電力エネルギー工学特論(2022年度以降入学生用科目)

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電力エネルギー工学特論(2022年度以降入学生用科目)
科目番号 0058 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書は使用しないが次の教科書があると望ましい。参考書:「よくわかる発変電工学」箕田充志(電気書院)、「太陽電池」濱川 圭弘(コロナ社)、「燃料電池材料」(日刊工業新聞)
担当教員 綾野 秀樹,根本雄介 (仮)

到達目標

(1)エネルギーの需要とエネルギー資源について理解する。
(2)再生可能エネルギーを利用した環境調和型エネルギー技術とその動向について理解する。
(3)SDGsを実現するための電力エネルギー技術について理解する。
【ディプロマ・ポリシー及びSDGsとの関係】 ディプロマ・ポリシー: (2) SDGs: 7,9,11,13

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1エネルギーの需要とエネルギー資源について十分に理解し、説明することができる。エネルギーの需要とエネルギー資源についてに理解し、説明することができる。エネルギーの需要とエネルギー資源について基本事項を理解している。エネルギーの需要とエネルギー資源について理解していない。
評価項目2エネルギーシステムの評価項目と評価手法について十分に理解し、説明することができる。エネルギーシステムの評価項目と評価手法について理解し、説明することができる。エネルギーシステムの評価項目と評価手法について基本事項を理解している。エネルギーシステムの評価項目と評価手法について理解していない。
評価項目3太陽光エネルギー発電技術・地熱エネルギー発電技術の概要と原理について十分に理解し、説明することができる。太陽光エネルギー発電技術・地熱エネルギー発電技・の概要と原理について理解し、説明することができる。太陽光エネルギー発電技術・地熱エネルギー発電技・の概要と原理について基本事項を理解している。太陽光エネルギー発電技術・地熱エネルギー発電技・の概要と原理について理解していない。
評価項目4燃料電池発電技術の概要と原理について十分に理解し、説明することができる。燃料電池発電技術の概要と原理について理解し、説明することができる。燃料電池発電技術の概要と原理について基本事項を理解している。燃料電池発電技術の概要と原理について理解していない。
評価項目5電力エネルギー貯蔵技術について概要と原理を十分に理解し、説明することができる。電力エネルギー貯蔵技術について概要と原理を理解し、説明することができる。電力エネルギー貯蔵技術について概要と原理の基本事項を理解している。電力エネルギー貯蔵技術について概要と原理を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本講義では、現代のエネルギー需給およびエネルギー資源の概要を理解するとともに、持続可能な社会形成に向けて必要不可欠な電気エネルギーの供給・利用における新エネルギー技術とその促進について学ぶ。本講義の受講により、エネルギーと環境の問題に対して、科学的根拠と論理的思考に基づいた的確な判断力を身につけることを目標とする。
授業の進め方・方法:
学生自身が理解を深められるように調査,発表課題を課して学生が能動的に学習できる機会を提供することで、持続可能な社会の実現に向けて科学技術が環境に与える影響を常に意識し、自ら修得した専門知識および技術を複合・融合的に応用して社会に実装する能力を身につける。
注意点:
この科目は学習単位科目のため,授業の予習・復習及び演習については自学自習を心がけること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンスと現状のエネルギーに対する意識の確認 授業の目的、概要を理解した上で,現状のエネルギーに対する知識や意識を確認する。
2週 エネルギー資源とエネルギーシステム エネルギー需給の現状を理解するために、エネルギーの形態と分類、需要側から見たエネルギー、供給側から見たエネルギーについて復習も踏まえて学習する。
3週 エネルギー消費 類は、最近の200年間で、地球上のエネルギーをかつてないテンポで消費してきている。エネルギー需給の現状を理解するために、エネルギーの形態と分類、需要側から見たエネルギー、供給側から見たエネルギーについて学習する。
4週 エネルギー供給 エネルギー需給の現状を理解するために、エネルギーの形態と分類、需要側から見たエネルギー、供給側から見たエネルギーについて学習する。
5週 エネルギーシステムの評価手法 技術者は、社会のニーズを的確に把握し、それに応えられるように適切な課題を設定し、それを解決するための効果的な取り組みができなくてはならない。このためには、対象とするシステムの「評価」が必要となる。エネルギーシステムの評価項目と評価手法について学習する。
6週 再生可能エネルギーによる発電技術(1) 再生可能エネルギーの種類・課題と化石燃料を主体とする現状の発電方式の課題を確認する
7週 再生可能エネルギーによる発電技術(2) 環境問題の側面から見た再生可能エネルギーおよび現行の発電方式の課題を確認する
8週 再生可能エネルギーによる発電技術(3) 再生可能な太陽光発電,風力発電技術,水力発電について世界の動向を考えた上で、実用上の課題等について理解する。
4thQ
9週 再生可能エネルギーによる発電技術(4) 再生可能な地熱エネルギー・潮力エネルギー発電技術の種類と実用上の課題について理解する。
10週 燃料電池によるエネルギー資源 環境調和型の燃料電池発電技術の種類と課題について理解する。
11週 エネルギー貯蔵技術 二次電池,フライホイールなどの電力エネルギー貯蔵技術について概要と原理を理解する。
12週 SDGsを実現するための電力エネルギー技術の調査・発表(1) 持続可能な社会の実現に向けて電気エネルギーに関わる省エネルギー技術およびトップランナー制度などの省エネルギー政策を各学生が調査する。
13週 SDGsを実現するための電力エネルギー技術の調査・発表(2) 持続可能な社会の実現に向けてスマートグリッドやコージェネレーションなどによるエネルギー政策についてを各学生が調査する。
14週 SDGsを実現するための電力エネルギー技術の調査・発表(3) 持続可能な社会の実現に向けた新エネルギー発電、送電、蓄電などについて、環境に与える影響を意識した調査、発表を行う。
15週 SDGsを実現するための電力エネルギー技術の調査・発表(4) 持続可能な社会の実現に向けた新エネルギー発電、送電、蓄電などについて、環境に与える影響を意識した調査、発表を行う。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。3
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。3
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。3
電力システムの経済的運用について説明できる。3後5
水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。3後5
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。3
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。3
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。3
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。3

評価割合

試験発表レポート態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合0100100000200
基礎的能力05050000100
専門的能力0202000040
分野横断的能力0303000060