自分なりの考えを持てるようにすること,テーマ選択においては,自分なりのテーマ設定ができ,かつ調査,発表できるようにすることが求められる.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 イントロダクション このゼミの概要,最終的な到達目標を確認する.役割分担を決める.
2週 各国科学技術動向(1) 最近の科学技術動向に関する主要な傾向を理解する.
3週 各国科学技術動向(2) 科学技術政策の概要を理解する.
4週 各グループのテーマ設定 グループごとのテーマ設定について第1回目の発表を行う.
5週 各国の科学技術政策(1) これまでに明らかになっている国別の科学技術政策の基礎的特徴を理解する.
6週 各国の科学技術政策(2) 前回に続き,科学技術政策の国ごとの違いを確認する.
7週 調査中間発表(1) 発表・討論を通し,調査資料の調査方法を理解する.
8週 調査中間発表(2) 発表・討論を通し,調査資料の分析法を理解する.
2ndQ
9週 調査中間発表(3) 発表・討論を通し,国別の科学技術政策に違いがあることを理解する.
10週 個別指導(1) 調査上の課題を確認し,個別の特徴ごとにまとめ方の違いを理解する.
11週 個別指導(2) 調査上の課題を確認し,個別の特徴ごとにまとめ方の違いを理解する.
12週 最終発表会(1) 他のグループの調査を理解し,評価するための基礎を理解する.
13週 最終発表会(2) 他のグループの調査を理解し,評価するための基礎を理解する.
14週 発表後の討論 分析することで新規に明らかになったことを討論し,確認する.
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性身内の中で、周囲の状況を改善すべく、自身の能力を発揮できる。 4
集団の中で、自身の能力を発揮して、組織の勢いを向上できる。4
日常生活の時間管理、健康管理、金銭管理などができる。常に良い状態を維持するための努力を怠らない。4
ストレスやプレッシャーに対し、自分自身をよく知り、解決を試みる行動をとることができる。日常生活の管理ができるとともに、目標達成のために対処することができる。4
学生であっても社会全体を構成している一員としての意識を持って、行動することができる。4
市民として社会の一員であることを理解し、社会に大きなマイナス影響を及ぼす行為を戒める。人間性・教養、モラルなど、社会的・地球的観点から物事を考えることができる。4
チームワークの必要性・ルール・マナーを理解し、自分の感情の抑制、コントロールをし、他者の意見を尊重し、適切なコミュニケーションを持つとともに、当事者意識を持ち協調して共同作業・研究をすすめることができる。4
組織やチームの目標や役割を理解し、他者の意見を尊重しながら、適切なコミュニケーションを持つとともに、成果をあげるために役割を超えた行動をとるなど、柔軟性を持った行動をとることができる。4
先にたって行動の模範を示すことができる。口頭などで説明し、他者に対し適切な協調行動を促し、共同作業・研究をすすめことができる。4
目指すべき方向性を示し、先に立って行動の模範を示すことで他者に適切な協調行動を促し、共同作業・研究において、系統的に成果を生み出すことができる。リーダーシップを発揮するために、常に情報収集や相談を怠らず自身の判断力をも磨くことができる。4
法令を理解し遵守する。基本的人権について理解し、他者のおかれている状況を理解することができる。自分が関係している技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を理解し、技術者が社会に負っている責任を認識している。4
法令を理解し遵守する。研究などで使用する、他者のおかれている状況を理解できる。自分が関係している技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を理解し、技術者が社会に負っている責任を認識し、身近で起こる関連した情報や見解の収集に努めるなど、技術の成果が社会に受け入れられるよう行動できる。4
未来の多くの可能性から技術の発展と持続的社会の在り方を理解し、自らのキャリアを考えることができる。4
技術の発展と持続的社会の在り方に関する知識を有し、未来社会を考察することができるとともに、技術の創造や自らのキャリアをデザインすることが考慮できる。4
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。4
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。4
クライアントの要求を解決するための設計解を作り出すプロセス理解し、設計解を創案できる。さらに、創案した設計解が要求を解決するものであるかを評価しなければならないことを理解する。4
クライアントの要求を解決するための設計解を作り出すプロセスを理解し、設計解を創案できる。さらに、創案した設計解が要求を解決するものであるかを評価しデザインすることができる。4

評価割合

調査報告最終発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合30700000100
基礎的能力1060000070
専門的能力1010000020
分野横断的能力100000010