工業分析化学(2022年度以降入学生・2021年度以前入学生用科目)

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 工業分析化学(2022年度以降入学生・2021年度以前入学生用科目)
科目番号 0006 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 パーフェクトR
担当教員 城石 英伸

到達目標

工業分析の考え方と技術を学ぶ.数値解析における厳密な誤差の取り扱いをできるようにする.また,フリーウェアRやPythonを用いてデータの統計分析ができるようにする.分析法や分析装置のバリデーションができるようになる.また,不確かさを実際の求められるようになる.Visual Basic for Applicationsによるデータ処理ができるようになる.

ディプロマ・ポリシー: (3) SDGs: 9, 12

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1不確かさの概念を理解し,実際の測定系において不確かさを求めることができる.不確かさの概念を理解し,実際の測定系の一部において不確かさを求めることができる.不確かさの概念を理解し,実際の測定系のごく一部において不確かさを求めることができる.不確かさの概念が理解できず,実際の測定系において不確かさを求めることができない.
評価項目2数値計算における厳密な誤差の取り扱いができるようになり,実際に関数を含めた計算方法がわかる.数値計算における厳密な誤差の取り扱いができるようになり,実際に四則演算の計算方法がわかる.数値計算における厳密な誤差の取り扱いができるようになり,実際に基本的な四則演算の計算方法がわかる.数値計算における厳密な誤差の取り扱いができず,四則演算の計算ができない。
評価項目3適切なアプリケーションを用いて,データ分析ができるExcelやRを用いてデータ分析ができる.ExcelやRを用いて基本的なデータ分析ができる.データ分析ができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本授業は工程管理分析に応用する際に必要となるものである
授業の進め方・方法:
座学を中心に,フリーウェアR,pythonやVisual Basic for Applicationsの実習などを行う.この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習としてレポートなどを実施する。
注意点:
工業化学Iで学習したRを復習しておくこと.授業の予習・復習及び演習については自学自習により取り組み学修すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,Excelの計算結果はいつも正しい?フリーウェアRの復習 Excelの計算結果が正しくないときがあることを知る.
2週 フリーウェアRの基礎(1) Rの文法.
3週 フリーウェアRの基礎(2) Rを使って様々なグラフを作成することができる
4週 フリーウェアRの基礎(3) Rを使って基礎的な統計分析ができる
5週 分析および分析値の信頼性
信頼性保証の歴史
品質管理と品質保証
左記内容が理解できる
6週 品質保証の方法
試験所認定
コンピュータバリデーション
左記内容が理解できる
7週 分析機器/分析法のバリデーション
トレーサビレティと標準物質
分析値の不確かさ・その考え方と求め方(1)
左記内容が理解できる
8週 分析値の不確かさ・その考え方と求め方(2)
実際に実験をして,データを解析することによって不確かさを求めることができる
2ndQ
9週 フリーウェアRの応用(1) 左記内容を理解する
10週 誤差の厳密な取り扱い
VBAを用いた誤差の計算
誤差の厳密な取り扱いがわかる.
VBAを用いて誤差を厳密に取り扱って計算ができる
11週 RとExcelを組み合わせて,複雑な問題を解く(1) 左記内容が理解できる
12週 RとExcelを組み合わせて,複雑な問題を解く(2) 左記内容が理解できる
13週 Pythonの基礎(1) 構文 Pythonの基礎がわかる
14週 Pythonの基礎(2) Numpy, Scipy, Matplotlib Pythonの基礎がわかる
15週 Pythonの応用 補間法,非線形回帰分析,Pandas Pythonの応用がわかる
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。5
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。5
錯体の生成について説明できる。5
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。5
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。5
光吸収について理解し、代表的な分析方法について説明できる。5
Lambert-Beerの法則に基づく計算をすることができる。5
イオン交換による分離方法についての概略を説明できる。5
無機および有機物に関する代表的な構造分析、定性、定量分析法等を理解している。5
クロマトグラフィーの理論と代表的な分析方法を理解している。5
特定の分析装置を用いた気体、液体、固体の分析方法を理解し、測定例をもとにデータ解析することができる。5
物理化学電池反応と電気分解を理解し、実用例を説明できる。5

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50500000100
基礎的能力2525000050
専門的能力2525000050
分野横断的能力0000000