到達目標
産業界で制御用電動機として広く使われているブラシレス直流電動機について、その等価回路による解析法、制御法 および数値計算ツールMATLAB/Simulinkを用いたシミュレーション法を理解する。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安(優) | 標準的な到達レベルの目安(良) | 最低限の到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安(不可) |
評価項目1 | 電動機制御のためのベクトル制御を理解し,制御に提要できる。 | 電動機制御のためのベクトル制御の概要を説明できる。 | 電動機制御のためのベクトル制御の概要を部分的に説明できる。 | 電動機制御のためのベクトル制御の概要を説明できない。 |
評価項目2 | 数値計算ツールを使用し,電動機制御を計算機実験した上で現象を説明できる。 | 数値計算ツールを使用し,電動機制御を計算機実験できる。 | 数値計算ツールを使用し,電動機制御を部分的に計算機実験できる。 | 数値計算ツールを使用し,電動機制御を計算機実験できない。 |
評価項目3 | 電力変換器について物理現象を踏まえながら説明できる。 | 電力変換器について概要を説明できる。 | 電力変換器について概要を部分的に説明できる。 | 電力変換器について説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
産業界で制御用電動機として広く使われているブラシレス直流電動機について、その等価回路による解析法、制御法 および数値計算ツールMATLAB/Simulinkを用いたシミュレーション法を理解する。さらに,電動機を 駆動する電力変換器(インバータ)についても学習する。
授業の進め方・方法:
ブラシレス直流電動機の制御方法について学ぶ。特に回転座標変換を伴うベクトル制御法について理解する。また,数値計算ツールを使用して計算機実験を実施する。MATLAB/Simulinkが研究室にある環境が望ましい。事前,事後学習として,予習復習を行うこと。この科目は,企業でエレベータ・電車・系統システム等の電力変換器を担当していた教員が,その経験を活かし、モータ駆動システム等について講義形式で授業を行うものである。
注意点:
・電気回路、電磁エネルギー変換,古典制御理論の基礎を理解しておくこと。MATLAB/Simulinkの使用できる環境にあること。授業中においても計算が必要になる。電卓を準備しておくことが必要。事前、事後学習として,予習復習を行うこと。
・授業に欠席した際は担当教員と連絡を取り,伝達事項等がないか必ず確認すること。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
直流ブラシレス電動機の構造と原理(1) |
直流ブラシレス電動機の概要,モータ制御の概略について理解する。
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2週 |
直流電動機の等価回路 |
直流電動機の等価回路からブロック図を理解する。
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3週 |
直流電動機の制御法(1) |
直流電動機を例にフィードフォワード制御とフィードバック制御の概念を理解する。
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4週 |
直流電動機の制御法(2) |
直流電動機を例に電流制御器の設計法を理解する。
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5週 |
直流ブラシレス電動機の等価回路とトルクの関係 |
直流ブラシレス電動機の等価回路を理解し,電圧,磁束の位相とトルクの関係を理解する。
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6週 |
直流ブラシレス電動機の制御法(1) |
ベクトル制御の概念を理解する。
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7週 |
直流ブラシレス電動機の制御法(2) |
3相2相変換について理解する。
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8週 |
直流ブラシレス電動機の制御法(3) |
dq変換について理解する。
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2ndQ |
9週 |
直流ブラシレス電動機の制御法(4) |
非干渉制御について理解し,電流制御器,速度制御器の設計法を理解する。
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10週 |
直流ブラシレス電動機のMATLAB/Simulinkを用いたシミュレーション(1) |
数値計算ツールの使用方法について理解する。
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11週 |
直流ブラシレス電動機のMATLAB/Simulinkを用いたシミュレーション(2) |
モータ仕様,駆動仕様を与え,制御器を設計する。
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12週 |
直流ブラシレス電動機のMATLAB/Simulinkを用いたシミュレーション(3) |
製作した制御器に対して応答性を確かめる。
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13週 |
直流ブラシレス電動機のMATLAB/Simulinkを用いたシミュレーション(4) |
製作したモータ制御システムに対して動作特性を確かめる。
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14週 |
3相PWMインバータの実装構成 |
3相PWMインバータの実装構成や電圧利用率について理解する。
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15週 |
3相PWMインバータと電動機を使用した応用例の紹介 |
3相PWMインバータと電動機を使用した応用例について理解する。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電力 | 三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。 | 3 | |
直流機の原理と構造を説明できる。 | 3 | |
誘導機の原理と構造を説明できる。 | 3 | |
同期機の原理と構造を説明できる。 | 3 | |
半導体電力変換装置の原理と働きについて説明できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 50 | 50 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 50 | 50 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |