到達目標
電気電子工学と各テーマに関係する応用工学分野を理解した上で,その分野における問題を改善または解決するための手法を開発し,それを検証するための数値実験プログラム開発および検証実験のための装置開発に取り組むことで課題抽出および解決能力を育成すると同時に実践的なものづくり能力を育成する。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 自主的に研究背景および課題について説明ができ,その課題解決方法が提案できる. | 指導教官の下で,研究背景および課題について,説明ができ,その課題解決方法が提案できる. | 指導教官の下で,研究背景および課題について,説明がある程度でき,その課題解決方法がある程度提案できる. | 指導教員の下で,研究背景および課題について,説明ができない. |
評価項目2 | 自主的に課題解決方法の提案と計画の立案ができ,計画に従い実行できる. | 指導教官の下で,課題解決方法の提案と計画の立案ができ,計画に従い実行できる. | 指導教官の下で,課題解決の計画がある程度実行できる | 指導教官の下で,課題解決の計画が実行できない. |
評価項目3 | 自主的に研究結果について,文献調査などを行い考察ができる,また,明確なプレゼンテーションおよび論文の作成ができる. | 指導教官の下で,研究結果について,文献調査などを行い考察ができる.また,明確なプレゼンテーションおよび論文の作成ができる. | 指導教官の下で,実験結果の考察があるていどできる.また,プレゼンテーションおよび論文がある程度できる. | 指導教官の下で,実験結果の考察ができない.また,プレゼンテーションおよび論文ができない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
電気電子工学と各テーマに関係する応用工学分野を理解した上で,その分野における問題を改善または解決するための手法を開発し,それを検証するための数値実験プログラム開発および検証実験のための装置開発に取り組むことで課題抽出および解決能力を育成すると同時に実践的なものづくり能力を育成する。また、学修内容のプレゼンテーションを通じて,思考を深める討論のスキルを習得させ、修了後も自ら学び続ける能力を養う。
授業の進め方・方法:
綾野秀樹「電力変換装置の高性能化に関する研究」
本研究では,電力変換器の高性能化(例えば,低損失高効率化技術,小型化実装技術,低ノイズ化技術)について検討する.具体的には,方式検討・理論解析または計算機シミュレーション評価,および実験装置の試作・性能評価を
行う.また,外部の専門家と議論する機会を設ける.
伊藤 浩「機能性材料の作製と評価に関する研究」
本研究では,特に半導体を中心とした機能性材料の薄膜及び微細素子を作製し,結晶・薄膜成長,表面電子物性,電気的特性,光学的特性などの物性評価を行い,光センサ,太陽電池,透明導電膜,MEMSセンサなどの応用へ向けた基礎研究を行う.
伊藤 浩「光波を利用したセンサに関する研究」
本研究では,電気を用いたセンサでは危険な化学分野や原子力分野などで安全に使用できる光を利用したセンサの開発を目標としている.さらに,MEMS技術を利用することで,センサの小型化,高性能化の検討を行う.
木村知彦「システム同定および制御器設計に関する研究」
システムを制御するためには,制御対象の特性を理解し,安定性,速応性,定常特性などを考慮して制御器設計をする必要がある.本研究では,前述に示したシステムの制御に関する研究に取り組む.
舘泉雄治「コンピュータ・ネットワークシステムの構築とその評価に関する研究」
パソコンやスマートフォン,各種のサーバとを結びつけるネットワークを考え,システムの構築や運用,評価などについて実践的に学ぶ.更に,セキュリティの確保や新たなヒューマンインターフェイスの提案,改善などにも取り組む.
玉田耕治「新規性電気電子材料の作製と基礎評価」
電気電子材料に関して,作製および評価技術を学修を最終目的とし,実践的な電気電子材料開発の能力を育成する.また,修了後も自らを成長させ続けていくための基礎力を養成する.
青木宏之「自律移動ロボットの制御,画像処理,マイコン応用に関する研究」
本研究で扱う研究領域は主に自律移動ロボットの制御やそのための画像処理,およびマイコンやネットワークを活用した情報システムの構築にあるが,常に現実社会における課題を考え,その解決をはかるためのしくみやシステム
を提案していくことを強く意識する.
青木宏之「生体計測で得られた信号に関する研究」
我々の体から得らる電気信号を計測し、その信号を用いて、日常生活を送る上で困難としている人の役に立つ装置の開発・検討を行う。具体的には、生体計測、信号処理、及び実験装置の試作・開発、性能評価を行う。
大塚友彦「デジタルシステムにおける多次元信号解析に関する研究」
本研究では,生体信号や生態情報等の多次元信号解析について検討する.医療工学,防犯・事故防止技術,生態認証等へ応用するための方式検討・理論解析または計算機シミュレーション評価,及び実験装置の試作・性能評価を行う.
加藤 格「物理的・化学的手法を用いた機能性材料の開発及び物質の有効利用に関する研究」
本研究では,資源リサイクルや環境浄化および機能性材料の開発などのテーマに取り組み,実践的開発応用能力を育成する.また環境評価手法を用いて,製造プロセスやリサイクルプロセスの環境評価を行い,総合的な考察力を育成する.
加藤 格「先端電子材料の開発と応用に関する研究」
磁気光学材料、電子光学材料、熱電材料などの機能性材料を応用することで、従来の電子材料では実現できない新規デバイスの実現が期待できる。そこで本科目では、機能性材料をベースとした新規デバイスのシミュレーション、作製、及び評価を行う。
一戸隆久「荷電粒子を用いた薄膜材料創成に関する研究」
新しい機能性・特性を有する電子材料の開発が現代エレクトロニクスの発展に寄与している.本研究では最先端の論文を引用しながら材料プロセスが薄膜材料の物性に与える影響について基本的な薄膜評価技術を用いて実験的に調べ,薄膜材料創成について検討する.
永吉 浩「エネルギー変換デバイスに関する研究」
太陽電池をはじめとしたエネルギー関連デバイスは今後ますます重要になる.本研究では太陽電池コスト低減とデバイス性能の向上につながる構造やプロセス手法の開発に関して研究を行う.
永吉 浩「電力変換に関する研究」
ほとんどの電子機器,電力機器はスイッチング方式の電力変換回路を内蔵しており,電力変換効率の向上と高周波化等の要求は今後ますます強くなる.このような状況の中で新エネルギーシステムに使用される高性能インバーター,コンバータの開発に関する研究を行う.
安田利貴「医療福祉機器の開発のための基礎研究」
電子工学,メカトロニクス,情報工学を基礎として,これらを複合的に活用することで,医療,福祉機器の開発,評価技法を習得する.特に,工学者としての倫理を元に,安全性を考慮した実験計画を構築する.また,必要に応じて外部研究機関において議論などを行い,説明能力を習得させる.
注意点:
本科5年次の卒業研究および専攻科1年次の特別研究Ⅰ並びに本科・専攻科4年間の学修を総括する科目として,担当教員の個別指導の下,より専門性の高いテーマに主体的に取り組む.成果発表は学内外の専門家を招いた発表会で行うことで外部からの意見を積極的に取り入れる.これらをまとめ論文を提出する.評価項目の全てにおいて,3点上(5点満点)で「合」と認定する.
授業計画
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 0 | 45 | 0 | 0 | 45 | 10 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 15 | 0 | 0 | 15 | 5 | 35 |
専門的能力 | 0 | 15 | 0 | 0 | 15 | 5 | 35 |
分野横断的能力 | 0 | 15 | 0 | 0 | 15 | 0 | 30 |