材料化学特論

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 材料化学特論
科目番号 0030 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 参考書として光化学I (基礎化学コース), 井上・高木・佐々木・朴 共著, 丸善
担当教員 伊藤 未希雄

到達目標

物質工学分野の材料開発研究において必須となる各種分光計測に関連した現象の理解、関連する光化学の基礎や機器の原理、実験法について学習し理解することを目的とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安到達レベルの目安未到達レベルの目安
光と物質の相互作用様々な光と物質の相互作用について理論的な説明ができるいくつかの光と物質の相互作用について説明ができる限定的な光と物質の相互作用について説明ができる光と物質の相互作用について正しい説明ができない
実験装置の理解目的別の光学素子の名称を列挙しその原理を説明できる目的別の光学素子を列挙することができる代表的な光学素子を列挙することができる目的別の光学素子を正しく列挙することができない
分光実験装置の使用グループで分光実験装置を用いたを行い正しいデータ計測と解析ができる教員の助言のもと分光実験を行うことができる教員の補助のもと分光実験を行うことができる教員の補助があっても分光実験を正しく行うことができない

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
物質工学分野の研究開発において分光計測による材料分析技術は必須のツールである。
正しい計測とデータの利用のためにはそのバックグラウンドにある原理の理解が必要不可欠である。
本授業では分光計測と関連する光化学の基礎や機器の原理、実験法について学習し理解することを目的とする。
授業の進め方・方法:
座学の講義を基本とし、ディスカッションや文献調査、実験を合わせて実施する。
この科目は学修単位科目のため、授業時間での学習内容に合わせた事前・事後学習として予習・復習を行うこと。また授業内容に関連した課題を課し、それらの取り組み状況を総合的に判断して成績評価を行う。
注意点:
本科目の単位を修得するためには指示された課題への取り組みだけでなく、参考書等の文献調査、学習内容の見直し等の自学自習を常に行っていくことが必要である。自学自習の習慣を身に着けて学習内容の定着を図ることが求められる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 イントロダクション
2週 電磁波(光)の性質 波動としてとらえた電磁波の性質を説明できる
3週 分子軌道と電子励起 分子軌道を復習し軌道間の遷移過程を説明できる
4週 物質と光の相互作用 (1) 吸収・放出等について説明できる
5週 物質と光の相互作用 (2) 同上
6週 光化学過程の時間スケール 様々な光が関与する過程がそれぞれどの程度の時間スケールで進行するか説明できる
7週 光化学過程の観測と解析 (1) 量子収率を理解している
光化学反応速度の解析を行うことができる
8週 光化学過程の観測と解析 (1) 同上
4thQ
9週 光化学・分光学に使われる光源 様々な光源の名称とその特徴を説明できる
10週 光学素子 (1) プリズム・回折格子・各種光学フィルター等の原理を説明できる
11週 光学素子 (2) 同上
12週 光化学反応 代表的な光化学反応プロセスを説明できる
13週 分光実験 (1) 分光計測実験の原理を理解し実験を行う (関連する座学の授業と連続して行う場合がある)
14週 分光実験 (2) 同上
15週 実験データの解析 実験データの解析を行いレポートを作成する
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野無機化学主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。4
電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。4
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。4
分析化学光吸収について理解し、代表的な分析方法について説明できる。5
Lambert-Beerの法則に基づく計算をすることができる。5
特定の分析装置を用いた気体、液体、固体の分析方法を理解し、測定例をもとにデータ解析することができる。5
物理化学反応速度の定義を理解して、実験的決定方法を説明できる。5
反応速度定数、反応次数の概念を理解して、計算により求めることができる。5
微分式と積分式が相互に変換できて半減期が求められる。5

評価割合

試験実技態度レポート合計
総合評価割合40101040100
基礎的能力00505
専門的能力401004090
分野横断的能力00505