信号処理特論

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 信号処理特論
科目番号 0031 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:なし、プリント配付
担当教員 木村 知彦

到達目標

【目的】
 信号処理、画像処理などのあらゆるデータを解析する手法を学習し理解を深めることははエンジニアや研究者にとって重要である。特に、現代の情報時代ににおいて、ディジタルコンテンツが広く活用されており、今後も様々な分野に応用されていくことが予想される。本講義では、信号処理の中でも、特にデジタル信号処理に注目し、基礎となるスペクトル解析手法、線形システムにおける信号処理について学習し、実用例としてのデジタルフィルタ設計ができるようになることを目的とする。
【到達目標】
1.線形システムにおける信号をディジタル信号に変換し、ディジタル信号としての取り扱いができる。
2.ディジタル信号のスペクトル解析法を理解し、取り扱うことができる。
3.Z変換とデジタルフィルタの基礎的な設計法を理解し、取り扱うことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1線形システムにおける信号をディジタル信号として取り込み、ディジタル信号として取り扱うことができる線形システムにおける信号をディジタル信号として取り込み、ディジタル信号として取り扱う方法について概ね理解している。左記に達していない
評価項目2ディジタル信号のスペクトル解析法を理解し、取り扱うことができる。ディジタル信号のスペクトル解析法を理解し、取り扱う方法について概ね理解している。左記に達していない
評価項目3Z変換とデジタルフィルタの基礎的な設計ができるZ変換とデジタルフィルタの基礎的な設計が、概ね理解できる左記に達していない

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
信号処理は、現代の電子・情報通信システムの普遍的な基盤技術である。本講義では、電気工学科5年次の科目であるディジタル信号処理を基礎として、さらにその理解度を深めるために学習を進めていく。基礎となる線形システムにおける信号のディジタル信号としての取り扱い(信号のディジタル化、インパルス応答、畳み込み、Z変換、周波数特性)を復習し、スペクトル解析手法(FFTなど)の学習につなげる。また、実用例としてのデジタルフィルタ設計ができるようにする。
授業の進め方・方法:
 毎週、課題を課すので、十分に復習を行うとともに、次回の授業初めにレポート提出すること。遅れての提出は、認めないので注意すること。なお、このレポートで、成績評価するので、真摯に課題に取り組むこと。
注意点:
遅刻3回につき1回の欠席として扱うので注意すること。また、普段から予習・復習を十分に行い、理解を深めておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 アナログ信号のディジタル化
サンプリング、量子化
アナログ信号のディジタル化について理解し、サンプリング、量子化ができる。
2週 ディジタル信号の配列としての取り扱い ディジタル信号の配列としての取り扱いを理解し、基本的な計算ができる。
3週 線形システムの解析(ディジタル)
 畳み込み、インパルス応答、システム関数
線形システムの解析手法について理解し、基本的な計算ができる。
4週 Z変換、および、Z変換によるシステムの表し方 Z変換、および、Z変換によるシステムの表し方を理解し取り扱える。
5週 Z変換によるシステムの周波数応答1 Z変換によるシステムの周波数応答について、基本的な説明・計算ができる。
6週 Z変換によるシステムの周波数応答2 Z変換によるシステムの周波数応答について、基本的な説明・計算ができる。
7週 まとめその1 前半のまとめ
8週 FIRディジタルフィルタの設計 有限インパルス応答によるディジタルフィルタの設計について、基本的な説明・計算ができる。
2ndQ
9週 IIRディジタルフィルタの設計 無限インパルス応答によるディジタルフィルタの設計について、基本的な説明・計算ができる。
10週 離散時間信号のフーリエ解析1
離散時間信号のフーリエ解析について基本的な説明・計算ができる。
11週 離散時間信号のフーリエ解析2 離散時間信号のフーリエ解析について基本的な説明・計算ができる。
12週 サンプリング定理とDFT1 サンプリング定理とDFTについて基本的な説明・計算ができる。
13週 サンプリング定理とDFT2 サンプリング定理とDFTについて基本的な説明・計算ができる。
14週 サンプリング定理とFFT1 サンプリング定理とFFTについて基本的な説明・計算ができる。
15週 まとめその2 科目全体のまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合01000000100
基礎的能力050000050
専門的能力050000050
分野横断的能力0000000