到達目標
(科目コード:10111, 英語名:Differential and Integral Calculus I )
この科目は長岡高専の学習・教育目標の(C)と主体的に関わる。この科目の到達目標と,各到達目標と長岡高専の学習・教育目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。
1.極限の意味を理解し、公式を利用した極限計算が出来るようになる。20%(c1)
2.導関数の定義を図形的な意味とともに理解し、公式を駆使して微分計算が出来るようになる。50%(c1)
3.導関数の考え方をいろいろな場面(関数の最大・最小、グラフの作図、速度と加速度等)に応用することによって理解を深める。30%(c1)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 極限の本質的な意味を理解し、公式を導出できる。 | 公式に基いた極限の計算が可能となっている。 | 公式に基いた極限の計算が概ね可能となっている。 | 極限と代入の概念を峻別できていない。 |
評価項目2 | 導関数の定義を図を用いて説明するとともに、初等関数の微分の公式を導出できる。 | 初等関数、及びその合成関数の微分の計算が自由に行える。 | 初等関数、及びその合成関数の微分の計算が概ね行える。 | 初等関数の合成関数の微分ができない。 |
評価項目3 | 関数の増減を利用して、図形問題、方程式・不等式の問題を解くことができる。 | 導関数を用いて増減表を書き、関数のグラフを描くことができる。 | 導関数を用いて増減表を書き、関数のグラフを描くことが概ねできる。 | 導関数を用いた増減表を書くことができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
2 年から 4 年の数学を通して,工学の基礎となる数学の二大分野のうちの一つである微分積分学について学んでいく(もう一つは線形代数という分野)。微分積分Iでは,その基本となる微分法について,その考え方(極限の概念とその活用)を学び,基本的な計算技術の修得を目指す。
また、微分法を応用して、関数の様子をより精密に調べる数学的手法についても学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業を行い、適宜問題演習を行う。必要に応じて資料を配布する。
注意点:
この科目は 2~4 年で学ぶ微分積分学の基本なので,微分の計算が出来ないと高学年での数学の修得は難しい。微分の計算を確実にマスターできるよう,題演習にしっかり取り組んで欲しい。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
導関数の性質 |
微分係数の意味を理解し、求めることができる。 導関数の定義を理解している。積・商の導関数の公式を使うことができる。
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2週 |
三角関数の導関数 |
三角関数の導関数を求めることができる。
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3週 |
指数関数の導関数 |
指数関数の導関数を求めることができる。
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4週 |
合成関数の導関数 |
合成関数の概念を理解している。合成関数の導関数を求めることができる。
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5週 |
対数関数の導関数 |
対数関数の導関数を求めることができる。
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6週 |
逆三角関数とその導関数 |
逆三角関数を理解している。逆三角関数の導関数を求めることができる。
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7週 |
後期中間試験 |
試験時間:50分
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8週 |
関数の連続 |
いろいろな関数の極限を求めることができる。
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4thQ |
9週 |
接線と法線 |
基本的な関数の接線の方程式を求めることができる。
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10週 |
関数の増減 |
関数の増減表をかいて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。
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11週 |
極大と極小、関数の最大・最小 |
関数の最大値・最小値を求めることができる。
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12週 |
不定形の極限 |
いろいろな関数の極限を求めることができる。
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13週 |
高次導関数、曲線の凹凸 |
2次以上の導関数を求めることができる。それを応用して様々グラフの概形を描くことができる。
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14週 |
媒介変数表示と微分法 |
関数の媒介変数表示を理解し、その導関数を計算できる。その応用として簡単な物理現象と微分の概念の対応を理解する。
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15週 |
演習 |
微分法の応用の演習に取り組む。
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16週 |
学年末試験 17週:試験解説と発展授業 |
試験時間:50分
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。 | 3 | 後8,後12 |
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。 | 3 | 後1 |
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。 | 3 | 後1 |
合成関数の導関数を求めることができる。 | 3 | 後4 |
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。 | 3 | 後2,後3,後5 |
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。 | 3 | 後6 |
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。 | 3 | 後10,後15 |
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。 | 3 | 後11,後15 |
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。 | 3 | 後9,後15 |
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。 | 3 | 後13,後15 |
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。 | 3 | 後14,後15 |
評価割合
| 中間試験 | 期末試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 44 | 44 | 12 | 100 |
基礎的能力 | 44 | 44 | 12 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |