到達目標
化学工学の根幹である移動速度論を、基礎方程式の導出から様々な現象への応用まで丁寧に学習する。
物質、熱、運動量の移動が勾配に比例し、それらの移動現象は同形の基礎方程式により表現できることを理解する。
【ディプロマ・ポリシー及びSDGsとの関係】ディプロマ・ポリシー:(1), (2), (3),SDGs:9, 13, 14, 15
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安 |
物質収支 | 物質収支式を解き、解を得ること | 物質収支式が立式できること | 物質収支を構成する項がわかること | 物質収支が理解できないこと |
移動現象 | 熱、物質、運動量の移動が理解できること | 熱、物質、運動量の移動の基礎式が理解できること | 物質や熱や運動量の移動の法則の意味が分かること | 基本的な法則が理解できないこと |
単位と無次元数 | 無次元数の持つ物理的意味を理解できること | 次元解析ができること | 次元という概念が理解できること | 無次元数が無次元であることが理解できないこと |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
物理、化学、生物に関する現象を法則化し、方程式を用いて表現する工学的手法の一つである。物質生産における予測と制御の基礎をなす学問として位置づけられる。化学反応や生物反応によって得られた製品は常に不純物との混合物として存在する。従って、適切な操作によって不純物を分離しなければならない。この講義では、分離する方法について、基礎的な原理とともに、実際のプロセスとして応用する場合の考え方を学ぶ。
授業の進め方・方法:
試験と演習で評価する。「教科書で取り上げられている現象の収支式をたてることができ、これを解いて代表的な解析解を導くことができる。」ことを基準とする。理論にそって講義を進め、演習問題を解く。実際の分離に使う装置を見ながら原理を理解する。そして、演習問題を通して、設計計算ができるようになってもらう。事前・事後学習としてレポート等を実施します
注意点:
学習の前提として化学工学の知識が必要である。本科の化学工学の内容をよく理解していることが望ましい。微分・積分の内容を理解していること。この講義は学修単位科目なので予習と復習が前提となっている。十分な演習時間が授業時間内では確保できないため、予習、復習課題を課すことがある。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
化学工学の基礎その1 |
化学工学の基礎概念を学ぶ
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2週 |
化学工学の基礎その2 |
収支式を学ぶ
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3週 |
流体の流れその1 |
管内流れの物質収支、運動量収支を学ぶ
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4週 |
流体の流れその2 |
圧力損失を学ぶ
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5週 |
熱の流れその1 |
伝熱の基礎を学ぶ
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6週 |
熱の流れその2 |
熱交換器を理解する
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7週 |
反応工学その1 |
反応速度式を学ぶ
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8週 |
反応工学その2 |
反応器の設計を学ぶ
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4thQ |
9週 |
蒸留 |
蒸留の原理の復習、ラウールの法則などから,蒸留の操作法、理論段数まで
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10週 |
ガス吸収、抽出 |
吸収の原理、溶解度の理解,微分方程式の解法に習熟する
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11週 |
吸着、調湿・乾燥 |
吸着現象の理解,各種吸着等温線の特徴
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12週 |
粉体その1 |
粉体の基礎を学ぶ
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13週 |
粉体その2 |
粉体の応用を理解する
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14週 |
プロセス制御 |
プロセス制御を学ぶ
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15週 |
まとめと様々な現象への応用 |
実際の問題に応用する手順を確認する
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 40 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 10 | 30 |
専門的能力 | 20 | 10 | 30 |
分野横断的能力 | 20 | 20 | 40 |